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はじめに

フルスタックエンジニアという言葉が登場してから結構な年数がたった現在、フルスタックエンジニアはどのような意味合いとして使われているのでしょうか?求人での使われ方やフルスタックエンジニアのイメージを紹介します。フルスタックエンジニアという意味自体を解説している記事はこちら

求人におけるフルスタックエンジニアの意味

最近はフルスタックエンジニア募集の求人は珍しくありません。では求人ではどのような意味でフルスタックエンジニアという言葉をつかっているのでしょうか?DevOpsの開発手法が取り入れられている開発現場の求人ではフルスタックエンジニアの需要は高いでしょう。なぜならDevOpsではエンジニアは多くの工程を受け持ちながら素早い開発を行います。そのため幅広い技術を身に着けているフルスタックエンジニアとの相性は高いです。この場合はDevOpsの開発手法についていけるエンジニアを募集しているという意味で使われる傾向があります。もう一方は開発手法というよりも少数精鋭にならざるを得ない場合です。スタートアップ企業ではそれほど人材を抱えることはできないため必然的に人ひとりに対し多くの工程を割り当てざるを得ません。この場合の求人は開発に関することはなんでもやってもらうという意気込みでフルスタックエンジニアという言葉を使う傾向があります。求人の場合は以上の意味として使っている場合が多いです。

現場で働いている方々からのフルスタックエンジニアの意味

器用貧乏になってしまうという意見が多いです。一つの領域だけでも膨大な技術力が必要です。そのため現場の方々は様々な領域の専門性を高めることが難しいということがいかに大変かということが痛いほどわかっています。フルスタックエンジニアという言葉自体がエンジニアという専門家に対してつけるべき名前として自己矛盾しているといった意見やフルスタックエンジニアと名乗る人にまともな技術力がある人に出会ったことがないといった手厳しい意見、蔑称としての意味を込めている人までいます。行き当たりばったりにキャリアを積んでいったら結果的にそうなってしまっているという指摘もあります。また単価に対する意見では、予算が潤沢に用意されている現場では専門性の高い人物を雇うため高単価になりがちですがフルスタックエンジニアはそのような予算がとれない現場で必要とされるため安くなりがちという意見もあります。

対していい意見としてはプロジェクトマネージャに向いているという意見です。各分野に対しての知識をもっているため各工程それぞれの主張がわかるため円滑な折衝をすることができます。またメンバーが急に欠員しても最悪自分で補うことも可能です。また将来的に会社立ち上げやフリーランスでアプリ開発等を考えている場合には幅広い技術力は役に立つという意見もありました。ほかにはフルスタックエンジニア自身の意見として興味のあることをどんどん身に着けていけるのでやっていて楽しいという意見もあります。確かに専門性を極限まで高めていくと伸びしろはどんどん少なくなっていくので知識欲を満たすという視点でみるとフルスタックエンジニアは楽しいのかもしれません。また求人では先の記述で述べたように一定の需要があるのは確かです。

需要のあるフルスタックエンジニアになるには

ITの人材分類にはI型人材、T型人材、π型人材、△型人材、H型人材といった分類があります。これは分野を横軸、習熟度を縦軸としたグラフから見た型です。I型人材は一つの分野に特化した人材、T型人材は一つの専門分野に精通したうえで広い知識を持っている人材、π型は2つの専門分野をもつT型、△型は3つの専門分野をもつT型人材、H型人材は深い専門スキルと広い知識を基盤とし、他のT型人材とのつながりを仕事に活用できるT型人材のことです。この分類を見ればわかるようにITの人材はどれか専門的な分野をもっている人材という前提です。フルスタックエンジニアを最初から目指すとどの分野も中途半端になってしまう危険性があるではないでしょうか。よってフルスタックエンジニアを目指す前に一つの分野の習熟度をあげてから他分野に移ったほうがキャリアを重ねていくうえでの安全策といえるでしょう。結局キャリアを積み重ねていくのは自分次第です。自分の意志でキャリアを勝ち取っていきましょう。

最後に

以上、フルスタックエンジニアという意味の使われ方やイメージを紹介しました。現在コロナ禍の影響もあり人材への見る目は以前よりも厳しくなっています。様々な分野に目移りするのではなくまずは専門性をしっかり高めることが大事といえるでしょう。例えば、初歩的な習熟度の資格をいくらとっても企業側からの需要はなく、ただの趣味で終わってしまいます。そのようなことにならないように自身のキャリアを今一度見直してみてはいかがでしょうか。