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  • 人材派遣の仕組みについて

はじめに

今回は人材派遣の仕組みについて紹介する記事となっております。
まず筆者の経歴から説明します。筆者は高校卒業後、大学に進んだのですが家庭の事情で資金面が厳しくなり大学を中退しました。そして中退後、とにかくすぐにお金が必要で仕事を探す為に人材派遣会社に登録しすぐに派遣社員として仕事をはじめました。その後、人材派遣会社の正社員として営業やマネジメントの業務にも携わりました。それらを通じた筆者の体験から人材派遣の仕組みやメリット、デメリット等について解説していきます。
あらかじめお伝えしておきたいのですが、筆者は家電量販店やコールセンター等の人材派遣を中心に働いていました。人材派遣といっても業種・職種は多種多様でその業界によって仕組みなどは多少変わってきます。そのため筆者の主観も混じってしまうので他の業界で派遣社員として働いていた方などは一部疑問に感じる部分があるかもしれないません。この点はあらかじめご了承いただければ幸いです。

人材派遣とは

人材派遣とは、その名の通り会社が人材(労働力)を派遣して報酬を得るのです。したがって【株式会社A】が【株式会社B】に人材(労働力)を派遣(貸)して【株式会社B】が【株式会社A】にそれに見合った対価(賃金)を支払う。これが人材派遣です。

仕組みについて

先ほど説明した通り、ほかの会社に人材を提供してその会社から提供した会社に対価として賃金が支払われる仕組みになっています。わかりやすく仕組みを説明しただけなので簡単になってしまいましたので、どういう仕組みになっているのかを人材派遣で働くためにどうしたらいいのかを1から説明していきます。
まず人材派遣で派遣社員として働くためには派遣会社に登録する必要があります。派遣会社は都会になればなるほど多いのですが、地下鉄の広告やインターネットの広告にも多く表示されているので大半は検索して調べてWebで登録するか電話して直接派遣会社に出向いて登録する人が多いです。そこで登録が完了すると人材派遣会社の社員として働いている人が担当としてついてくれます。担当者が登録した人の経歴や希望している職種や情報を元に相応しそうな仕事を提案してくれます。双方で条件が合致した場合、派遣先で雇用契約を結び仕事に就くことになります。派遣先の企業によっては面接をすることもあります。職種や業種によってさまざまなので必ずしも面接があるわけでもないですが、よほどのことがない限り面接には受かります。あくまでどのような方が働かれるのか、企業側として確認する程度のものなので、基本的にはこのような流れで派遣社員として働きます。
そして、人材派遣は3種類の仕組みがあります。
1つ目は【登録型派遣】です。これは先ほどの説明した内容通り、派遣会社にあらかじめ登録をし、そちらから仕事内容を提案され就業先が決まったらその就業先と雇用契約を結びます。派遣期間はあらかじめ決まっていてその期間が終了した場合、そのまま終了するか再度雇用契約を結びなおし決まった期間まで仕事を続ける形になります。一般的な派遣社員はこのようなケースが多いです。
2つ目は【常用型派遣】です。これは就業先と雇用契約を結ぶのではなく派遣会社と直接雇用契約を結びます。そのため、就業先で就業期間が終了したとしても、派遣会社とは雇用期間が継続している形になります。
3つ目は【紹介予定派遣】です。これは就業先が派遣社員として雇用するのですが、将来的に就業先で契約社員もしくは正社員として雇用してもらうことを前提として紹介する形になります。最大で6カ月まで派遣社員として働く形になり、その後は派遣会社と就業先で合意すれば直接雇用になります。

給与

給与に関しては基本時給制で給与が決定します。この給与に関しては派遣会社が定めているものです。したがって同じ就業先で働いていてる同僚が派遣会社が違っている場合給料も違います。また、場合によっては交通費が支給される場合もあるのですが上限もあるので派遣会社によってこれも異なります。同じ業務内容でも給料が違う場合はよくある話です。就業先での勤務態度によっては、雇用期間が終わり、就業元で再雇用する際に派遣会社側からの給料が変動する場合もあるので勤務態度等も注意する必要があります。また、こちらから派遣会社に提案しても受け入れてもらえる場合もあるので提案するだけしてみてもいいかもしれないです。

メリット・デメリット

メリットはシンプルに直接雇用よりも雇用契約までのハードルが低いところです。正社員として雇用してもらうためには書類審査だったり、一次面接、二次面接、最終面接等の壁などがあり就職し辛いのがあります。もちろん企業によって異なりますが、派遣社員として雇用される方が給料や福利厚生等の待遇は下がりますがその分雇用までに結びつきやすいです。
何かトラブルが発生した場合、派遣社員として働いているので派遣会社が仲介してくれます。あまり表現は良くないですが責任があまりなく、何かあった場合派遣会社が責任を取ってくれる場合が多いです。ただ、あまりにもトラブルが多い場合は派遣会社から仕事を紹介されなくなります。
紹介予定型派遣だと短い期間派遣社員として働くことによってその会社がどのような社風なのかだったり、労働環境だったりを見定めたうえで直接雇用に切り替えられるので選択後の後悔などが少ないのもメリットです。
専門的な仕事も派遣社員としてだと雇用のハードルが低いので経験がしやすく、今後の経験値としてその業界でのキャリアアップにつながる場合もあります。
デメリットとしてはやはり給与が低い、福利厚生があまりよくない点があげられます。正社員や契約社員ではない場合、就業先の会社から貰う報酬は派遣会社を通しているため給与は下がります。また、将来的に職歴を書くときに、正社員ではなく派遣社員だと正社員よりも良い印象を与えることは難しいです。したがって正社員への転職等を考えている場合は、面接官へのアピールポイントが減ってしまうのもデメリットです。

おわりに

今の時代働き方が多種多様になり、雇用形態も必ずしも正社員でないといけない時代ではないです。むしろ様々な職種、業界に挑戦して自身の経験値や職種選択の視野を広げることは素晴らしいです。不況でリストラされ転職を余儀なくされたとき、ずっと同じ作業しかしていないために職種の選択肢が少ないのはデメリットになる場合もあります。派遣社員でも多くの経験を積むことにより、自身の人生の中で必ずその経験は生きてくるので是非働き方の視野を広げてみてはいかがでしょうか?