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<1.はじめに>

就活生が就活において企業に提出をする「応募書類」の1つである「エントリーシート(ES)」は、面接時に使用するや応募者の参考資料であり、大手企業が採用選考時の第一段階として使用しています。

エントリーシートは、主に書類選考のために用いられ、記載されている内容は企業によって異なります。就活生は、選考を受ける段階でエントリーシートを選考先の企業から受け取り、期限までに提出する必要があります。当記事では選考で用いられるエントリーシートの位置づけや志望動機を書く際の各ポイントをご紹介します。

<2.エントリーシートの位置づけ>

<1.エントリーシートとは>

「エントリーシート(ES)」とは、企業が用意する応募用紙のことを指し、企業が応募者がどんな人物であるかを判断する最初の書類です。記載されている内容で、就活生がどんな人物であるかを思案し、面接の場で実際に話してみたいかどうかを判断します。この段階で人気のある企業や大手企業は応募者をふるいにかけます。

またエントリーシートはあくまで、採用選考において参考資料の1つです。内容は企業によって異なりますが、基本的な質疑応答である「志望動機」「自己PR」「学生時代に頑張ったこと」等、企業側が選考に当たって知りたいことを設けているケースが多いです。

一方の「履歴書」は、エントリーシートとは違い、人事データとして使う公的な書類になります。記載される内容は「生年月日」「住所」「連絡先」「学歴など」が従業員のデータとして使用されます。また、履歴書は「公的書類」に当たるため、記載事項に虚偽があった場合「私文書偽造」にあたり不採用、解雇の原因に繋がります。

<2.内容の重複・使い分け>

エントリーシートは選考の場で、履歴書は入社後を含めた個人情報の確認というように、この2つの書類の使う場面が違うので、内容の重複があっても問題はありません。
提出するタイミングは企業によってさまざまですが、エントリーシートや履歴書にも「自己PR」「志望動機」の項目があります。両書類の提出が求められる場合、選考の場ではエントリーシートの内容を主に確認します。そのため、エントリーシートの項目をしっかりと書き、履歴書には、エントリーシートで記入した内容の要約を書くなどの使い分けをしていいでしょう。

逆に、履歴書のみの提出を求められる場合は、履歴書に記入した内容を基に選考は進んでいきます。

<3.内容が伝わるエントリーシート>

<1.何を伝えたいのかポイントを絞る>

エントリーシートを書き始める上でまず重要なのは「何を相手に伝えるかのポイントを絞る」ことです。

学生時代に頑張ってきた取り組みとして、サークルや部活動、アルバイト等、さまざまにエピソードを盛り込み「結局は何を伝えたかったのか」と的を絞り切れず内容不十分な文章が出来上がり、企業側にはあなたの魅力が伝わることはありません。これらのエピソードはあくまで、内容を引き立てるものにすぎません。最終的に、あなたの魅力を企業に伝えるには、その活動を通して、どのような成果を出したかです。

<2.内容は具体的に書く>

伝えたいポイントが絞れたら、読み手である企業がイメージしやすい具体的なエピソードを入れることです。

具体的なエピソードを書く際には、「5W1H」「いつ、どこで、誰が(誰に)、何を、なぜ、どのようにしたのか」を軸に整理して見ましょう。整理した軸を基に書くことで、「実際に体験したこと」を読み手に伝えることができます。

<3.自分らしさや強み伝える目的>

企業側に「自分」の「個性」や「強み」を伝える目的は、入社後にどのような活躍をしてくれるのかをイメージしてもらうためです。自分の「強み」や「個性」は何かを伝える際にやりがちなのが、「計画性」「リーダーシップ」「コミュニケーション能力がある」等のありきたりなものです。決してこれらの回答が悪いというわけではありません、問題は、それらの「強み」や「個性」をどのように伝えるかによります。

たとえば「コミュニケーション能力がある」と一言で言っても、それが社会人となったらどのように活かされるのかインパクトが足りません。「初対面の人とでもすぐに打ち解けることができるのか」や「時間をかけてゆっくりと信頼を築いていくのか」等、「コミュニケーション能力」と言っても様々な形で発揮されます。入社後、社会人としてどう活躍するのかのイメージを伝えることを意識して、文章を考えましょう。そのためにも自己分析を欠かさずに行うことです。

<4.内容は簡潔かつ分かりやすく>

1つの文章を、ダラダラと長い場合、最終的に「何を伝えたかったのか」と内容不十分な者になります。内容の伝わりやすい文使用を書く上では、読み手のことを意識しながら一文は短く簡潔に伝えられるように心がけることです。

「短い上に簡潔な文章」を書くコツは、結論、理由・根拠・結論を意識して書くことです。序文で、話す内容の結論を話し、序文の結論を裏付ける根拠となる理由や具体的なエピソードを付け加えて文章を組み立てていきます。そのうえで項目が自己PRであるなら「このような理由で、活躍できると考えています。」、志望動機であれば、「このような理由で御社に入社したいと思っています。」等を付け加えるだけでも見栄えがかわってきす。

<3.志望動機>

<1.志望動機を書く前に押さえておくこと>

志望動機をエントリーシートに記入する前に、まず「なぜ、数ある企業の中でこの企業を志望したのか」を明確に押さえておく必要があります。これはエントリーシートのみならず、履歴書で記入する「志望動機」でも同じことが言えます。

企業側が、応募者がなぜうちを志望したのかを知りたい理由はいくつもあります。その理由から得た情報を基に、様々な角度で切り込んで読み解きながら、選考合否の判断材料にしていきます。

以下は、志望動機から読み解ける「情報」になります。

  • ・応募者と企業のマッチング度
  • 採用選考を受けに来る応募生の会社選びの基準が、自社と沿うものでなければ、その時点でミスマッチが発生し、早期離職等の損失を伴うリスクを背負うことになります。このようなケースを避けるために、企業側は、記入された「志望動機」が自社の雰囲気や風土、職種にしっかり合っているかを判断します。

  • ・数ある中でなぜ自社を選んだのか
  • 数ある企業の中で、「なぜ自社でなきゃいけないのか」の理由を企業は明確に知りたいと考えます。その理由の中で考えられることは「企業研究をしたうえで応募してくれたのか」や「ただなんとなく」等を志望動機を通じて判断します。また、「自ら調査して課題解決を果たす」という力があるかないかも判断しています。この力は、どの業種に行っても必要になりますので、志望動機作成をはじめとして身に着けておくに越したことはありません。

  • ・物事を簡潔に伝えられる力があるか
  • 長い文章を書いて余白を極力埋めていく事が決して悪いことではありません。しかし、長くてダラダラとした内容、動機をただ連ねるだけでは、何が言いたいのかさっぱり分からない内容になってしまいます。「志望動機」を書く時も、自己PR同様に、まずは結論から書き始めて、次に理由・根拠の順に文章を組み立てて行くと、読み手に伝わりやすい文章を書くことが可能です。

<2.志望動機を書く際の要

  • ・仕事選びの軸
  • 自分が仕事を選ぶ際の条件を定める「仕事選びの軸」は、志望動機を書くうえの要になります。自分がまずどんなことに価値を感じるのか、何を大切にしているのか等は自己分析を通して理解しておくことが大切です。また、自己分析を通して、これだけは企業選びの際には外せない条件というものも明確にしておきましょう。

  • ・選択した企業の風土や事業について知っておく
  • 志望動機を作成していく上で、企業の事を知っておく必要があります。そのためにも「業界・企業研究」を必ずやることが大切です。「どこに魅力を感じたのか」や「事業内容や風土」等の情報をしっておかないと、書けるものも書けません。企業や業界を知れば、数ある中でなぜこの会社を選んだのかの理由やその企業にしかない魅力というものが見えてきます。

<4.まとめ>

エントリーシートの書き方に正しいも間違いもありません。あくまで、エントリーシートは「あなた」という応募者を知るための参考資料の1つです。これまで、自分が経験してきたことや努力したことを踏まえて、自分をアピールしてください。

また、エントリーシートに記入する「志望動機」では、「この企業でないといけない理由」や「自分の信条や理念が、会社と合っている理由」等、さまざまな要素を示さなければなりません。そのためにも事前準備である「自己分析」「企業・業界研究」を行っておく必要があります。