支援対象地域:札幌、仙台、関東、愛知、関西、広島、福岡


<1.はじめに>

<1.履歴書・エントリーシートは「就活生」を知るための情報アイテム>

就活を始めていくと、必ず全国すべての就活生の目の前に立ちはだかる「履歴書」「エントリーシート」そして「面接」等、避けては通れない壁は、企業とのファーストコンタクトを取るために必要な重要事項であり、アイテムです。さらに、面接を担当する人は、履歴書やエントリーシートに記載された情報を基に、応募してくれた新卒がどんな人物なのかを見極めます。

つまり、履歴書やエントリーシートの完成度次第では、作成者である新卒の第一印象を左右しうる状況になりかねないということです。

<2.必ず聞かれる自己PRの重要性>

<1.そもそも自己PRとは>

「自己PR」とは、自分という「商品」を企業に売り込むための1つの要素です。詳しく言えば、自分のよさ、持ち前のスキルや人柄を詳細に伝えることで、企業側にはどのような採用メリットがあるかを示し、入社後はどのような活躍をするかを売り込みます。

単純に自分の魅力をアピールするのではなく、評価されるものをアピールすることが大切です。一般的な意味になる「スキル」や「人柄」も、こと就活においては企業に評価されるアピールポイントになります。

<2.企業とマッチした人材かどうか見極める>

企業は、新卒から受け取った自己PRを基に、企業に合った人材かをチェックしています。単に優秀な人材のみを採用しても、場合によっては早期離職を取ることがあるためです。早期離職は、企業側にとって大きな損失をもたらすため、企業側は慎重に就活生の適性の有無を見極めて採用活動をしています。

つまり、スキルがさほど高くなくとも、企業とのマッチング度が高ければ、積極的に採用をしている企業は多いです。また、マッチング度のほか見ているのは、成長する意欲があることにも注目しています。自社に入社後、上手くやれるか、成長できるか「成長意欲」がなくては、いくら企業と相性がよくても入社後のギャップに心を打たれ離職等のハイリスクを避けるためにも、マッチングのほか、就活生の意欲も見ています。

<3.自己分析ができているか>

自分のいいところを伝えるためにも、自分自身についてきちんと理解しておく必要があります。そのため、企業側は、自己PRを通して自己分析ができているかを見ています。

自己分析は、「自分」という者を客観的に見つめて、人柄や過去の出来事を見つめなおす、就活を円滑に進めていく上でやっておくべきことの1つです。これができていなければ、就活に対する真剣度が低いと評価されてしまう恐れがあります。

<3.自己PRと混同しやすいもの>

<1.自己紹介>

面接の最初に聞かれる基本的な質問の1つである自己紹介は、面接官とのファーストコンタクトを取るアピールポイントになります。

自己紹介は自己PRとは違い、自分自身を「紹介」するものであり、話のとっかかりをつくるための質問事項です。自分の魅力について言及してくることもありますが、これはあくまで話を広げるための布石に過ぎず、自己紹介の段階でアピールしても、質問の意図を理解していないとして評価されてしまいます。

<2.長所>

長所は、自身の優れた点やアピールポイント等を指したもので、自分が考える自分の優れた面を、主観で企業に役立ちそうなスキルをアピールします。

一方で自己PRは、企業目線で考えた優れた面です。その内容は、仕事で役に立つものでないといけないうえ、企業が求めるものを理解してアピールする必要があります。長所でも仕事に役立つスキルをアピールする必要がありますが、あくまで長所は主観でみた時のアピールです。企業側から新卒である自分を見た時、それがどう映っているかを提示することが求められます。

<4.自己PR作成時のポイント・注意点>

<1.作成時のポイント>

  • ・アピールしたいことを序文で提示する
  • 自己PRも志望動機同様に、序文で結論を提示することが大切です。自分の強みやPRポイントが何かを冒頭で結論付けてから書き始めます。
    最初に結論を持ってくることで、話す内容を明確化でき、内容の先入観を与えてアピールすることができます。また、結論から述べることで、相手側にも印象強く残ります。逆に分かりづらいアピールでは、何百もの新卒の相手をする面接官の中では印象には残らないため、簡潔に伝わるように明確なアピールを心がけることです。

  • ・結論を裏付ける根拠を示す
  • 序文で述べた結論を裏付ける根拠を示すこともまた、魅力的な自己PRを作成するポイントです。
    単純に結論を語るだけでは、ただの「実績自慢」になる場合や、アピールポイントに虚偽の疑いがあれば評価対象にならないだけでなく、マイナス評価に繋がります。
    アピールポイントの証明をする上で「過去の経験・エピソード」から述べると、結論を裏付ける根拠になります。ただ、あくまで「過去の経験・エピソード」は根拠を指し示す材料に過ぎず、PRのメインにはなりません。

<2.作成時の注意点>

自己PRを作成する際に新卒がやってしまいがちなことが、サークルや部活動、アルバイトの実績を詳しく話す方がいますが、実際のところ企業側は、そのような話に興味はありません。そのような話は「実績自慢」となり、自己PRの意を成しません。

自己PRで肝心なことは、「どのような努力をしたか」「どのような行動をしたのか」といった「物事への取り組み方・姿勢」です。

「物事への取り組み方・姿勢」を詳しく伝えるコツは以下の要素を取り入れると書きやすくなります。

  • ・活動の概要:どんな活動をし、どのような成果をあげたのか。
  • ・動機:なぜその活動を取り組んだのか。
  • ・課題・問題:その活動の中でどんな課題に取り組んだのか。
  • ・行動・工夫:問題対処のためにどのようなことをしたのか。
  • ・結果:どんな結果が出たのか。

また具体的な数字や取り組み期間等を、話の内容に盛り込むことでポイントがまとまった文章の作成ができます。ポイントまとまらないだけの文章では、内容が理解しがたく論理的な話ができないのでは思われてしまいます。

<5.まとめ>

自己PRは、応募先の企業に自分の持ち味や強み等を伝え、売り込むためのものです。履歴書やエントリーシートで記入するほか、面接の場でも問われる基本事項です。企業は自己PRを通して、自社への適性、成長できる意欲のある人材かを見極める判断材料になります。企業に自分を知ってもらうための自己PRを作成するには、入念な準備はもちろん、自分らしいアピールができることが大切です。