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本記事では、研修の効果測定の目的からやり方までを解説していきます。

1.研修効果測定の目的とは

そもそも研修の効果測定とは、研修の目的を明らかにし、その目的に対して達成度を測ることです。
研修効果測定の大きな目的は研修時の目的が達成されたのかを従業員、企業が確認するために行います。
例えば、新人社員にビジネスマナーを学ばせる、会社のことを知ってもらう、商品を知ってもらうなど、様々な目的があると思います。
研修の効果測定はそれらの目的が達成されているのか、達成されていないのか、どのくらい達成されているのかか測ることであり、達成されていると成功、達成されていなければ失敗となります。 どのくらい達成できたのかその度合いによって、現状の研修の課題を把握し、次の研修までに研修内容の見直しや新しい研修を取り入れるなど工夫が必要になってきます。
効果測定が難しい点は、研修ごとに研修の目的は異なってくるので、毎回同じ効果測定では測定ができないということです。

2.研修効果の測定方法

研修の目的に適した効果測定を実施するための評価方法を記載していきます。
研修の目的は「カークパトリックの4段階評価法」に基づき、4つに分類されます。
カークパトリックの4段階評価法とは研修など教育における達成度を評価するもので、 レベル1reaction(反応)、レベル2learning(学習)、レベル3behavior(行動)、レベル4result(結果)の4段階のことです。このように4段階に目的を分けることで、自分が今どこまで到達しているのかが明確になります。
それではカークパトリックの4段階評価法のそれぞれの項目について解説していきます。

レベル1reaction(反応)

この段階は学習者の反応です。例えば研修のないように満足いったか、不満だったかなどそういった反応のことを言います。

主な測定方法としては、アンケート調査があります。
研修後にアンケート調査が行われるのはレベル1に到達しているか確認するためです。 まずはレベル1に到達していないと、今後の学習や行動、結果に到達できません。
アンケート内容は、研修を受けてどうだったか、講師についてなどその研修の内容により様々です。

レベル2learning(学習)

この段階は学習者が習った知識を身につけるという学習段階です。研修の内容をしっかり理解して定着していればレベル2に到達していると言っていいでしょう。

主な測定方法としては、学習能力を測るためにテストがよく用いられます。
研修の内容をテストにして受講者に出題し、どのくらい理解が進んだかの確認をします。 研修によっては何点以上とったら合格と言ったような背負度を設けているものもあります。

レベル3behavior(行動)

この段階は学習者が普段の生活、仕事においても実践できている状態のことを言います。研修内容を実務に生かすことができているのであればこの段階に到達していると言っていいでしょう。

ここから複雑になってきますが、主に用いられる方法は回顧調査です。回顧調査とは一定期間の時間を空けた後に再度振り返るということです。
例えば、研修から一定期間過ぎたときに研修の受講者や、その上司同僚などにアンケートなどを行い、受講者が研修で得たことを実務でいかせているかどうか確認します。 それによってレベル3に達しているかどうかの判断ができます。

レベル4result(結果)

この段階は学習者が研修内容を活かし、実務において結果に反映されることを言います。 研修内容をいかし会社の売り上げアップや生産性の向上など、会社に貢献できた状態はこの段階に到達しています。

この測定方法は上記に記載あるとおり企業の売り上げや生産性の向上によって測定されます。
しかし、これらは測定が難しいです。なぜなら、売り上げが上がったことや、生産性の向上、その他改善点などの要因が研修自体にあるとは言えないからです。実際に調査、測定をするにしても正確に調査できないことが多いため、クレーム件数など簡単な調査が良いとされています。

上記に、研修効果測定について記載してきましたが、これはレベル1から4までステップアップししていくものです。いきなりレベル3などに飛ぶことはできないため、レベル1から順に達成していく必要があります。レベル2のテストで合格にならなかった場合は合格するまでレベル2を繰り返す、といった形になります。
自分のレベルを繰り返すことで身につき、最終的にレベル4で会社に貢献できる人材までなります。

まとめ

ここまで効果測定を実施する目的からカークパトリックの4段階評価法、研修効果測定の方法など解説してまいりました。
実際は研修を受けた後、もしくは受けるように促した後、研修が終わった段階で終わりだと思っている方が多数だと思います。
これを機に、研修というものに比重を置いてしっかり研修の効果測定を行い研修のフィードバックを意識していくとより効果的なものになります。