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  • 30代・未経験から始めるWebデザイ

1.はじめに

年を重ねてから転職活動を始めた場合、「書類選考の場で不利になってしまう」と、つい考えてしまい、「やりたいこと」「やってみたいこと」を我慢して塞ぎ込んでしまうなんてことありませんか。新しい環境で一歩を踏み出したいけど、「30代ともなれば」とこれからのキャリアに不安を寄せてしまう人もいます。しかし、そんな考えはもう実に古く、今では年代関係なく、誰もが新しい環境に身をおいて働ける時代です。
今回は近年需要のある「Webデザイナー」をテーマに「未経験・30代でもWebデザイナーになれる」方法をご紹介いたします。

2.30代からWebデザイナーになるためには

1.年齢に伴った環境の想定

「30代・未経験」であったとしても、スキルさえあれば年齢問わず「Webデザイナー」になることは不可能ではありません。ただし、年齢に伴った環境を想定すること実質的な基本スキルを身に着けることが必要となります。また「30代」に限らず年齢の開きは10年あるため、前半と後半と大きく分け隔てて考えておくことです。以下は「年齢に伴った環境の想定」についてになります

  • ・30代前半(30~35歳)
  • 30代前半(30~35歳)であれば、未経験からでも「Webデザイナー」に転職することは可能です。しかし、業界は若い世代(20代前後半の方)が多く在籍し活躍している傾向にあるため、自分の年齢よりも年下の方が上司になっている場合が多いです。このような状況下でも、気にせず仕事に取り組める忍耐力があれば、働くことは可能です。
    また業務内容によっては激務になる可能性もあるため、「気力・体力・モチベーションの維持」が求められます。

  • ・30代後半(36~39歳)
  • 30代後半の入り口ともいえる「35歳」超えてくると、「未経験」からの転職は難しくなります。Web制作会社の多くがベンチャー、中小企業の場合が多く、社員の多くが20代という若い世代で構成されているケースがあります。それらの企業は比較的若い世代が集まりやすく、企業側としても20代未経験と30代後半未経験を秤にかけた際は、高確率で前者の20代未経験を雇用します。
    この年代でWebデザイナーへの転職を希望する場合は、Webデザイン+αのスキルを持っていることが望ましいです。

2.基本スキルを身に着ける方法

未経験からWebデザイン関連の基本的スキルを習得する方法は、「独学」か「スクール」の2択になります。以下はその2択のいずれかを選んだ場合の学習の進め方になります。

  • ・独学での進め方
  • 独学を選択する場合は「書籍」と「学習サイト」の2つを活用して学習を進めていきます。
    独学は学習進捗に「個人差」が生じますが、1つの作品を作成するのに約300時間、実務的なスキル習得に約1000時間という膨大な時間を必要とします。
    「書籍」で学ぶ場合のポイントは、学びたいスキルの書籍から順次購入していくことです。必要なスキルや知識は多岐にわたるゆえにもこれ1冊ですべてが学べるというものは、そうそうありません。ですので、自分が今学ぶべきものは何かということを明確にして書籍を購入して学習に入りましょう。
    「サイト」で学ぶ場合のポイントは、利用前にどの程度まで無料で使えるかということの確認をしておくことです。サイトで学習をしていく方法は、いずれも動画で学ぶものと画像・テキストで学ぶものなどさまざまなタイプがインターネット上あります。しかし、いずれも中級レベルからは「有料」であるケースが多いです。そのため、サイト利用の前にどの程度まで無料で学べるかを調べておく必要があります。

  • ・スクールに通う
  • 最も効率的に「Webデザイン」について学習するならば、スクールに通うことです。利点としては独学やサイトで学習中に出た疑問や不明点を講師の方に問いて解決できることです。加えて自分一人では解決できず挫折せずとも、効率的に学習を進めていけます。また、スクールの多くが「転職サポート」を行っています。スキルの習得から転職までの道筋を一挙に行うことができるので、短期間でWebデザイナーを目指せます。
    しかし、無料の講座や書籍で学習するよりも、費用が高額になります。スクールで学習を選択する場合は、入学前に体験レッスンを受けて、自分に合ったスクールを探す出すという手があります。

3.必要なスキル

1.デザイン知識

「デザインの基礎知識」として必要となるモノは「配色」「タイポグラフィー」「レイアウト」「レスポンシブWebデザイン」「UI/UX」の知識が必要となります。中でも「UI(ユーザーインターフェイス)/UX(ユーザーエクスペリエンス)」は、Webデザイナーの価値そのものを左右するほどの大切な知識になります。これが有るか無いかでデザイナーとしての今後の歩みが決まると言っても過言ではありません。

2.コーティング(プログラミング)スキル

コーティング(プログラミング)スキルとして身に着けておくべきものは、「HTML/CSS」「JavaScript」「jquery」「PHP」などです。これらはWebサイトを表現する文字やレイアウトを作成して動きをつけるために、欠かせないモノばかりです。加えて上段の基礎知識とあわせて使用することで、よりよいWebサイトを形作ることが可能となります。
またこれ以外にも、「CSSフレームワーク」や「git」「WordPress」などのコーティングスキルがあります。

3.デザインツール

デザインツールとして多くの方が利用する代表的なものが「Photoshop」「illustrator」の2種類です。
「Photoshop」は、画像の加工に使用して、バナー等のWebサイトで使用する画像クリエイティブ全般の修正や変更をする際に使用するソフトになります。
「illustrator」は、アイコンやロゴ、イラスト作成時に使用します。
これらのツールとコーティングを併せることで、イメージに近いものを彩ることができます。

4.スキルがあることを証明する

1.ポートフォリオ

上段でご紹介した学習方法で必須スキルを習得したと口で言っても「スキル」があることを証明しなければ「Webデザイナー」になれるというわけではありません。
スキルがあることを証明するには、「ポートフォリオ」という、自分の書類を1つにまとめた作品集、自分の職種における実績や能力を評価してもらうための資料を作成します。以下はポートフォリオ作成の際に導入する項目のポイントになります。

  • 1.あなたがどんな人物であるのか(パーソナル情報)
  • まずは「あなた(作成者)」という個を知ってもらうための「パーソナル情報」を掲載していきます。履歴書でも構いませんが、ポートフォリオの魅力は履歴書の様な形式がなく 自由に「あなた」という人物が秘める意欲やスキルを存分にアプールできることです。
    ここに入れて起きたい項目としては、「自己紹介」「過去の経歴」「自己アピール」「意欲」「持っているスキル(扱える言語)」などを記述しておくとよいでしょう。

  • 2.どんな作品を作成したか(作品の情報)
  • ポートフォリオでも作品の掲載を行いますが、「ただデザインを並べておしまい」ではなく、企業側が見たいのは、どんな情報からこのデザインを作り出したのかという「目的」です。デザイナーは自分の自由な考えをもって作品を作っているわけではなく、クライアントからの要望を受け取り、その要望を基にデザインをテイアンする必要があります。

  • 3.その作品にはどんな「コンセプトがあるのか」
  • 上段の「作品」と合わせて見て考えるべきことは「単純な見た目の美しさ」ではなく、「デザインが完成するまでのストーリー」と「制作の段階で工夫したポイント」「作品に込められたコンセプト」の3つが大切になってきます。

2.作成のポイント

ポートフォリオに載せるのは、実際の案件実績しかダメということはありません。案件実績は、自分が勝手に仮想のクライアントを用意して作品を作成して構いません。企業側が見たいのは、あなたが持つ「デザイン力」です。作成した作品の目的やコンセプトんがしっかりと押さえられていれば、十分にその力と熱意を伝えられます。以下は実際にポートフォリオを作成していく際の流れになります。

  • 1.題材を考える
  • 実際の案件では「クライアントからの依頼」にあたる部分なります。ポートフォリオでは自分自身がクライアントになるという考えの基、自由に考えてだいじょうぶです。

  • 2.デザインの目的
  • 作成する題材が決まっても、目的がなければただ見た目が華やかなWebサイトに過ぎません。こと「デザイン」において「達成したい目的」というものが必ずついてきます。それを踏まえてデザインすることがポートフォリオであります。

  • 3.対象となるユーザー
  • デザインのコンセプトを定めるためにも、「対象となるユーザー」を見定めておく必要があります。「目的」には必ずそれにあった「対象」が存在します。その「対象」をイメージすることでどのような雰囲気、レイアウト、情報が好まれるかなどを考えることができます。

  • 4.実際にデザインしていく
  • 1~3までの段階で、手元にはクライアントとすり合わせた情報がありますので、これから先は「制作」の段階に入ります。ここでは、ワイヤーフレームの作成からIllustratorやPhotoshopでのデザイン作業が主になってきます。

  • 5.コーティング作業
  • 最後の仕上げとして「コーティング作業」つまりプログラミングの工程になります。最初は難しいものでありますが、数をこなしていくうちに段々と慣れていきます。ポートフォリオに具体的な納期というものはしませんで、焦ることなく練習していきましょう。ここでの練度としては、HTMLでマークアップをして、CSSでデザインを再現できるところまでできるようになれば十分なレベルといえます。

5.まとめ

「30代・未経験」でも「Webデザイナー」になれる方法をご紹介致しました。「年齢」という壁が邪魔してなかなか一歩を踏み出せない、年齢的に不利なんじゃないのっていう考え方はもう古く、目指したいと思ったら「いかに早く行動するか」が原動力となり、新しいキャリア形成への道筋を立てられます。行動したら次に何が必要であるかをしっかりと把握しておくこともまた、新しいキャリア形成において必要となります。入念な準備こそが成功へのカギとなります。