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基本情報技術者試験の合格率を見てみよう!!!!!!

はじめに

基本情報技術者試験の合格率って低いの?

本記事を読んでいる皆さんの中には、ITエンジニアを目指している方や、エンジニアになったばかりでまだ基本的な知識が十分ではないという方が多いのではないでしょうか?インフルエンサーの影響で、「資格は必要ない、それよりもある程度の言語の勉強をしてからWEB系の自社開発企業に転職して経験を積んでフリーランスになった方がいい、資格の勉強など無駄無駄無駄」などと、一切勉強に手すら出していないのにこのように思い込んでいる人も一定数いるかもしれません。しかしながら、"基本情報技術者試験"の内容はエンジニアの基礎がたくさん詰まっていて、資格を取るまでやり込まないとしてもやり込む価値は十分にあるわけです。そのため、インフルエンサーの言葉に安易に踊らされなかった方などは基本情報技術者試験の学習に勤しんでいます。

では、「そこまで言うのなら、これから基本情報技術者試験を勉強する突破するのもありなのではないか?」と考え直した方もいると思います。(一言一言でコロコロ考えを変えてしまうのも考えものですが...)

しかしながら、基本情報技術者試験は国家資格。簡単にパスできるような試験ではありません。数ヶ月かけて準備をした上で臨まなければ、少なくとも知識が何もないところからスタートする方は到底突破できない試験です。少ない学習時間で突破したと言う方もいるとは思いますが再現性はあまりなく、一般的には3ヶ月の学習期間を設けたとしてもギリギリ合格できるか、といったところでしょう。

「そんなこと言っても脅しなんでしょ?」と思った方のために、基本情報技術者試験の合格率を見て、いかに突破するのが難しい試験かどうかを数値で見てみることをお勧めします。想像で語るより実際目で見た方がわかるでしょう。

合格率を見る前に ~ そもそも「基本情報技術者試験」って何? ~

基本情報技術者は、「情報処理の促進に関する法律第29条第1項」に基づいて経済産業大臣が行う国家試験である「情報処理技術者試験」の区分の一つです。

つまりどう言うことだってばよ!

前提として、「情報処理技術者試験」と言う情報処理に関しての必要な知識や技術力を問うための国家試験が存在します。そしてこの試験は、受験者の技術・知識レベルに応じた区分分けがされているのです。

「レベル」と呼ばれる区分わけがされていて、1~4まで存在します。


「基本情報技術者試験」の場合は「レベル2」に該当します。区分としては下から2番目に位置する試験というわけですね。

"レベル1"の試験は「ITパスポート試験」です。試験名を聞いたことのある人もあるでしょう。こちらは一般的なエンジニア以外にもIT分野を利用し活用する段階の人も対象にしているため、まず取得に時間はかからないでしょう。

"レベル3"の試験には「応用情報技術者試験」があります。「基本情報技術者試験」よりも求められる技術・知識は高くなります。

「基本情報技術者試験」の受験者の対象は「高度IT人材となるために必要な基本的知識・技能を持ち、実践的な活用能力を身に付けた者」と試験要綱に記載されています。プログラマーやエンジニアなどのITに従事する人や、IT業界で働こうと考えている人を対象にした試験で、一般的なIT事務職が受けるようなITパスポートよりも高度な知識と技術が要求されます。

具体的には、インフラやハードウェア、ソフトウェアなど、業界における基本的な知識、擬似言語などを用いた情報処理のためのアルゴリズム・論理的な考え方、さらには経営・マネジメントについての考え方や知識も出題されます。

一見マネジメントの話は関係なさそうに見えますが、ただパソコンに向かっていれば良い業界というわけではなく、一般的な従事者であってもビジネス的な思考を持てるかは昨今では非常に強く求められるのです。

このことから、ITパスポート試験が入門編みたいな扱いであったのと比べると、レベル2と言えども本格的に業界で働くためには難しく、かつ重要な位置付けの試験であると言えるでしょう。

各年の合格率を見てみよう

基本情報技術者試験の公式サイトの統計から考える、応募者数、受験者数、辞退者数、合格率

ではまず、令和元年、つまり2020年秋季の合格率を見てみましょう。2020年秋季の基本情報技術者試験の応募者数は、91700人。そして、実際の受験者数は66870人です。応募だけしたものの受験をしなかった人数は24830人もいるというわけですね。応募者全体に対する受験率は27%となっています。

そして肝心の合格者数は19069人。合格率に直すと約28.5%です。

次は、2019年春季の合格率を見てみましょう。2019年春季の基本情報技術者試験の応募者数は、77470人。そして、実際の受験者数は54686人です。応募だけしたものの受験をしなかった人数は22784人もいるというわけですね。応募者全体に対する辞退者のパーセンテージは29.4%となっています。

そして肝心の合格者数は12155人。合格率に直すと約22.2%です。

次は、2018年秋季の合格率を見てみましょう。2018年秋季の基本情報技術者試験の応募者数は、82347人。そして、実際の受験者数は60004人です。応募だけしたものの受験をしなかった人数は22343人もいるというわけですね。応募者全体に対する辞退者のパーセンテージは27.1%となっています。

そして肝心の合格者数は13723人。合格率に直すと約22.8%です。

次は、2018年春季の合格率を見てみましょう。2018年春季の基本情報技術者試験の応募者数は、73581人。そして、実際の受験者数は51377人です。応募だけしたものの受験をしなかった人数は22204人もいるというわけですね。応募者全体に対する辞退者のパーセンテージは30.1%となっています。

そして肝心の合格者数は14829人。合格率に直すと約28.8%です。

次は、2017年秋季の合格率を見てみましょう。2017年秋季の基本情報技術者試験の応募者数は、76717人。そして、実際の受験者数は56377人です。応募だけしたものの受験をしなかった人数は20340人もいるというわけですね。応募者全体に対する辞退者のパーセンテージは26.5%となっています。

そして肝心の合格者数は12313人。合格率に直すと約21.8%です。

次は、2017年春季の合格率を見てみましょう。2017年春季の基本情報技術者試験の応募者数は、67784人。そして、実際の受験者数は48875人です。応募だけしたものの受験をしなかった人数は18909人もいるというわけですね。応募者全体に対する辞退者のパーセンテージは27.8%となっています。

そして肝心の合格者数は10975人。合格率に直すと約22.4%です。

次は、2016年秋季の合格率を見てみましょう。2016年秋季の基本情報技術者試験の応募者数は、75095人。そして、実際の受験者数は55815人です。応募だけしたものの受験をしなかった人数は19280人もいるというわけですね。応募者全体に対する辞退者のパーセンテージは25.6%となっています。

そして肝心の合格者数は13137人。合格率に直すと約23.5%です。

次は、2016年春季の合格率を見てみましょう。2016年春季の基本情報技術者試験の応募者数は、61281人。そして、実際の受験者数は44184人です。応募だけしたものの受験をしなかった人数は17097人もいるというわけですね。応募者全体に対する辞退者のパーセンテージは27.8%となっています。

そして肝心の合格者数は13418人。合格率に直すと約30.3%です。

次は、2015年秋季の合格率を見てみましょう。2015年秋季の基本情報技術者試験の応募者数は、73221人。そして、実際の受験者数は54347人です。応募だけしたものの受験をしなかった人数は18874人もいるというわけですね。応募者全体に対する辞退者のパーセンテージは25.7%となっています。

そして肝心の合格者数は13935人。合格率に直すと約25.6%です。

次は、2015年春季の合格率を見てみましょう。2015年春季の基本情報技術者試験の応募者数は、65570人。そして、実際の受験者数は46874人です。応募だけしたものの受験をしなかった人数は18696人もいるというわけですね。応募者全体に対する辞退者のパーセンテージは28.5%となっています。

そして肝心の合格者数は12174人。合格率に直すと約25.9%です。

次は、2014年秋季の合格率を見てみましょう。2014年秋季の基本情報技術者試験の応募者数は、74577人。そして、実際の受験者数は54874人です。応募だけしたものの受験をしなかった人数は19703人もいるというわけですね。応募者全体に対する辞退者のパーセンテージは26.4%となっています。

そして肝心の合格者数は12950人。合格率に直すと約23.5%です。

次は、2014年春季の合格率を見てみましょう。2014年春季の基本情報技術者試験の応募者数は、65141人。そして、実際の受験者数は46005人です。応募だけしたものの受験をしなかった人数は19136人もいるというわけですね。応募者全体に対する辞退者のパーセンテージは29.3%となっています。

そして肝心の合格者数は11003人。合格率に直すと約23.9%です。

合格率から見る基本情報技術者試験の真実

これらの合格率を見る限りでは、若干の波こそあれど、おおよその合格率としては25%付近に集中しているということがわかりますね。受験者数に対してとても合格率が低いです。

しかしながら注目すべき箇所は辞退者の割合です。こちらは25%~30%ほどになりますが、なぜ辞退してしまうのかを考えてみると面白いかもしれません。

前述したとおり、基本情報技術者試験の学習期間は、知識ゼロの状態からスタートしても3ヶ月は必要です。そして、基本情報技術者試験の受験申し込みは大体試験予定日の3ヶ月前から始まります。つまり、受験する予定こそ立てていたけれども、学習期間がギリギリである、または思った以上に範囲が広く、合格の見込みが望めないと踏んで諦めた方も多いと考えることができます。

そう考えた場合、合格率25%付近というのも同じようなことが考えられるのではないでしょうか?

募集開始時期に応募してみたものの、学習期間が足りず、ダメもとで受験した、あるいは記念受験的な意味合いで挑戦した方も多いと考えられます。

つまり、真面目に学習を続けてきた受験者にとっては合格率というものはあまり関係がなく、真面目に勉強を続けてきた人だけを集計した合格率を統計してみれば、数値よりも遥かに高い合格率が見込まれると考えても問題ないと言えます。

いかがでしたか?

確かに基本情報技術者試験の合格率「25%」という数字は一見したらウッとなってしまうものでありますが、一切勉強もせずに受験する人や、記念受験の人もいると考えると、大した数値ではないということが分かりますね。数値に怯まずに学習を続けていきましょう。