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  • 日商プログラミング検定とは?

概要

「日商プログラミング検定」という資格をご存じですか?
ITの需要が高まる昨今、エンジニアのプログラミングのスキルを証明する為に作られた新しい資格です。これからIT業界を志す方から、現役で働いている方まで、幅広い方にお勧めの資格です。本記事では日商プログラミング検定についてご紹介します。

日商プログラミング検定とは

日商プログラミング検定とは、簿記の試験などで有名な日本商工会議所が、2019年1月に新たに創設した、基礎的なプログラミングスキルを習得する為の試験です。ビジネス実務に直結する知識が重点的に出題されるため、多くの企業から高い評価を得ています。

試験のレベル

日商プログラミング検定は、初心者から上級者まで幅広い方を対象に4つのランクを設けています。受験資格は特に無いので小学生からでも受験可能です。どのレベルからでも受験が可能ですので、ご自身の現在のレベルに合わせて受験が出来ます。
以下は試験レベルの一覧です。

レベル 評価能力・試験内容 言語 合格基準
ENTRY  初学者向けに、ビジュアル言語を用いた簡単なプログラミングおよびプログラミング的思考を問う Scratch  知識試験70点以上
BASIC  企業人の仕様として求められる、プログラミングの基本知識、簡単なアルゴリズムについて問う 言語によらない 
STANDARD  企業においてIT化を先導できる、プログラミングに関する基礎知識・スキルを言語別に問う C言語、Java、VBA、Python  知識試験70点以上
技能試験70点以上
EXPERT  仕様書をもとにソフトウェアの一部が作成できるなど、IT技術者としての基本的能力を言語別に問う C言語、Java、VBA、Python 

レベルごとの概要

ENTRY

最も簡単なレベルで初めてプログラミングを学ぶ方や、小中学生などが対象となっています。「Scratch」というビジュアル言語によるプログラミングやプログラミング的思考力が問われます

「Scratch」とはMITメディアラボの開発したビジュアル言語です。通常のプログラミング言語と違い、コードを書く必要がなく、あらかじめ用意されたブロックやボタンをパズルのように組み合わせることで視覚的にプログラムを作る事が出来ます。小学校でのプログラミングの義務教育化にあたり、早くからプログラミングを学習したいという需要は増えており、そういった方の第一歩といてScratchは適しています。
100点分の知識問題が出題され、70点以上で合格です。

BASIC

過去にプログラミングをやった事がある人や、将来的にプログラミングに関わる仕事に就きたいと考える人が対象です。Scratchは実際の仕事で使われる事はあまりなく、実務で使うレベルが出てくるのはこのBASICからなので、大人の方でしたらここから受験するのも良いかもしれません。
特定の言語に関する知識は出題されず、プログラミング全般に纏わる基礎知識が出題されます。ENTRY同様に知識問題のみで構成されていて、100点分の知識問題が出題され、70点以上で合格です。

STANDARD

上位の試験となっており、ここからは実際のプログラミングに関する専門的な知識が問われます。試験で使われる言語はC言語、Java、VBA 、Pythonの4種類です。
STANDARD以上からは実技試験があります。指定された要件を満たすプログラムを実際に作成し、実行結果が自動で判定されます。STANDARD以上には科目別合格制度が設けられており、知識科目、実技科目のどちらかしか合格出来なかった場合、次回以降の試験では不合格だった方だけの受験が可能です。
知識問題を70点以上と、実技問題3問を完答すると合格です

EXPERT

最も高いレベルの試験です。プログラマーとして第一線で働きたい方向けの本格的な技術が問われます。使用する言語はSTANDARDスタンダード同様にC言語、Java、VBA 、Pythonの4種類です。
仕様書を読んでソフトウェアを作れるなど、実際の開発現場で必要とされるスキル、IT机上での採用条件として活用されるレベルが要求されます。
出題傾向や合格ラインはSTANDARDと同じで、科目合格制度もあります。

受験方法

試験はネット受験です。自宅での受験は出来ません。商工会議所が指定した「商工会議所ネット試験会場」に行って受験します。申し込み方法は商工会議所のHPに、試験を行っている会場のリストが地域ごとに載っています。その中から会場を選択し、申し込みます。
試験の日程は会場ごとに異なり、隔週や毎月1回など定期的に行っている所や、受験生の希望に応じてくれる所など、状況は様々ですので、詳細は各会場へ問い合わせが必要な場合があります。
合格基準は前述のとおりレベルによって異なりENTRYとBASICは、100点分の知識問題が出題され、70点以上で合格、STANDARDとEXPERTは、知識問題で100点中70点以上、かつ実技試験のプログラミング問題3問を完答すれば合格となります。合否は自動計算され、試験終了後その場ですぐに発表されます。

まとめ

今回は日商プログラミング検定について紹介しました。言語ごとの検定などは今までもありましたが、複数の言語を扱い、エンジニアとしての総合的なスキルを証明できる検定は多くありません。日商プログラミング検定は創設されたばかりの検定の為、まだまだ知名度は高くありませんが、評価する企業も着実に増えています。IT人材の需要がますます高まる現代、プログラミングは必ず重宝されるスキルです。ITに興味のある方はスキルアップのため、日商プログラミング検定を受験されてみてはいかがでしょうか。