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ITエンジニアとは

私達の生活において必要不可欠になった携帯電話やパソコン。これらを開発・運用・整備しているエンジニアのことをざっくり「ITエンジニア」とも呼びます。しかし一言にITエンジニアと言っても様々な職種に分かれており、大きく分けて2つあります。1つ目に「ネットワーク・パソコン・サーバー等のハードウェアに対してアプローチするエンジニア」、2つ目に「それらハードウェア内で動作するOSやミドルウェアのソフトウェアにアプローチするエンジニア」になります。今回はその中でもインフラエンジニアについて詳しく解説していきます。

インフラエンジニアとは

インフラエンジニアとは「ITインフラの構築・設計・運用・保守を担うエンジニアのこと」を指します。ではITインフラとはそもそもなんでしょうか。
一般的にインフラとは[インフラストラクチャー:Infrastructure]の略語で「基盤」や「下部構造」などの意味があります。私達が普段使用している携帯電話やパソコン、テレビなどはそれら機械を用意すれば比較的スムーズに使用することが出来ます。しかしそれらは全て端末だけあっても満足に活用することは出来ません。携帯電話であればスマホを購入し、さらに携帯会社との契約をして初めてインターネットに接続することが出来ますし、テレビも放送局からの電波を受信しなければ真っ暗な画面のまま番組を視聴することは出来ません。こういった機器に必要になってくる外部サービス等を送り届ける基盤となるものを「インフラ」と言います。
普段利用されているインターネットの閲覧やメールの送受信する際にはインターネット上で様々な情報が交換されています。この受け渡しの環境基盤を「ITインフラ」と呼びます。

インフラエンジニアの種類

ITエンジニアには「システムエンジニア」「プロジェクトマネージャー」ネットワークエンジニア」「データベースエンジニア」「サーバーエンジニア」Webエンジニア」「マークアップエンジニア or フロントエンドエンジニア」「エンドベッド(制御・組み込み)エンジニア」「プログラマ」「テストエンジニア」「セールスエンジニア」「フィールドエンジニア」「サポートエンジニア」「社内SE」「ブリッジSE」と非常に多くの種類に分けられます。
その中でも「インフラエンジニア」は「ネットワークエンジニア」「サーバーエンジニア」を合わせて呼ばれることもあります。しかしネットワークエンジニアとインフラエンジニアは言い方こそ分けられているものの、インフラ部分を担当する技術者という意味では同じであり、携わる業務内容にもよりますが明確に分担されているわけではないというのが実際です。 さらにどちらにも共通して言えることがあり、ネットワークでデータの受け渡しを行う場所になる「サーバー」は構築するだけでは実際に利用できず、インターネット上に公開・接続することが必要になります。そのため最低限はネットワークについて基礎知識が必要となります。

[ネットワークエンジニア]:PCやサーバーをルーターやスイッチなどのネットワーク機器で接続して、ネットワーク上でデータを正常に受け渡す業務を担当するエンジニアを指します。

[サーバーエンジニア]:インターネット上でメールを送受信するためには「メールサーバー」、Webサイトを表示させるために必要な「Webサーバー」、個人情報や事務的な情報が保存されている「データベースサーバー」など需要に見合ったデータを返答(応答)する役割を担っているサーバーに対しての業務を担当するエンジニアを指します。

インフラエンジニアの業務内容

インフラエンジニアはITインフラを設計・構築を行い、問題なくそれらを動かすために運用と保守を行います。構築を行い、電源を入れて放置するだけでは快適なインターネットを使うことは出来ません。運用している機械に問題が生じた場合に整備を行う必要があるのです。さらに具体的に説明すると以下になります。

[要件定義]:依頼者(クライアント)からの希望をヒアリングし、どういった用途や目的のITインフラを構築するかを決定する。
[設計]:どの機器を用いてどのような構成・設定値にするか等を決定する。さらに稼働開始後にどういったルールで運用していくかも合わせて検討する。
[構築]:実際に機器を調達して接続などの構築を行う。
[テスト]:予定した設計通りに問題なく動作するかをチェックする。
[運用保守]:正常に動作しているのかを監視してエラーや障害が起きた場合には問題解決やトラブルシューティングを行う。

インフラエンジニアが取り扱う機器

インフラエンジニアが主に業務で取り扱うことになる機器をご紹介します。今回紹介する機器は一部です。

[ルータ]:ネットワーク同士を接続するための機器。通信するデータの最適な転送経路を決定(ルーティング)し、データの転送を行います。
[スイッチ]:各機器を接続する集約装置になります。スイッチに接続することで指定した特定の機器に対してのみび通信を行えるようになります。
[サーバー]:ユーザーに対してサービスを提供するためのWebサーバーやデータベース(DB)サーバーといった機器。
[ロードバランサー]:2台以上のサーバーに対して通信を分散させる負荷分散機器。
「ファイアウォール」:社内・社外ネットワークの間などに設置し、特定のデータを選択して通信を行ったり破棄するなどしてアクセスを制御するシステム。
[ストレージ]:ハードディスクなど記憶媒体の保存場所を指します。

インフラエンジニアに必要な知識とスキル

インフラエンジニアは機械のメンテナンスのイメージがありますが、必要なスキルとしてネットワークとサーバーの幅広い知識コミュニケーション能力が挙げられます。ITインフラにおいて、サーバーなどの機器の設計・構築・運用・保守といったインフラ業務全般を行うためには当然ながらネットワークとサーバーに対して幅広い知識が必要になります。例えば様々な機器を相互接続してITインフラを構築するために機器の機能や性能、サーバーのOSやそれらに付随するミドルウェアのインストール・設定方法、サブネットマスクやIPアドレス、サーバーのセキュリティなどインフラ技術に幅広く精通しておく必要があります。
コミュニケーション能力についても必須になります。業務において要件定義では顧客のニーズを的確に聞き取り反映させなければいけませんし、保守においてはエラーや障害が生じた場合にクライアントへ分かりやすいように報告する必要があります。またお客様相手だけではなく、インフラ業務はチーム業務になることが一般的なためチームメンバーの間で適切なコミュニケーションが必要となります。

インフラエンジニアの新規参入

インフラエンジニアは異業種からの転職も多く、IT業界未経験な方でも比較的参加されることのある職種になります。一般的にインフラの保守・運用案件からスタートして設計・構築業務へと段階を踏んでいくことでキャリアアップしていく形となります。さらにキャリアパスも様々でサーバーエンジニアからネットワークエンジニアへの転職やプロジェクトマネージャー等の管理職を目指されたり、技術者としてのスペシャリストを目指す、経験を生かしてコンサルタントになる等、働かれる方それぞれ多岐にわたります。

まとめ

いかがだったでしょうか。ITエンジニアの中でも縁の下の力持ちと呼ばれるインフラエンジニアですが、無くてはならない職種になります。あまり派手ではありませんが、その分野は多岐にわたり、さらに未経験者でも転職が可能なインフラエンジニア。どの仕事にも共通することですが最初からのスタートはなかなか難しいです。ですが自身にあった業務内容があるかもしれません。もしITエンジニアを夢見ているが具体的な希望はないなど悩まれている方はインフラエンジニアの門戸を叩いてみてはいかがでしょうか。ここまで読んでくださりありがとうございました。