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APIとは何か

定義

APIは「Application Programming Interface」の略称です。インターフェイスとは、IT用語の意味では「何かと何かを繋ぐモノ」を指します。
身近な例では、音楽データの移動などに使うUSBケーブルも、パソコンとスマートフォンを繋ぐインターフェイスです。
そして、APIの場合は「何かと何か」に「アプリケーション(ソフトウェア)とプログラム」が当てはまります。

目的

APIは、アプリケーションやソフトウェアの一部を外部に向けて公開することで、第三者が開発したソフトウェアと、機能を共有出来るようになります。
前項で例に挙げたUSBケーブルは、パソコンとスマートフォン等のデバイスを繋げる役目ですが、APIは、ソフトウェア同士を繋げる役目です。
これにより、異なるソフトウェアやサービス同士で、認証機能やチャット機能を共有したり、片方からデータを取り込み、別プログラムでそれを解析する事が出来ます。
ソフトウェア同士(アプリケーション同士)を繋げる事により、機能性を拡充させ、更に利便性を獲得する事がAPIを使用する目的です。

APIを使う利点

APIを使用する利点は、主に以下のモノがあります。
●ソフトウェア開発の効率化
APIで組み込む事が出来る、信頼あるプログラムが既に存在している場合、そのプログラムと連携する事で1からプログラムを組む必要がなくなり、ソフトウェア開発の効率化が図れます。開発にかける時間が短縮出来るというのは、他の業務に時間を当てる事が出来るうえ、コスト削減にも繋がります。
●セキュリティの向上
大手SNSページやアプリの会員登録を行う際、GoogleアカウントやFacebookアカウントで会員登録が出来ます。
あれは各種サービスとAPI連携が行われている為、別アプリケーションのアカウントによるログイン認証が出来る>のです。
これには、「自社で会員登録システムを作るより、既に存在するセキュリティレベルの高い会員登録システムを入れた方が効率的」、「ユーザーに、わざわざ新しくユーザー登録の手続きをさせずに済むので、会員になってもらいやすい」というメリットがあります。
ちなみに、提供側はAPIの連携前に必ずユーザーの承諾を得る必要があります。ユーザー側も、連携サービスを使うにはユーザー情報が共有される事を許可する必要があります。(どのような情報が共有されるかは、そのサービス次第)
●最新情報を簡単に取得可能
APIを使用すれば、こちらが毎回更新しなくても、それぞれの最新情報を取得・利用することが出来ます。
例えば、自分のサイトでAmazonの商品を販売している場合、Amazonでの販売価格が変動した場合でも、APIで情報連携しているなら自動で価格が変更されます。
他にも、TwitterやInstagramへの投稿をFacebookにも自動で投稿するように設定、という事が出来るのもAPIのおかげです。

公開されているAPI一覧

公開されているAPIを使用するシチュエーションごとに紹介します。

ビジネス

●Google Sheets API
Googleスプレッドシートの読み取り・書き込み処理などが出来る
●Google Maps Javascript API
Googleマップ上でピンを立てたり、経路案内などを表示出来る
●Google Cloud Machine Learning
音声や画像、テキストや動画などの認識・分析などの高度な機械学習モデルを構築出来る
●Microsoft Face API
顔の識別をしたり特徴を取得出来る

開発ツール

●GitHub API
バージョン管理のGitHubを扱う事が出来る
●AWS機械学習
Amazonが提供する機械学習の構築や運用、データの分析などの機能を提供する

教育

●StudyPlus
勉強を記録・共有することで、誰でも勉強を継続出来るSNS「StudyPlus」の情報が扱える
●リクナビ進学Webサービス
リクナビ進学に記載されている学校情報を取得出来る
●ケイコとマナブWebサービス
ケイコとマナブ.net、資格と仕事.netで公開されているイベントやスクール、講演などの情報を利用出来る

エンターテイメント

●YouTube
サイトやアプリにYouTubeの機能が追加出来る
●ニコニコ動画API
ニコニコ動画の情報(動画情報やサムネイル等)が取得出来る

SNS

●Twitter API
Twitterのツイート機能やハッシュタグ、検索が出来る
●Line Messaging API
Lineで自動返信BOTなどが作れる
※「BOT」一定のタスクや処理を自動化するプログラムやアプリケーションを指す。ロボット(ROBOT)から、もじって名付けられた。

APIの使い方

アプリをAPIサイトに登録する

まず、APIを提供している企業の専用サイトに行き、自分のアプリ情報を伝えます。登録する内容は、「アプリ名」、「アプリのURL」、「どのURLに返答すればいいか」等です。
これらの情報を登録することで、どのアプリケーションからのアクセスかが判断され、連携出来るようになります。

APIキーとシークレットを取得する

APIは、誰でも自由に使えますが、データを扱うのでセキュリティに注意する必要があります。
そこで用意されているのが「APIキー」と「シークレット」です。メールアドレスとパスワードのようなモノで、APIを利用する時に必ず必要になります。

アプリに設定して準備完了

取得した「APIキー」と「シークレット」をアプリに設定します。これで勝手に外部から利用される事がなくなります。これでAPIを利用する準備が完了です。

リファレンスを見ながら実装する

あとはAPIのリファレンスを見ながら、機能の使い方を覚えるだけです。

APIを利用する上での注意点

基本的に、それぞれのWebサービスにてAPIの利用登録をして、APIキーを取得することで利用可能です。
多くのAPIは無料で利用出来ますが、「APIキー」は外部に漏らさないよう注意する必要があります。外部に漏れると、不正なアクセスを招き、個人情報を盗み取られる恐れがあります。

まとめ

ユーザーは、APIを利用することで便利なサービスを活用する事が出来、APIを公開する提供側は、サービスを利用してもらうことで多くの方に自社のことを認知してもらえます。
開発者はAPIを活用し、既存のソフトウェアを改良したり、迅速・低コストの開発を行う事が出来ます。こうした様々な立場の人に恩恵を与えるのがAPIです。