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  • エンジニアが書く「職務経歴書」

1.はじめに

専門性が問われるIT業界においての、転職市場は依然として堅調なニーズがあるなか、これまでの経験がシビアに見られます。そのため「職務経歴書」がより重要な役割を果たします。
ここから先は、SE(システムエンジニア)など、IT業界で見られる職務経歴書の書き方のポイント等をご紹介致します。

2.経歴書で見られるポイント

1.エンジニアの職務経歴書で見られる項目

エンジニアが手がけた職務経歴書の中で採用担当者が見る項目は、「開発実績」「経験業務(経験のある工程)」「スキル(開発言語、データベースなど)」の3つを要チェックしています。
中でも「開発実績」は、採用担当者に「自分」という個が持つ技術力のアピールになります。とはいえ、単に「技術力」だけに期待を寄せているのではなく、参画したプロジェクトでプロジェクトリーダーやマネージャー等の上位職の経験をして、プロジェクト遂行を成し てそれを「利益」へと直結させることができたということに期待を寄せている場合があります。
また「実績が多い」ほど採用担当者が、記載されたプロジェクト内容すべてに目を通すのは非常に困難であり、場合によってはアピールしたい箇所を見落とされてしまう場合があります。採用担当者の理解を得るためにも開発実績の内容は要約して書きましょう。その中でこれだけはぜひとも伝えておきたいという内容を1~3件ほど抜粋して、詳細に書きあげましょう。

3.経歴書の書き方

1.項目別ポイント

以下は経歴書を書いていく中での、ポイントとなります。

  • ・参画した期間(開始日~終了日およびかかった期間)
  • 自分が関わったプロジェクトの詳細は、「経験・スキル」を判断する上で重要な情報にほかなりません。その中で、期間の長いプロジェクトに携わってきたのか、期間の短いプロジェクトでは、どれだけ数をこなしてきたのかをわかる範囲で詳細に記載しましょう。

  • ・チームの規模
  • 期間の長さと関連して、プロジェクトに参画した人数もまた重要な要素であり、情報です。その中で上位職に当たる「プロジェクトマネージャー」や「プロジェクトリーダー」等の経験がある場合、何人規模のチームを管理していたのかを詳細に書くことで1つのアピールになります。

  • ・担当したセクション、習得したスキル、関わったプロダクトへの貢献度
  • 単純に「開発」という言葉のみを使用しても、読み手には伝わりません。自分が「どの立場」で「どのようなことを任されて」「どのくらいそのプロジェクトにおいて重要なことであったのか」を具体的な中身を添えて記載することで、読み手への理解が深まります。

  • ・関わったフェーズ(要件・仕様定義・基本設計・詳細設計・テストなど)
  • こと「開発」においては「上流工程」と「下流工程」に分かれ、自分がどのフェーズに携わったを明確にしておく必要性があります。「プログラミング工程のみなのか」や「要件定義から関わっていたのか」など、有するスキルが分かる形で記載しましよう。

  • ・使用した開発言語やフレームワーク、DB、OS、ツールなど
  • プロジェクトへのアサインを考える際に、どのツールが扱えるかもまた重要な要素の1つです。参画したプロジェクトにおいてどんな言語・DB・OSなどを用いて開発を行ってきたのかを記載します。

  • ・リーダー経験や成果など、スキル以外で主張したいこと
  • 開発の本流工程以外の仕事をこなしてきたということも、また1つのプラス要素になります。またプロジェクトの成果などもまた有効なアピールポイントになりえます。あくまで「補足」レベルで記載しておくとベターです。

上段ポイントの中で「使用した開発言語やフレームワーク、DB、OS、ツールなど」を多くのエンジニアが必ず書く内容を読み手は見ます。そしてその項目を「ただ見る」だけでなく、それら技術に対する理解の深さや利用に関する思考を見ています。プログラミング言語などの「技術」はあくまで道具の位置づけに過ぎません。それを「使ってみた」で終わるのではなく、「どんな場面で使うべきかを理解している」とでは、言葉の重みが違ってきます。

2.経験が浅い場合

職務経験が1~3年しかなくルーチンワークのみで経歴書に記載する内容がどうしても少なく、浅いと感じてしまう場合、自己PRを充実させて読み手に自身の熱意をアピールしましょう。
以下はポイントです。

  • ・自己PRの欄を大きく設けて、熱意を具体的にアピールする。
  • ・資格や学習内容など、「自己啓発の要素」を充実させる。
  • ・会社概要などを詳細に記載して空白を埋めていく。

可能ならば企業への応募毎に「自己PR」を書き換えることです。
書き換えをすることで、企業のことを知りどんな技術やカルチャーがあるかを理解できるだけでなく、その中で自分が「やりたいこと」「貢献できること」を核だけでもその企業への相性というものを測ることができます。

4.まとめ

採用活動は、決して落とすためにしているのではなく、同じ方向へと進んでいく「たくさんの仲間」を集めるためにしています。 採用担当者がエンジニアの職務経歴書を読んで知りたいことは「使ったことのある技術」や「関わったプロジェクト」の詳細ではなく、「それらを持って、どのような思考と行動をとったか」ということを知りたいのです。「使えるからおしまい」で済ませるより「それを使ってこういう思考の基、どういう行動をした」という方が言葉の重み、どれほどの練度であるかが伝わります。