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サイバーセキュリティの概要

サイバー領域のセキュリティを指し、その定義は論者によって異なる物の、この言葉2010年頃から情報セキュリティに代わるパスワード的な語として用いられるようになりました。この言葉が登場した2010頃はセキュリティにとってのターニングポイントになっており、2010年のスタックスネットの事案や2011年の某会社の事案からも分かるように、ターニングポイント以降、攻撃対象が産業システムにも広がり、攻撃方法も高度化して特定組織を狙った標的型攻撃が行われるようになり、攻撃目的も国家によるサイバー攻撃、犯罪者による金銭目的、ハクティビスト(hacktivist)による主義主張の目的などに多様化しました。こうした背景の下、サイバー領域は2011年以降、米国の安全保障において陸、海、空、宇宙に次ぐ第5の領域と見なされており、日本においても2013年の【国家安全保障戦略】でサイバー空間への防護が国家戦略に盛り込まれるなど、サイバーセキュリティは国際政治、安全保障の問題として扱われるようになっています。この為、サイバー空間の問題は、市場権益、知的財産、安全保障、軍事作戦、国の危機管理態勢などの各分野にある問題の側面を併せ持っています。

サイバーセキュリティの資格

サイバーセキュリティの資格には、国家資格民間資格、公的資格に分けられています。

情報処理安全確保支援士

情報処理安全確保支援士は、サイバーセキュリティ分野の日本国の国家資格で、有資格者は情報処理安全確保支援士の名称を使用して、政府機関や企業等における情報セキュリティ確保支援をします。政府はサイバーセキュリティ戦略本部のサイバーセキュリティ人材育成総合強化方針において、2020年までに3万人超の有資格者の確保を目指すとしています。情報セキュリティスペシャリスト試験の後継資格でもあり、登録制度を持つ国家資格として情報処理技術者試験制度とは独立した資格である事から高度情報処理技術者試験には含まれませんが、情報処理技術者試験制度のスキルレベル4(スキルレベルは1~4が設定されており、高度情報処理技術者試験はいずれもスキルレベル4である)と同等であり、共通キャリア・スキルフレームワークのレベル4(試験で認定される最高レベル)の前提要件とされています。

情報セキュリティマネジメント試験

【情報セキュリティマネジメントの計画、運用、評価、改善を通して組織の情報セキュリティ確保に貢献し、脅威から継続的に組織を守る為の基本的なスキルを認定する】国家試験です。上位レベルの情報セキュリティスペシャリスト試験は主にシステム開発技術者を対象としていますが、当試験はITを利用する全ての人材を対象としており、また、スキルレベル2の試験は、これまでシステム開発技術者向けの基本情報技術者試験(FE)のみでありましたが、当試験の新設により、ITパスポート試験の合格者の次のステップアップ試験としての位置付けが想定されています。本試験は2008年(平成20年)度秋期まで実施されていた情報セキュリティアドミニストレータ試験廃止後以来となる利用者側のセキュリティ知識、技能を認定する試験区分となりました。

情報セキュリティ管理士認定試験

情報セキュリティに関する知識の必要性が年々増し、企業において業種、業務を問わず全ての社員が理解しておく必要があり、業務内容によって求められるスキルも多種多様となっています。これらを背景に、情報セキュリティに関する全般的かつ実践的な知識をもつ人材を育成する事を目的として、それらに関する知識の理解度や習熟度の一つの指針となる評価制度として設定された民間資格制度に基づく試験です。試験は年4回実施され、出題範囲は【情報セキュリティ総論】【情報資産に対する脅威】【脅威への対策】【コンピュータの一般知識】の4つで構成されており、情報セキュリティに関する関連用語の知識だけでなく、情報セキュリティに関する多岐にわたる一般知識や関連法令、ソフトウェア・ハードウェア知識に至るまで、幅広く問われます。

シスコ技術者認定

シスコ技術者認定は、米国のネットワーク機器メーカーであるシスコシステムズ社が実施しているベンダー試験です。【CCT】【CCNA】【CCNP】などにランク付けされており、受験者のレベルに応じて受験出来ます。試験内容はネットワークの基礎から機器の設定まで多岐にわたり、その中にはサイバーセキュリティに関する内容も含まれます。企業の中で情報セキュリティを専門に担うエンジニアにとっては、シスコ技術者認定は高い専門性を証明する資格として人気です。

まとめ

数多の企業がIT分野の恩恵を受けている現状があります。そのような中で、機密情報や個人情報を保護するためにサイバーセキュリティの知識や知見は不可欠なものといえるでしょう。今回紹介したサイバーセキュリティ関連の資格は、難易度の低いものから高いものまで幅広く、受験対象者も様々です。