支援対象地域:札幌、仙台、関東、愛知、関西、広島、福岡


AIaaS(Artificial Intelligence as a Service)の概要について

近年においてAI(人工知能)の研究が進み、多くのビジネスシーンや日常生活に導入されていることは周知の通りです。 また、多くの分野において実際にAIによりイノベーションが起きているため、多くの注目を集めております。 IT業界のエンジニアだけでなく、ビジネスマンや一般的なユーザーもAI業界に関する知識や その市場についての知識は役に立つことは間違いありませんので、参考にしていただければと思います。 人工知能(artificial intelligence)の歴史は長く、1950年代にはその最初の研究が行われております。 人工知能に関する初期の研究は問題解決や記号処理といったトピックが探究対象の中心となり、1980年に入り機械学習の研究が熱心に行われるようになりました。 現在ではディープラーニングの精度向上とブレイクスルーにより、さらに大きなブームとなり 実用化が進んでいるというのが人工知能についての現在に至るまでの簡単な流れとなります。 人工知能は現在、医療や製造や物流など多くの分野に導入されており さらに様々な分野において革新的なサービスを生み出すことは間違いないでしょう。 AIaaS(Artificial Intelligence as a Service)はこのような時代の流れの中で誕生した サービスであり、将来的に大きな市場規模に成長する分野であることは間違いありません。 AIaaSはその名の通りサービスとしてのAIのプラットフォームを 提供しており、AIaaSを導入することでユーザーが迅速にAIソリューションを開始することが可能となります。 AIaaSとしてはIBMのWatsonを始めとして大手のAmazon(AWS)やGoogle(Cloud Platform)はもちろん Element AI、Silo AI、BigMLなどが有名で、独自のサービスや機能を搭載したスタートアップベンチャーが多数参画しており市場が過熱しております。

では、AIaaSを提供している企業をいくつか紹介させていただきます。
Element AIはカナダのAI会社として業界で非常に有名であり、人工知能のパイオニア的存在です。 Element AIはAIコミュニティのリーダーであることは知られており、過去10年間に渡り最先端のテクノロジーで人工知能の研究を行ってきました。 Element AIは、CEOのジャン・フランソワ・ガーニェ、アン・マーテル、ニコラス・チャパドス、 ジャン・セバスチャン・クールノワィエ、ヨシュア・ベンジオ氏、フィリップ・ボードワンによって2016年に設立された企業となります。最先端の人工知能を​テキストや言語、チャット、画像、検索、質問への自動応答、要約に組み込む専門知識を持つワールドクラスのAIサイエンティストや専門家が在籍している企業として知られておりましたが近年にServiceNowに買収されました。 ServiceNowはクラウド型プラットフォームとして有名であり、高いテクノロジーと高機能なプラットフォームを保有する同社による買収によりAIaaS市場においても大きな存在感を示すことになりそうです。
Silo AIは北欧で最大のプライベートAIラボとして知られており、自動運転車、インダストリー4.0、スマートデバイス、ネットワーク、都市を実現するAI主導のソリューションと製品を構築するなど豊富な実績を誇る組織となります。AIaaSとしてコンピュータービジョン、自然言語処理、機械学習のための世界クラスのAI専門知識とツールを提供することにより、AI主導の製品とソリューションを提供しております。
さて、BigMLは最先端の機械学習プラットフォームをするAIaaSとして知られております。 BigMLの特徴と機能についていくつか紹介すると、まず一点目が包括的な機械学習プラットフォームとなります。 堅牢に設計された機械学習アルゴリズムのプラットフォームにより多くのユーザーをプロジェクトの複雑さ、保守コスト、および技術的負債を増大させるリスクから 回避させます。 BigMLは、航空宇宙、自動車、エネルギー、エンターテインメント、金融サービス、食品、ヘルスケア、IoT、製薬、輸送、電気通信など多くの業種で 導入されており多くの実績を誇ります。 教師付き学習については分類と回帰(木、アンサンブル、線形回帰、ロジスティック回帰、deepnets)、および時系列予測を提供し、教師なし学習ではクラスター分析、異常検出、トピックモデリング、関連性の発見、主成分分析(PCA)を提供します。 また、即時アクセスできるWebインターフェイスと解釈可能でエクスポート可能なモデルなど多くの高品質な機能をユーザーに提供します。 AIaaSを提供する企業は説明させていただいた企業以外でも多くの企業が参入してくるため、動向に注目したいところです。

では、AIaaSの機能について説明させていただきます。 一点目が高度なインフラストラクチャへのアクセスとなります。 二点目が実装が簡単であることです。 また、拡張性に優れコスト削減により競争力を高めることができる点も大きなメリットと言えるでしょう。 一方でセキュリティー面の課題や特定のプラットフォームやサービスに依存するベンダーロックインについては 大きな注意を払う必要があります。AIaaSやAI市場自体が ビジネスとしてこれから成長して大きな変化を見せる市場なので担当者は常に新しい情報をブラッシュアップして柔軟な対応を見せる必要があるでしょう。 現時点ではAIaaSを利用し簡単にサービスをスタートさせることは 可能ですが、将来的なコストなどの面に配慮することも重要となります。 さらに詳しくAIaaSについて説明させていただきますので、参考にしてみてください。

AIaaS(Artificial Intelligence as a Service)の機能

AIaaSの機能について各ベンダーにより様々な特徴がありますが、 一般的な機能についてポイントを絞り紹介させていただきますので、参考にしてみてください。

API

AIaaSの機能の一点目がAPIとなります。 多くのAIaaSでは多くのAPIを準備しユーザーに提供しております。 一般的に準備されるAPIとしては自然言語処理、テキストからのエンティティの抽出、感情分析、画像分析 などのAPIが代表例となります。 これらを組み合わせて利用することで、ユーザーは高機能な人工知能サービスを 構築することが可能となります。

チャットボット

AIaaSの機能の二点目がチャットボットとなります。 チャットボット機能は多くのビジネスで活用されております。 特にコールセンター・カスタマーセンターなど特定の業種においてはチャットボットサービスを導入することで 劇的に業務効率が改善することで知られております。AIaaSでは特定業種のノウハウを活用したサービスやパッケージを準備していることもあり、チャットボット機能とそれらのサービスを組み合わせて使うことでユーザーのビジネスを強力にバックアップします。 また、自然言語系やテキスト系のAPIとチャットボット機能は相性が良いため、 それらを組み合わせて使うことで非常に高機能なサービスを構築でき、多くの導入実績を誇ります。

機械学習

AIaaSの機能の三点目が機械学習となります。 AIaaSでは事前にトレーニングされており、 ビジネスオペレーションを改善するために設計された機械学習モデルやツールを利用することが 可能となります。

AIaaS(Artificial Intelligence as a Service)のメリット

AIaaSのメリット についてポイントを絞り紹介させていただきますので、参考にしてみてください。

高度なインフラストラクチャへのアクセス

AIaaSのメリットの一点目が高度なインフラストラクチャへのアクセスとなります。 人工知能テクノロジーを利用するためにはMLモデルを実行し、大量のデータを分析するために強力なCPUが 必要であるため、そのための高度なインフラストラクチャ環境を準備する必要があります。 ところが多くの一般的なユーザーにとってそのような高度なインフラストラクチャを個別に準備することは 決して簡単なことではありません。 AIaaSのクラウドサービスであれば 各ベンダー企業が構築した高機能なテクノロジーの恩恵を享受することが可能となり、多くのユーザーが迅速に 人工知能のサービスを開発することが可能となります。

実装

AIaaSのメリットの二点目が実装が簡単であるという点となります。 AIaaSにおいては豊富なAPIが準備されていることが 一般的であり、ユーザーにとって実装を行うことは難しくありません。 高度なコーディングの技術や専門的なプログラミングの知識がなくとも比較的容易に実装を行うことが 可能となります。 もちろん専門的な知識のあるエンジニアであればより高品質なサービスを構築することができるでしょう。

拡張性

AIaaSのメリットの三点目が拡張性となります。 小規模なサービスから開始をして、徐々にスケールアップさせるという形が可能のため スタートアップ企業やこれから人工知能の開発をスタートさせる 企業と相性が良い点がAIaaSのメリットとなります。 もちろんスケールダウンすることも可能であるため、顧客のサービス利用状況やマーケットの状況を 鑑みて調整することが可能です。

コスト削減

AIaaSのメリットの四点目がコスト削減となります。 ユーザーは自身によって高度なインフラストラクチャを構築することや様々なAPIを準備する 必要がありません。 また、高い専門知識を保有したエンジニアを雇用するコストの削減を行うことができますので、 総合的に見て大幅なコストの削減を実現することができるという点が AIaaSの大きなメリットと言えるでしょう。

競争力

AIaaSのメリットの四点目が競争力となります。 AIaaSを利用することでユーザーが 一から環境を構築する必要がなくなるため、市場にサービスを投入する速度が 高くなります。また、すでに説明したようにコストの削減にも繋がりますので、 結果として多くのサービスを迅速にリリースすることが可能となり 競合他社と比較した際の競争力を高めることが可能となります。

AIaaS(Artificial Intelligence as a Service)の注意点

AIaaSについてはすでに本文で説明させていただきましたので、多くのメリットがある点についてはご理解いただけたのではないでしょうか。 一方でAIaaSの市場は発展途上であり、まだまだ未整備である点も少なくありません。 これからAIaaSを利用するにあたり、時間やコストを投入する前に注意点をいくつか紹介させていただきますので参考にしていただけましたら幸いです。

セキュリティー

AIaaSの注意点の一点目がセキュリティーとなります。 AIaaSにおいてはAI開発を行う際において、 多くのデータを利用する必要があるため多くのデータ、リソース、プロセスを クラウド環境、デジタル環境にて移行することになります。 そのため、データが不適切にアクセス、共有、改ざんなどのリスクに関して 充分に配慮することがある点は言うまでもありません。 AIaaSベンダーを選定する際には、機能やテクノロジーの要件だけでなく最新のセキュリティー環境を完備していることが重要なポイントとなります。

ベンダーロックイン

AIaaSの注意点の二点目がベンダーロックインとなります。 ベンダーロックインとは特定のベンダーにテクノロジーを依存していまうこととなります。 特にAIaaSはベンダーの提供するプラットフォームを利用し、 ベンダーの提供するAPIやツールを利用して開発することが多くなるため、注意が必要となります。 もちろんこれはあらゆるソフトウェア開発やテクノロジー開発においても同様となるため、 それらを回避するためにユーザーは常に新しい知識をブラッシュアップし柔軟な対応を行う 準備が必要となります。

将来的なコスト

AIaaSの注意点の三点目が将来的なコストとなります。 AIaaSは迅速にかつ簡単に実装することが できるというメリットがあります。 その一方で長期的なコストや将来的なコストを算出せずにサービスを開始してしまうと、 大きなリスクとなるケースもありますので注意が必要となります。

まとめ

いかがでしたでしょうか? AIaaSについて詳しく解説させていただきましたので、 参考にしていただけましたら幸いです。