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最初に

今回の記事は、Web業界のエンジニアにとっての「英語の重要性」について説明していきます。
これからプログラミングを始める方の中で、英語をどのくらい利用してどのくらいの知識が必要なのか全くわからない方に是非参考にしていただければ幸いです。

必要とされている英語のスキル

まず英語のスキルは
・リーディング(READING)
・ライティング(WRITING)
・ヒアリング(HEARING)
・スピーキング(SPEAKING)
上記の4つに分類されます。
この4つのスキルがそれぞれ同程度必要なのかと問われると、そうではありません。日本のWeb業界でエンジニアとして働く場合は「リーディング」のスキルが圧倒的に重要で、その他のスキルについては極論を言ってしまうと出来なくても問題はないです。したがってリーディングと比べると重要度もかなり低くなるということです。

差が出る理由

ではなぜスキルの種類によって重要度に大きな差が出るのでしょうか?
これには明確な理由があります。英文のリーディングは定常業務において必要とされるスキルだからです。例えば何らかの言語や技術のドキュメントを読んだり、あるいはスタックオーバーフロー等で調べものをしたり、日常の業務の中で使う機会が非常に多いのですが、「ライティング」、「ヒアリング」、「スピーキング」のスキルが必要な場面は少なくとも日本のWeb業界では頻度が非常に少ないのです。

リソースの割き方

英語に限らず、スポット的にしか使わない技術の勉強に多大な労力をかけるのは投資対効果が悪すぎるので避けたほうが賢明です。定常業務で頻繁に使う技術に学習リソースを割いて、スポット的にしか使わない技術はツールで代用するという考え方で十分でしょう。
英語のヒアリングが苦手という場合でも、前述したように日本のWeb業界においてそこまで高頻度で使用するスキルではありません。頑張ってヒアリングを勉強しなくても、その代わりにリーディングができるのであればそのスキルを利用する方が効率がよいということです。例えば、YouTube動画は英文字幕機能を使えば字幕を読むことが出来るので、ヒアリングは出来なくてもリーディングスキルが活用できます。このようにツールを使って対処できれば問題はないです。

Google翻訳の登場

ここまで英文のリーディングスキルが重要だと解説してきましたが、実は2016年の11月にGoogle翻訳の性能が機械学習によって飛躍的に向上したことで状況が大きく変わりました。
英文の技術書というのは比較的簡単な文法が使われているケースが多いということもあり、Google翻訳で十分に意味を把握できるようになっているので、他のスキルと同様にリーディングもツールで代用できるようになったと言えます。むしろ英語を原文で読むことにこだわりすぎて生産性が悪くなってしまうという問題が顕在化していきている面もあるので、業務の中では積極的にGoogle翻訳等のツールを使用する方が効率的な場面も多いです。
ヒアリングやスピーキングと比較するとリーディングの重要度が依然として高いのは間違いないですが、絶対に必要とまでは言い切れなくなってきているというのが現状でしょう。

求人などで必要になるのか

エンジニアに対する求人において英文技術を読めるという条件が含まれているケースはかなり多いです。
この英文の読解能力という条件は当然英語を原文のまま読めるという意味になるので、例えば面談の際に「英語自体のリーディングはできませんがGoogle翻訳を使えば読めるので問題ないです」と言ってもあまり評価してもらえないです。英語の技術ドキュメントを原文のまま読めるというのはそのエンジニアの能力、特に学習能力、学習意欲を測る上でひとつのバロメーターのような役割を果たしていると考えて良いでしょう。
優秀なエンジニアであれば英語のリーディング程度のスキルは当然身につけているもの、という考え方が業界内であるのも事実であるため、ツールが進化しているとは言えども全くスキルが無いという状況を放置するのは得策ではありません。英語のリーディングスキルは業務で実際に価値があるかどうかは別として、エンジニアとしての人材価値を落とさないために必要なのだと考えて、ある程度のレベルまで伸ばしておくのが賢明です。

スキルを向上させるためには

英語のリーディングスキルを高めるには、とにかく英文、特に英語の技術ドキュメントをたくさん読むのが一番良い練習方法ということになるのですが、参考書などを使用して基本的な文法を一度勉強し直しておいたほうがさらに良いでしょう。文法の学習もしっかり行った後に英文の技術ドキュメントをなるべくたくさん読んでいくことで自然とリーディング力が高まっていきます。

最後に

エンジニアにとって英語、主にリーディングのスキルは必須です。最低でも中学生程度の文法は身につけたうえで英語の技術ドキュメントをひたすら読んで能力の向上に努めていくのが理想です。
リーディングは必要最低限のスキルとして持っていて当然だという考えのもと面接が行われることも多いので、エンジニアを目指す上で自身の価値を上げるためにもスキルの向上に励みましょう。最後までお読みいただきありがとうございました。