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「クラウド」って何?

ここ10年ですっかり一般的な言葉として定着し、よく耳にするようになった「クラウド」。「iCloud」や「OneDrive」などを便利に使い、日常生活でその利便性を活用している方も多いことでしょう。

ではそもそも「クラウド」とは何なのでしょうか?サービスの名前?機能の名前?使ってはいるけれど、実際に何なのかまでは実はよくわかっていないという方も多いかもしれません。

「クラウド」とは本来なら自分のPCやスマホ上で楽しんでいて、なおかつ利用しているデバイス以外では使えなかったり、見られなかったデータや写真などを、インターネット環境を通して、離れた場所の異なるデバイス(PCやスマホ)でも使用したり、見られるようにする技術・機能のことです。

クラウド機能、クラウドサービスなどとも呼ばれるこのクラウドは日常生活やビジネス環境に大きな変化を与え、さらに様々な利便性を向上させています。

具体的な使い方としては次のような使い方がされています。

活用事例(1)

自宅のPCで編集していた文書ファイルを、クラウド機能を持つオンラインストレージに保存。PCは自宅に置いたまま、スマホのみを持って職場に出勤し、職場のPCでクラウドストレージにアクセス。自宅で編集した文書ファイルを最新の状態で開き、印刷して会議資料として利用。

活用事例(2)

スマホで撮影した写真を友人に見せようとしたが、画面が小さいため見辛いと言われてしまった。タブレットを取り出し、同じ写真をクラウドフォトアプリで開き、大画面で見てもらうことができた。自宅に帰宅後はPCで同じ写真を開き、加工ソフトで調整し、家族と共有した。

「クラウド」でできること

前述したように、クラウド機能を使うと離れた場所で異なるデバイスを使っても同じデータを扱うことができるようになります。

ビジネスの現場でクラウドがよく使われる理由は、クラウド機能を使うことで資料や情報のやり取りが飛躍的にスピードアップすることができるからです。これまでは物理的な記録媒体(USBメモリー、DVD、CD-ROM)などの「モノ」を相手に届けなければ情報やデータの共有は難しく、なおかつ複数人が同じデータや情報を同時に見るためには多くの手間や時間が必要でした。

しかしクラウド機能を使えば「物理的な距離」はほぼゼロになり、同時に共通のデータや情報に複数人がアクセスし共有することが可能になります。リアルタイムで編集したものもすぐに全員が同じ状態を見ることができますから、打ち合わせなどが終わったらすぐに次の作業に移ることもできるようになるのです。

業務効率の向上という観点でもクラウド機能はとても便利ですが、日常生活でも情報共有やデータの共有がリアルタイムに複数の場所やメンバーと行えるというのは生活の利便性を向上させてくれます。

「クラウド機能」を使うメリットとデメリット

ここまで紹介してきたようにとても便利なクラウド機能ですが、メリットがある一方でデメリットも少なからず存在します。一度クラウド機能のメリットとデメリットを整理してみましょう。

クラウド機能のメリット

クラウド機能、クラウドサービスを利用するメリットは次のことがあげられます。

(1)導入費用がかからない。もしくは安い

クラウド機能の利用には利用開始のための導入費用がかからなかったり、非常に価格が安いものが多いのが特徴でありメリットです。特に個人向けのクラウド機能やサービスは、使用できる容量に多少の制限はあるものの無料で利用できるものが多く、利用するための心理的なハードルがとても低いことも特徴です。

企業向けのクラウド機能も初期導入費用がとても安価に設定されていて、利用する人数や期間、扱うデータの容量に合わせて細かくプランが設定されているなど選びやすく使いやすいものになっていることがほとんどです。

(2)場所やデバイスを選ばず、どこにいても利用できる

これがクラウド機能最大の売りでありメリットだと言っても過言ではないでしょう。クラウド機能を利用すると、データの保存場所がデバイスに依存しなくなります。インターネットに繋がっていて、利用しているクラウド機能やサービスにアクセスできる環境があればどこにいても同じデータをいつでも利用できます。

例えば自宅ではデスクトップPCを使っていて持ち歩けなくても、クラウド機能を使うことができるタブレットやスマホがあれば外出先でも自宅のデスクトップPCで編集したデータや資料を開くことが可能です。

(3)機材コストを負担する必要がない

クラウドサービスが提供するクラウド機能は、仮想化技術によりインターネット上に設定されたサーバーを通じて使うことができるものです。そのため、自分で物理的なサーバーを購入することなく仮想化されたサーバーにアクセスすることでサービスを利用することができます。

これにより設備投資を限りなく抑えることができ、なおかつ必要な機能は必要に応じて追加したりすることもできるという利点があるのです。特に個人利用や事業を始めたての会社であれば設備投資のコストは極力抑えたいものです。そのような目的がある場合はクラウド機能を最大限に利用するのが適切であるとも言えるでしょう。

クラウド機能のデメリット

利便性が話題になるクラウド機能ですが、そこにはデメリットも存在します。

(1)設定等の自由度が低い

クラウド機能を提供するサービスは汎用性を重視しているため、ユーザーインターフェース(見た目)や細かい設定などのカスタマイズ性が低くなっています。見た目や各種設定を個人ごとや法人ごとに細かく自由に決められる仕様にしてしまうと、その設定を反映させるためのサーバー容量なども必要になるため、サービスの維持にコストが加算されてしまうことになります。

ユーザーインターフェースや細かい設定にこだわりたい場合はクラウド機能ではなく、自前のサーバーなどを用意するほうが良いでしょう。

(2)サービス終了のリスクがある

クラウド機能を提供する各種サービスは企業によって運営されており、広告収入や価格が抑えられた月額費用などで賄われています。しかし、利用者が減ったり人気が落ちてきたりした場合は運営企業がサービス運営から撤退してしまうリスクを常に抱えているのです。

運営企業もビジネスとしてサービスを提供しているため、採算が取れない製品やサービスは提供を打ち切る可能性があるということは念頭においておく必要があるでしょう。

(3)ネットワーク環境なしでは強みが下がる

クラウド機能はインターネットに接続された状態を全ての基本として設計されています。これはWeb上に設定された「仮想サーバー」にアクセスしてデータやファイルなどを使用するからです。そのため、インターネット環境がなかったり、デバイス自体がネットワークに接続していない状態ではファイルを保存しても他のデバイスで最新の状態を見ることはできませんし、逆もまた然りです。

クラウド機能を最大限に活用するのであれば、インターネット接続環境があることは必須条件となります。

「クラウド機能」を使っている代表的なサービスとは?

クラウド機能を使った代表的なサービスをいくつかご紹介します。

iCloud

Appleが提供するサービスで、クラウド機能の代表格とも言えるサービスの一つです。Appleが販売するMac、iPhone、iPadなどのデバイス全てで使うことができ、アドレス帳、メモ帳、iCloudメール、写真などを全てのデバイスで共有することができるほか、iCloudドライブを使って各種ファイルの共有を行うことも可能です。Apple製品のユーザーであれば気づかないうちに日常的に使用していることが多いほど、自然に利用できるサービスです。

Gmail

特にブロードバンド・インターネットへの常時接続とスマートフォンの普及とともに急速に一般化した、Googleが提供するWebメールサービスです。PC、スマートフォン、タブレットなど、ネットに接続できる環境であればどこからでも何を使ってもいつも使っているメールアドレスを使ってメールが送受信、閲覧できるサービスです。

スマートフォンの普及とともに携帯電話会社が提供する「キャリアメール」は徐々にユーザーを減らしており、現在では多くの人がGmailを始めとするWebメールサービスに移行しているケースが見られます。プロバイダーやキャリアメールのようにデバイス本体にメール本文をダウンロードしてオフライン環境でも見ることができる上に、オンライン環境でも同じメールを閲覧・送受信できるというのが最大のメリットです。

Google Drive

Googleが提供する「オンラインストレージ」に分類されるクラウド機能です。オンライン上でもPCと同期しながらでも使えて、オンライン上で作成したフォルダなどがPCでも反映されたり、逆も実現できるなど汎用性と使い勝手に優れたオンラインストレージサービスです。Googleアカウントを持っている方なら誰でも無料で15GBまで使うことができ、指定した相手とだけファイルやフォルダを共有することできます。ファイルやフォルダの共有は全体に公開することもできるなど幅広い使い方が可能なため、世界中でユーザーを抱える大サービスだと言えるでしょう。

まとめ

日常的に耳にする機会が多い「クラウド機能」についてご説明し、身近にあるクラウド機能を使った各種サービスについてご紹介してきました。現代ではクラウドサービス抜きの生活が想像できないほどクラウド機能が日常生活に浸透しています。クラウド機能を使った新しいサービスも次々に誕生していますので、これを機会に自分が利用しているクラウド機能付きサービスについて改めて知っておくのも良いのではないでしょうか?