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JavaScriptに=JSついてのおさらい

JavaScriptはWebサイトに動きを持たせ、ブラウザ上で動的に見せるために用いられるプログラミング言語です。「動的に見せる」とはどういうことかと言うと、例えばWebサイト上でキャラクターなどが動きを見せるアニメーションが展開されたり、文字列が動くような場面を見たことがあるのではないでしょうか?このような動きをプログラムとして定め、指示を出して実行させているのがJavaScriptです。Webサイトに動きをもたせるための言語とご紹介しましたが、用途はWebサイトだけには留まりません。サーバーアプリケーションやスマホ用アプリケーション、さらにPCで使用されるデスクトップアプリケーションでもJavaScriptは活用されています。

JavaScriptの特徴、強み

現在、ブラウザを動的に見せるための言語で最も使われているのがJavaScriptで、様々な言語と組み合わせて使うことができる高い汎用性が特徴であり、JavaScriptそのものの強みであると言われています。

もともとWebサイトを構成するために使われているHTMLやCSSといった基本的なスクリプト言語と組み合わせることで、Webサイトをブラウザ上で動き豊かに表現することを可能にするのがJavaScriptですが、ここ数年ではNode.jsという発展型も生まれ、ブラウザだけではなく、大元のサーバー側でも動くバージョンも生まれています。

このような高い汎用性がJavaScriptの大きな特徴で、JavaScriptを使う開発環境も増加しています。例えばiOSやAndroid双方に対応するアプリを開発可能なプラットフォームが普及し始めているため、Webブラウザ対応の各種アプリケーションやデスクトップアプリケーション、そしてスマホ用アプリケーションまでの全てをJavaScriptで開発することが可能になっています。

JavaScriptとJavaの違いは?

余談ですが、複数あるプログラミング言語の中に「Java」というプログラミング言語があります。もしかしたらJavaScriptとJavaには関連性があり、JavaScriptはJavaの発展型だと想像する方もいるかもしれません。しかし、JavaScriptとJavaは全く異なる言語です。

JavaScriptがWebアプリケーションやブラウザベースの動作、そしてデスクトップアプリケーションやスマホアプリケーションの開発に使われる言語だということはご説明しましたが、Javaは業務システムなどのシステム開発、そしてWebサービスなどの開発に使用される言語です。Javaを実際にコンピューター上で動作させるためには、プログラミング言語=人間が理解可能な状態になっている言語から、コンピューターのみが理解できる言語に変換する「コンパイル」という作業が必須です。

それに対して、JavaScriptの場合はコンパイルが基本的に必要ないので、JavaとJavaScriptを比較した場合はJavaScriptの方が手軽に使える言語だと言えるでしょう。

JavaScriptを使うのはどんなとき?

JavaScriptはWeb上の処理を行う時に使うことが主な使い方になります。

例えば、Webページ上に表示されるバナーの自動スクロール。ポップアップウィンドウの表示。入力フォームでの完了確認(ポップアップ表示)。ブラウザのプラグイン機能有効化。動画サイトやブログなどのサムネイル画像マウスオーバー・アニメーションなどがあげられます。どの動きも近年のWebサイトでは当たり前のように使われている処理で、無意識のうちに目にしていることが多い表現です。

上記のような処理が使われている代表的なWebサイトやWebサービスとしては、動画配信・投稿サイトやTwitterなどに代表されるテキストベースのSNSサービスがあります。ユーザーの目に触れたり、実際にユーザーが動作を行う場面で使われる処理が多いのが特徴です。

テキストエディタって何?

ここまではJavaScript=JSとはどんなものなのか?JavaScriptの特徴や、どんな時に使われているのかについてご紹介してきました。

ここからはJavaScript=JSをどうやってコーディングするのかということについて解説します。皆さんは「テキストエディタ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?プログラミング経験のある方なら知っている方も多いと思います。これからプログラミングを始めようと考えている方の中にはこの言葉を初めて知ったという方もいるかもしれません。

テキストエディタとは、プログラミングを行う際にコードを書き込んでいくアプリケーションのことです。もともとはその名の通り「テキスト=文字を編集するためのソフト」として生まれたのがテキストエディタですが、現在ではプログラミングの際にコードを書き込み、編集するアプリケーションのことを指すことが多くなっています。

世の中には様々なテキストエディタがあり、その中でもHTMLやCSSの編集に強みを発揮するものもあれば、他のプログラミング言語を取り扱うのに適しているものもあり、各テキストエディタがそれぞれ特徴を持っているためユーザーの好みも様々です。

JavaScriptをコーディングするために使われるエディタは「JSエディタ」と呼ばれることが多く、JSエディタ=JavaScriptのコーディングに適したエディタだけでも複数の種類があります。いくつかのJSエディタについてご紹介していきます。

テキストエディタ=JSエディタを使うメリット

MacでもWindowsPCでも共通していますが、基本的には市販されているどのPCにも文字入力が可能なテキストエディタは標準搭載されています。しかし、プログラミングの現場で使用される実用ツールとしてのテキストエディタには標準搭載のテキストエディタと比べて以下の様々なメリットがあります。

【1】入力補完

コードを入力している最中に、いわゆる「予測変換」のような形で入力語の完成コードを候補として複数提示してくれる機能です。この機能を持っているエディタであれば、長いコードの組み合わせや関数などもミス無く入力することが可能になります。

【2】自動整形

ソースコードはしばしば多くの記号やカギカッコなどに囲まれ、さらにそれらを組み合わせて連続して記述することもできるため、ひと目見ただけではわかりにくい文字列になっていることがあります。自動整形の機能は、そのようなソースコードの連続を、意味と機能を変えずに読みやすい形に整えてくれるという機能です。複数人での作業を行う場合には無効化したテキストを入力しメモとしてソースコード中に残す作業も行われますが、自動整形と合わせて活用することでより共同作業が円滑になるでしょう。

【3】検索や置換

オフィス系アプリケーションなどにも搭載されている機能ですが、入力された文字列の中から目的の語句やワード、タグなどを検索し、部分あるいは一括で特定の文字列に置き換えることができる機能です。バグなどが発見された際や、ソースコードの記述ミスによる機能不全が疑われる場合に目的の文字列を探し出し、一括で修正することが可能になります。

【4】外部ツールとの連携機能

Webサーバーを組み込んで別プログラムを読み込みながら作業をしたり、編集履歴などを管理してバージョンチェックをリアルタイムで行いながら作業できるようにすることで、開発効率を上げることも可能になる場合があります。

【5】外観=UIの変更

作業者自身が目にするアプリケーションの外観=ユーザーインターフェース(UI)を好みに合わせて変更することができる機能です。自分が作業するにあたって心地の良い外観にしてモチベーションをアップすることも可能です。

JavaScriptのコーディングにおすすめのテキストエディタ=JSエディタ

JavaScriptのコーディングに使うエディタ=JSエディタの多くは無料で使うことができます。ここではオススメのJSエディタをいくつかご紹介します。

Visual Studio Code(VSCode)

Microsoftが中心になっている開発コミュニティからリリースされているエディタです。オープンソースで提供されているため無料で誰でもダウンロードし使用することができます。名称が似ていますが、Microsoftが自社製品として提供している、統合開発環境のVisualStudioとは全く異なるアプリケーションなので誤解しないように注意が必要です。

Microsoftが中心になっているとはいえ、Windows専用のエディタではありません。複数のOSに対応しておりMacOSやLinuxでも動作します。動作が軽く、拡張機能が豊富なことも特徴で、Webサイトの構築からアプリケーションの開発に至るまでの作業をVSCodeで実行することが可能です。コーディング、動作テスト、開発履歴(バージョン)管理までをカバーし、ほぼ全てのプログラミング言語に対応している魅力的なJSエディタです。

Atom

GitHubによって開発されたオープンソースのテキストエディタです。もちろんJSエディタとしても機能し、VSCodeと同様にWindows、MacOS、Linuxという各OSでも動作可能です。UIがシンプルでありながらカスタマイズ性に優れ、拡張性も高いことからVSCodeと並んでテキストエディタの2大巨頭という位置づけだったのですが、2022年12月に開発が終了するということが発表されました(2022年6月付けリリースにて)。

ファンも多いJSエディタなので、開発が終了してもしばらくは使用するエンジニアが多いことも予想されますが、今後の技術トレンドには対応できなくなるため徐々にユーザーが減っていくとも考えられています。

サクラエディタ

日本製のテキストエディタで、Windows用のフリーウェアとして無料で配布されているJSエディタです。1998年から日本人開発者によって開発が進められ、2000年以降はオープンソースとなりソースコードが公開されています。

プログラムのソースコード編集に強みを持っていて、キーワードの強調表示やアウトライン解析、そして補完入力機能も兼ね備えています。改行コードが混在した文書を扱うことができるという特徴のほか、複数の文字コードにも対応しており、32bit版と64bit版の両方がリリースされています。

Sublime Text

オーストラリアの開発者によってリリースされたのがSublime Textです。特にWeb制作の現場に愛用者が多いと言われていますが、JSエディタとしても使われています。

オリジナルのパッケージは英語版であるため、日本語環境で使用するためにはパッチをあてて日本語化する必要はありますが、完了すれば完全日本語版として使用できます。コーディング結果のミニマップ化表示やテキストのハイライト表示など他のJSエディタには無い機能が複数あるため、熱狂的なファンを抱えるJSエディタです。

こちらもWindows、MacOS双方に対応しており、無償版と有償版の両方がリリースされています。

JSエディタの選び方

JSエディタは複数あることをご紹介しましたが、実際に選ぶ際にはどのようなことに注意すればいいのでしょうか?

判断基準は「有料or無料」。使用用途も考慮する

この記事ではここまで無料で使用できるJSエディタをご紹介してきましたが、他にも有料のJSエディタも存在します。無料だとしても「○ヶ月まで無料。その後は月額課金制」だったり、「無料期間終了後の継続使用には支払いが必要」といった条件付きの無料版もあるのでチェックしておく必要があります。

テキストエディタは無料だから機能が少ないわけでもなく、有料だから使いやすいわけでもありません。使用する用途によって必要な機能は変わってきますので、自分がJavaScript=JSで何をするのかということを抑えておくと、無料のものが良いのか、有料版が必要なのかを判断することができます。

備える機能で選ぶ

最も重要なポイントは「どのような機能を持っているか」です。

評価の高いJSエディタは多くありますが、他のエンジニアにとっては高く評価できるものだったとしても、自分自身にとっても同じくらい高く評価できるものかどうかはわかりません。多彩な機能を持つことが評価されているJSエディタでも、場合によっては高機能すぎて自分にとって使いにくいこともあり得ます。シンプルさが売りのJSエディタが、自分にとっては機能が少なすぎて使いにくいこともあり得るのです。

JSエディタを選ぶ時は、そのエディタがどんな機能を備えているかをしっかりチェックするようにしましょう。

まとめ

ここまで、テキストエディタ=JSエディタとはどんなものなのか?JSエディタを使うメリットや、JavaScriptそのものの特徴や強みに加えて各JSエディタの概要と選ぶポイントについて紹介してきました。選択基準でもご紹介したように効率的で実情にあったJSエディタを導入することが重要で、自分の環境に合ったJSエディタを導入できれば開発速度は飛躍的にアップし自分の実績にも繋がります。必要な機能や自分にとっての優先事項を整理しておき、有用なJSエディタを使っていくようにしましょう。