支援対象地域:札幌、仙台、関東、愛知、関西、広島、福岡

  • TOP
  •   
  • コラム
  •   
  • システム改修についてまとめてみた

今回はシステム改修について簡単に解説していきます。

システム改修とは

システム改修では、主に新しい機能を追加、デザイン変更、現行システムよりも使いやすくすることを目的とします。それ以外では、法律の改正、名称の変更、事業環境の変更など、改修する際の目的は様々です。

「改修」という言葉自体は、本来であれば「悪い部分や壊れている部分を直すこと」を意味し、道路、建物等の工業的な意味合いとして使われるイメージがありそうですが、上記意味合いとは異なり、システム開発において、必ずしも悪い部分や壊れている部分を直すという意味ではありません。システム改修の大きなメリットは、今までのシステムをそのまま活用できることにあります。1からシステム開発を行うわけではなく、あくまでも改修ということになるので、現場や現環境下における使い慣れたシステムを引き続き使うことができます。

システム改修を検討するタイミングはクライアントとなる企業によってそれぞれですが、最も代表的な例はシステムの老朽化が挙げられます。開発時に苦労して構築したシステムで、10年という稼働実績がある場合でも、時代と環境は常に変化します。最も分かりやすいのは、消費税の増税と法律の改正などによる行政、司法的な影響です。これらは施行される年度や月をを前もって設定されているので、それに合わせて改修や変更を余儀なくされます。このように、なにかしらの事業に対して与える影響が大きい出来事が控えている場合にシステム改修を検討する企業が多いのです。

システム改修の要因

システム改修の要因にはさまざまなものがあります。

改修事例1.不具合

システムをある程度使用していくと、表面化した不具合が運用、保守によって解消されていきます。ただし、使用頻度が少ないシステムがあったりすると不具合に気づくのが遅れ、初めて試してみた使い方で期待した動作がされないことがあります。

納品当初は動作していても、その後の改修で別の動作に不具合が発生するケースもあるので、迅速に対応してもらうためにも運用、保守は重要になってきます。

改修事例2.現状改善

動作はするが、次にどの操作をすれば良いのか、ボタンの位置などがわかりにくい等、正しく操作すれば間違いなく動くが、誤った操作を避けるために、アラート機能が欲しい。そんな画面の操作性向上が②現状改善のイメージです。現状の業務を滞りなく、より効率的に遂行するために必要な改修です。

改修事例3.機能追加

システムに自動化させて、手作業をなくすこと等を指します。従来は別の方法で行っていたことをシステム上に追加することで、機能向上を図り、膨大だった手作業を自動化することで、ミスを減少させて、相対的なコストを削減させる等、大きな費用に見合う成果を上げられるのが機能追加です。新システムの二次開発、三次開発もこれに該当します。

システム改修の流れ

システム改修の流れは、システムエンジニアが行う業務とほとんど変更ありませんが、システム改修の流れについては改修の規模や会社によっても異なりますが、基本的な流れを以下に紹介しましょう。

1.打ち合わせ

システム開発会社と発注者であるクライアントと打ち合わせを行い、既存システムの機能、構成を共有します。また、「どのように改修したいのか」という要望を明確にすることで、それらを実現する方法をクライアントに提示し、その内容を加味して見積もりを出します。

2.設計

改修費用やスケジュールを確定させます。既存プログラムの分析やデータ構造の解析、問題点の洗い出しなどを行い、改修の内容設計書を作成します。

3.開発

決定した改修内容に基づいてシステム改修を開始していきます。新システムのプログラミングや単体テスト、結合テストなどを実施していきます。

4.完成・納品

無事に改修が完了したら、本番環境にて動作検証を行います。動作検証にて不具合などが発生した場合、その修正対応を行ってから納品します。

5.保守・運用

システム改修が完了した後においても問題なく運用できるように随時チェックしていくことになります。

小話「改修か新規で作成し直すか」

システム改修は既存のシステムを様々な要因によって、新機能の追加、デザイン変更、現行システムよりも使いやすくすることを目的とし、今までのシステムをそのまま活用できることにあることは上述した通りです。ただし、システム改修の規模と費用によっては新規システムを開発するほうが良い場合があります。

最も分かりやすいのは時間とコストです。既存システムの解析に時間とコストを費やす必要があり、それによって改修に長い期間を要する場合が考えられます。システム開発はその会社毎に異なるフレームワークを使用していることがあります。またそのフレームワークが独自のものであることがありえます。その上で元々システムを開発した会社が何らかの理由で改修できない場合は、新たなシステム開発会社に改修を依頼することになるのですが、フレームワークが対応できないことによる、解析と対応が必要になる場合があるのです。解析とシステム改修だけで想定していたコストを上回ることもあり得るので、この場合は新規システムを開発するほうがコスト的にも時間的にも少なくて済むことになるのです。

このように、システム改修を行う場合はしっかり見積りを出して、対応できるシステム開発会社とそれに要する期間を明確にする必要がありますので注意しましょう。