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ITコンサルタントの仕事

ITコンサルタントの仕事は、企業のIT戦略の策定からシステムの見直し、新システム導入の提案、システムの最適化や動作検証まで多岐にわたります。
その仕事内容は、大きく分けると以下の通りです。

ヒアリング・分析

クライアントの企業経営者、IT総括責任者から業務範囲や経営戦略、導入済みのシステム、業務フロー等をヒアリングし、それらを分析・整理することで、IT分野における企業の課題点を洗い出します。

提案

分析結果を元に企業の課題を解決する為、新システムの導入等を提案します。この業務には、クライアントに対して「今の課題は何か」、「何故この方法なら課題を解決出来るのか」をしっかり伝える事が重要です。

マネジメント

課題解決を見据え採用されたプロジェクトを統括し、必要な人材を集め、チーム構成や進捗管理、クオリティの管理を行います。

ITコンサルタントとSEの違い

ITコンサルタントとSE(システムエンジニア)は、どちらも情報システム開発の上流工程を担当します。混同されがちですが、両者の役割と業務フローを整理しましょう。

ITコンサルタントの役割と業務フロー

「役割」クライアントの経営課題を解決する
「業務フロー」クライアントから話を聞き、経営課題を洗い出す→どのようなシステムを導入すれば、その課題が解決出来るかを提案→提案がクライアントに承認された場合、SEに要望を伝える→SEはその要望に沿ったシステム開発に取り掛かる
上記を見ると分かるように、ITコンサルタントの方がSEよりも、さらに上流の工程を担当する事が分かります。

SEの役割と業務フロー

「役割」クライアントが希望するシステムの開発を行う
「業務フロー」クライアントから、どのようなシステムが必要か聞き、内容をまとめる→それを元にシステムの大まかな設定を決める→プログラミングを行う為に、さらに細かく仕様を決める→実際にプログラミングを行い、動作テストをする
以上から、SEの仕事は、企業の課題に対して最適なシステムを構築することです。

必要なスキル

システム開発の最上流工程を担当するITコンサルタントには、幅広い知識とスキルが必要です。その中での知識やスキルを5つ程紹介していきます。

1.理解力

クライアント企業の抱える課題を洗い出すには、話を聞いて内容を理解する事が前提です。「クライアントは何に困って、何を求めているのか」を聞くことから仕事は始まっていますので、このスキルは必須といえます。

2.ITに関する知識

クライアントの要望に沿った解決策を提案する為、ハードウェアやアプリケーション、ネットワークやデータベース等のITに関する幅広い知識が必要です。

3.システム開発の知識

SEクラスまでとは言いませんが、システム開発の知識もあると、より良い提案が行ないやすくなります。

4.論理的思考力

物事を整理して筋道立てる論理的思考力で、課題解決の提案を導き出します。

5.プレゼンテーション力

提案した策の説明を、クライアントにしっかりと伝える事が出来るプレゼンテーション力も必要です。

年収

ITコンサルタントは、IT業界の多種多様な職業の中でも、特に高い能力と技術が求められます。故に、年収も高めになっています。
20代のITコンサルタント年収(平均)ー500万円
30代のITコンサルタント年収(平均)ー730万円
上記は、あくまで平均の金額です。中には、大手企業に勤めるITコンサルタントで年収1,000万円を超える人もいらっしゃるそうです。
フリーで独立したITコンサルタントの中にも、年収1,000万円を超えるケースは少なくないそうです。
優秀なITコンサルタントの人材は潤沢というわけではありませんので、今後もこの傾向は続くと思われます。
このことから、ITコンサルタントは収入面・将来性から見て魅力的な職業の1つといえます。

仕事のやりがいと厳しさ

以上、業務内容や年収の紹介をしてきましたが、仕事ですので、良いことばかりではありません。ITコンサルタントならではの、仕事の大変さも勿論あります。

やりがい

●「経営課題を解決した時の達成感」
●「知識を用いて顧客の悩みを解決出来る充実感」
●「多くの人と協力して働ける」

厳しさ

●「残業が多い」
●「経営層との重要なやり取りが多い」
●「常に最新のIT知識・技術を学ぶ必要がある」

お勧めの資格

「この資格が無いとITコンサルタントになれない」という資格はありませんが、「ITコンサルタントとして最適な提案が出来る程の知識を持ってます」、というアピールの為に下記の資格がお勧めです。

ITコーディネーター

受験資格は特に無く、実務経験が短くても受験が可能です。この資格を取得することで、ITと企業経営の2つの知識を有し、IT戦略の立案や戦略に沿ったシステム構築・導入を主導出来る人だと認定されます。

プロジェクトマネージャ(PM)

この資格を得る為の試験は、難易度が高く勉強範囲も多岐に渡ります。試験を受ける人のほとんどは、現場で多くの経験を積んだベテランのエンジニアの方々ですが、合格率が10数%という難しさです。
この資格を取得することで、チームの編成やプロジェクトの推進・管理等を適切に行える人だと認定されます。

中小企業診断士

ITコンサルタントと関連性が低いように思えるかもしれませんが、この資格を取得することで、「経営に関する知識を有しています」と示す事が出来ます。クライアント企業の課題を洗い出す為にも必要ともいえます。

まとめ

ITコンサルタントには高いITスキルが必要とされる為、未経験から始めることは出来ません。企業に入り地道に経験と知識を重ねるか、SEやプログラマー等から転向するのが一般的です。ITコンサルタントとしてのキャリアパスとしては、「クライアントの業界を絞り、その業界についての知識を深く身につける」、「その知識を元に、的確な解決策を提案・実施出来るようにする」等の専門性を高めるのが良いかと述べます。