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  • 忙しいイメージのあるIT系に楽な仕事

はじめに

たとえどんな仕事であってもそれぞれ大変な面はあります。実際にその仕事をしている自分が大変だと思っていなくても、客観的に見たら大変そうと思われることもあります。一体どういった場合にその仕事を「楽」と思えるのでしょうか。

一つ共通することは、その職種に務めている本人が苦に思わない部分が、その職種の一番大変な部分であった時と言えます。ここでは「楽しい仕事である」ということは二の次となります。苦に思う部分は、力を使うことや拘束時間の長さ、はたまた仕事が単調なことかもしれません。

このように仕事が楽、辛いという判断はあくまで読者であるみなさんがすることになります。そのため今回は楽な仕事、辛い仕事という紹介の仕方ではなく、判断材料となりやすい4つのポイントごとに各職種の特徴を紹介していきます。

IT系の職種をおさらい

まずIT系の仕事にはどのようなものがあるかを上げていきます。IT系の代表的な職種の一つはシステムエンジニアです。「SE」と略して呼ばれることもあり、同じシステムエンジニアでも様々な分野に分けることができます。行っていることは全く異なり、各分野に専門性があります

プログラマーや、ネットワーク、サーバ、データベースのエンジニア、運用・保守などはIT系の仕事としてイメージしやすいですが、扱っている商品がIT製品やサービスである営業やカスタマーサポートも同じくIT系となります。システムエンジニアも、社内向けのシステムを受け持っているのか、お客様向けのサービスなのかによって扱う内容が異なります

また最近では、IT商品やサービスを提供することで企業全体が円滑に回るようにアドバイスをしたり、実際に取り入れて一緒に問題解決を行っていくITコンサルタントという職種もあります。

細分化していけば他にもさらにたくさんの職種が出てきますが、この記事において紹介するIT系の職種の分類はある程度網羅できている以上の内容に留めておきます。

給料について

働いた対価としてもらえる給料をおろそかにしていては生活ができないため、お金はもちろん重視するべきポイントです。仕事の内容が濃くても勤務時間が長くても、見返りとして給料が多ければ楽な仕事と思える人もいるでしょう。ここではIT系職業の平均年収について紹介していきます。

IT系職業全体の平均年収としては400〜500万円程度で、その他業種とさほど変わらないか、やや多いくらいです。ヘルプデスクなどのカスタマーサポートや運用・保守のエンジニアは平均年収が400万円程となります。IT系の営業も400万〜500万円です。

ネットワークやサーバ、データベースといったインフラ系エンジニアやプログラマーは450万円前後です。社内システムを運用しているエンジニアだと平均年収はもう少し高くなります。

システムコンサルタントはITシステムの全体像を把握していなければ務まらないこともあり、平均年収は一気に上がり600万円程になります。

単純に平均年収を見ていくと以上のようになります。直接システムに触れる機会の少ないヘルプデスクは、IT系の中でも平均年収がやや低めです。また同じエンジニアでもルーチンワークが多めの運用・保守も平均年収が少し低くなります。これらの職種で多忙な日々を送っていると、給料に見合わず楽とは感じられない可能性は高いでしょう。

一方ITコンサルタントは、担当するまでに多くの知識や経験が必要となるものの平均年収は高めなため、多少忙しくても金銭面では不満を感じにくい職種となります。

仕事の仕方について

次は各職種に就いた場合、日々の仕事内容やどのように業務が進んでいくのかを見ていきます。

ヘルプデスク・カスタマーサポート

仕事内容は個人・法人のお客様からかかってきたテクニカルな問題を電話、チャット、メールを使って解決することです。カスタマーサポートは事務的な案内窓口もあり、シフト出勤制であることがほとんどで、勤務時間内は常にお客様からの連絡を待ちます。

お客様対応にはアルバイトや派遣社員を配置し、バックヤード業務を正社員が行うという形態がよく見られます。しかしクレームに発展した場合は上長となる正社員が代わって対応しなければいけないこともあります。また提供サービスで障害が発生した場合、システム担当とのパイプ役となりながら現場をコントロールしつつ、お客様対応をするということもあります。

24時間稼働しているサーバーサービスでは、帰宅した後でも何かあった場合の判断役として働くこともあります。特徴としては、いつどんな仕事が降ってくるかが全く予測できないということです。そのため自分のペースを保って仕事をしたい人には辛い職種となります。

しかし障害やクレームなど何も起きない時は雑務をこなすだけで楽に感じることもある職種です。繁忙期と閑散期の有無は提供しているサービスの状態によって全く異なりますが駆け出しのサービスだと波がなく常に忙しくなりがちです。

各種システムエンジニア

運用・保守のエンジニアは、日々のルーチンワークである監視やメンテナンスを行いながら、障害・不具合発生時の対応や調査を行います。エンジニア職の中ではヘルプデスク・カスタマーサポートの動きととても密接で、インシデントが発生した時に急に忙しくなることや、当番制で深夜に対応することもあります。深夜のメンテナンス作業を担当することもあるため、働く時間にこだわりがあったり、マイペースに仕事をしたいという場合は厳しい職種です。

通常業務はマニュアルに沿った簡単な作業がほとんどで、何も発生しない時は単調でつまらないという意見もありますが、比較的楽に感じられる職種です。

その他のエンジニアは、開発、導入、管理などの立場によって動きは異なりますが、一通りの役割をその場に応じて担当する職場もあります。障害発生時に忙しく動き回るのはヘルプデスクや運用・保守ですが、原因となった箇所が自分の担当する部分であった場合は最終的に改修を担わなければならないため、急な業務も入ってきます。それでも開発・導入プロジェクトは大きく数ヶ月単位の中で各々役割を全うしていくというワークスタイルのため、ある程度自分でスケジュールを管理して働くことができます。

サービス業のようにお客様対応することが他の職種と比べて少ないため、コミュニケーションが苦手な人は楽だと感じられる職種でもあります。ずっとパソコンと向かっていることが苦手な方は逆に辛く感じます。

また社外向けのサービスではなく社内のシステムを管理する社内エンジニアは、社員が出勤している時間内に発生したトラブルを解決に導くことがメインの仕事となります。社内システム導入に携わることもあります。

営業

営業に関しては一般的な営業職と変わりないですが、扱う商品がIT製品やサービスになります。IT系の営業で特徴的なのは、継続サービスの契約を獲得したときに、その後に発生した不具合などのトラブルの窓口となり、回答まで行うところです。これはIT系では各部門の住み分けがきっちりしている傾向から来るものです。お客様の要望の詳細を理解し、技術者に忠実に伝達して解決に導く必要が出てくるため、必要最低限のIT知識を持っていることが求められます。

ITコンサルタント

営業とは異なり、ITコンサルタントは問題ありきの状態でお客様とやりとりします。経営コンサルタントが企業の立て直しなど経営に関する問題解決のためにアドバイスをしたり、実際に改善を手助けしていくのと同じで、企業のITに特化した部分を一緒に解決していくことが主な仕事です。抱えてる問題を分析して根本的に解決するIT製品やサービスを紹介していくため、営業同様ITの知識が必要となります。ただし営業は商品やサービスを売ることで成立する仕事ですが、ITコンサルタントは問題解決が成功して初めて成立する職種です。長期間継続して成果を追っていくことが必須であり、効果測定するための精密な分析力も必要とされます。また都度システムに確認をしているといつまで経っても問題解決が進まないため、IT全般の詳しい知識が必要となってきます。

プライベートな時間について

ヘルプデスク・カスタマーサポートはお客様対応を担当しているオペレーターで、シフト時間内だけの業務となるため勤務後の時間を作りやすい職種です。バックヤード業務を担当している場合も何もなければオペレーターと同様に時間を作りやすいですが、障害が発生すると急な残業も発生します。当番制で会社用のパソコンや携帯電話を持ち歩かなければならないということもあります。

エンジニアはプロジェクトの進捗が芳しくないという状況にならない限り、残業するもしないも比較的自由に決められます。たまにシステム障害への対応が突発的に必要なことがあります。

社内エンジニアは社員が出勤している時間の対応がほとんどのため、時間外に特別システム導入がない限りは定時で帰りやすい傾向にあります。

営業やITコンサルタントに関しては接客面が大きく、対象となるお客様の都合に合わせて行動することが頻繁に発生します。ただし企業で働いている場合は勤務時間が定められているためその時間内で動くことになります。勤務時間内は柔軟なスケジュールでの対応が必要になるものの、プライベートな時間は作りやすい職種です。

コミュニケーションの頻度

どんな仕事であっても多かれ少なかれコミュニケーションは必須スキルです。しかし苦手という人はいるため、そこに仕事の辛さを感じる可能性も十分にあり得ます。

ヘルプデスク・カスタマーサポートの職種ではコミュニケーションが重要ですが、コミュニケーションといっても手段は対面や電話だけでなく、メールやチャット対応の場合もあるため、現場で採用している手段によって苦楽の判断は大分変わってきます

エンジニアは直接お客様対応をすることが極めて少ないIT系の職種です。ある程度経験のあるインフラエンジニアだと要件定義などで客先とのやりとりをする機会も出てきますが、運用・保守、プログラマーの職種だとより客先と接することは少なくなります。基本的には社内でのコミュニケーションができていれば問題ありません。

営業やITコンサルタントに関しては言うまでもなくコミュニケーションがないと遂行することができません。コミュニケーションが好きではないと辛く感じてしまう職種となります。

まとめ

金銭面、仕事内容、仕事とプライベートの両立、コミュニケーションの頻度という4つの観点から主なIT系の職種を見てきました。各職種の特徴を比べてみて、これは辛いな、これは楽だなと直感的に感じた部分が人それぞれあると思います。今の職業より少しでも楽な仕事に転職したい、IT系の中でも比較的楽な職種に就きたいと思っている方はぜひ今回の内容を参考にしていただければ幸いです。