支援対象地域:札幌、仙台、関東、愛知、関西、広島、福岡


はじめに

PowerShellは、マイクロソフト社が開発したスクリプト言語かつ、コマンドラインインターフェース(CLI)を指します。CLIを用いると、キーボード上の操作で、パソコンのシステム操作をほぼ行えます。PowerShelは特に、OSはWindowsの管理用として使用されます。

Windowsのシステム管理を行うものとして、コマンドプロンプトがありますが、PowerShellはコマンドプロンプトの課題点を克服したものになります。例を挙げると、コマンド入力に関して、PowerShellはコマンドではなく、「コマンドレット」と呼ばれる動詞-名詞という規則に沿って作成されたコマンドを用いることができます。また、従来のコマンドも使用できるので、以前はコマンドプロンプトを使っていた人でも、PowerShellに移行すること少し容易になります。以降、この記事ではPowerShellについて述べていこうと思います。

PowerShellの利点とは?

コマンドプロンプトに取ってかわるPowerShellですが、使用することでどのようなメリットがあるのでしょうか?以降の利点について記載していこうと思います。

コマンドレットが使える

前述でも述べた通り、コマンドレットが使用できるのが1つの利点になります。命名規則が存在しているので、コードがどのような処理を行うのかがわかりやすくなっています。処理が書きやすくなるので、作業の効率化を図ることができます。また、処理がわかりやすいので、学習時にもわかりやすく、習得しやすい言語になっています。興味のある人は、PowerShell上で、「Get-Command」と入力するとコマンドレットの一覧が表示されるのでよろしければお試しください。

専用の総合開発環境 PowerShell ISEが使用可能である

PowerShellには専用の総合開発環境である「PowerShell ISE」が存在し、Windows環境であれば標準インストールされています。PowerShell ISEには、専用のエディタが存在し、またコード記述のテストやデバックも行えるので、学習に用いたり、開発効率の向上を図ることが可能になります。ちなみに入力補完機能も備わっているので、使用したいコマンドのコードを忘れてしまった場合でも候補を出してくれるので非常に便利です。

マイクロソフト社のサービスとの連携も可能である

PowerShellを用いると、Excel、Word、PowerPointなどをまとめたOffice 365などのマイクロソフト社のサービスの操作も可能になります。難しい操作は必要なく、コマンドレットを学び、記述するだけでOffice 365と連携をとり、機能を拡張することができます。

コマンドの組み合わせが可能である

コマンドプロンプトでは不可能だったコマンドの組み合わせもPowerShellを用いると可能になります(パイプライン機能)。これにより今までできなかった操作が可能となり、組み合わせ次第ではほぼすべての操作が可能になります。

まだまだ利点はありますが、これだけでもPowerShellの利便性がよくわかります。次に、PowerShellの使い方について記載していきます。

PowerShellの使い方

PowerShellはインストールが本来必要ですが、Windows7以降のOSであれば標準インストールされています。デスクトップの左下にあるスタートボタンをクリック後、「Windows PowerShell」フォルダを開き、その中にある「Windows PowerShell」アプリを開くと使用できます。(先述したPowerShell ISEも、「Windows PowerShell」フォルダ内に入っています)開いた画面にコマンドまたはコマンドレットを入力することで操作が可能になります。

PowerShellは、Office 365と連携が可能であることからも、業務を自動化するには非常に有用なツールになります。初めのうちは慣れない環境でもあるので、コマンドレットを用いて簡単な操作から始めてみるのが良いかと思います。例としてはファイルの整理を行ったり、Excelを開いてブックを新しく作成したり、各ツールに書き込みしたりなどです。簡単な記述を組み合わせて日々の業務も自動化できれば作業の効率化が図れるので、利用をおすすめします。

まとめ

この記事では、PowerShellの利点や使い方について述べてきました。実はコマンドプロンプトの方が処理が早く、環境設定の必要もほぼ無いので、簡単な処理であればコマンドプロンプトの方が良いかもしれません。ですが、情報システムは常に進化し続けており、それに伴い処理の複雑さも増えてきます。情報システムの操作を簡潔にし、レベルの高い処理を施すようにするにはやはりコマンドラインも進化し続けていくと思います。PowerShellを用いることの方が今後増えていくと思いますので、これを機にPowerShellの学習を行い、使いこなせるようにすれば自身の技術力の向上に繋がると思います。ご拝読いただきありがとうございました。