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<1.概要>

<1.適性試験とは>

適性試験とは、採用選考の中に組まれた1つの試験になります。内容は、個人の興味・能力・価値観を客観的に測定できるだけでなく、その人の適性と企業とのマッチングを判断する点になります。
適性試験は、一般企業の選考から公務員採用試験と、幅広く取り入れられています。

<2.適性試験の役割>

<1.試験の役割>

企業にとっての「適性試験」の役割は、企業が設けた基準を満たしていない人を次の選考に通さないための「ストッパー」の役割を担っています。

狭き採用枠に対して多くの応募がくる大手企業や、適性が求められる分野の公務員試験等では、早い段階で応募者をふるいにかけていきます。
また適性試験を内定を決める際の選考資料として使用するケースもあれば、入社後の配属先を決める際の参考資料とするケースもあります。

<2.試験内容>

適性試験の内容は、大きく分けて「能力検査」「性格検査」の2つになります。

「能力検査」は主に、問題解決能力を測るために実施します。構成は「言語分野」と「非言語分野」の2通りの問題構成となっています。
「言語分野」は「言葉」を的確にとらえて理解できるかが測られます。問題は主に「語句の意味」「文の並び替え」「言葉の意味」「言葉の趣旨」を問う問題が出ます。
「非言語分野」は「数学的処理」「論理的思考能力」を測るための問題が出題されます。
「性格検査」は、応募者がどのような人物どのような性格・性質を持っているかを調べます。

<3.試験の種類>

適性試験は専門の制作会社によって制作されております。制作会社と試験は複数存在するため、実施している企業は自社の選考基準に合致した内容の試験を採用して行っております。

以下は一般的に採用されている試験になります。

  • ・SPI試験
  • SPI試験とは、リクルートが提供している「適性試験」であり、多くの企業が採用選考の際に利用しております。試験は、専門会場で受験する「テストセンター」自宅等場所を問わずパソコンで受験する「Webテスティング」企業の会議室に出向いて受験する「インハウスCBT」企業が用意した会場で受験する「ペーパーテスティング」の4つがあります。また「SPI」の中にも「SPI2」「SPI3」等のバージョンがあるが、それらをまとめて「SPI」といいます。

    SPIテストの内容は「適性テスト」と「能力テスト」の2つを行います。

    • ・適性テスト
    • テストの内容は「行動的側面」「意欲的側面」「情緒的側面」「ライスケール」の4つの観点から出題して、受験者の性格を判断します。ライスケールとは、「本音で答えることができるか」を測る指標です。

    • ・能力テスト
    • 能力テストは「言語分野」「非言語分野」で構成されております。いずれの分野も出題数は多く、時間配分を考えながら回答していく訓練を日ごろが積んでいく必要があります。

  • ・玉手箱
  • 日本SHLという人事コンサルティング会社が企業向けに販売するものであり、SPIと同様に「能力テスト」と「適性テスト」を測定するWebテストになります。玉手箱の特徴は「問題形式1種類につき、複数問出題される」ことです。つまり出題パターンさえある程度把握すれば、同様のパターンで回答ができる問題が出題されます。
    「玉手箱」は、「計数理解問題」「言語理解問題」「英語理解問題」「性格適性」の4ジャンルで構成されています。

    • ・計数問題
    • 虫食いのような空いたマスに数字を埋める問題や、図形を見て問いに答える問題、また、四則逆算の問題が出題されます。

    • ・言語問題、英語問題
    • 文章を読み、設問文の正誤、趣旨を選ぶ形式問題が出題されます。

    • ・性格適性
    • 設問に回答することで、行動特性、マネジメント適性、職務適性等が判断されます。

  • ・YG検査
  • YG検査とは、人の性格を検査するために開発されたものです。検査は120の質問を使用して会社、組織が求める人物を判断します。質問から判断できる特性は、「意欲性」「行動特性」「リーダー資質」「情緒の安定性」「知覚特性」「人間関係への取り組み姿勢」の6つが分かります。YG性格ではその中でも、「情緒」「人間関係」「行動」「知覚」の特性を評価します。

<4.対策と心構え>

<1.性格検査は「虚偽なくありのまま」を出す>

「性格検査」は普段の自分をイメージして「素直」に回答することが大切であり、何より、虚偽なく回答することが求められます。性格検査で出題される問題の中には、「虚偽がないかチェックする問題」や「似たような問題をあえて散りばめて回答の矛盾から虚偽性を見極める仕組み」があるので、設問には素直に答えることが求められます。

<2.能力検査は「事前対策」が大切>

能力検査では、回答の正解・不正解はもちろんですが、「制限時間内に如何にして多くの設問に取り組んだか」も重要になってきます。見極められるポイントは、限られた時間内での作業スピードも能力の1つであると、企業は捉えています。

その上で心がけておくことは、「事前準備」です。性格検査とは違い、能力検査は参考書や参考サイトを活用することで、事前に問題の内容や回答例を把握し練習しておくことで、傾向や本番同様の流れをつかんでおくことができます。

<3.受験に適した環境準備>

適性試験は、面接会場で受ける場合と自宅のパソコンやスマホで受験する場合があります。面接会場で受験する場合、前日のうちに筆記用具等、必要な物の入れ忘れがないかの確認や参考書や参考サイトで模擬試験を受ける等、心にゆとりのある状態を作っておくといいでしょう。

一方の自宅のパソコンやスマホで受験する場合は、可能な限り騒音が少ない時間帯や試験に集中できる環境下で受験することがいいでしょう。

<5.まとめ>

適性試験では、受験者の「能力」と「性格」の2つを企業は見ます。試験の内容や特徴、実施の目的等、事前に把握することは可能です。
「能力検査」は、一般常識や論理的に判断できるかを問うテストです。対応策は、問題集を解いて、語彙力、一般常識に関する知識を広げておくと同時に、日常的にニュースや新聞で掲載される時事情報を持っておくこともまた能力検査で役に立ちます。
「性格検査」は、ありのままの自分をイメージして、設問に答えることが第一です。