支援対象地域:札幌、仙台、関東、愛知、関西、広島、福岡


JP1 Cloud Serviceの概要

ここでは、JP1 Cloud Serviceについて解説させていただきます。 DX(デジタルインフォメーション)が推進されている中、インフラ業務の担当者の役割や 作業内容もテクノロジーによって様々な変化を見せておりますが 2021年にリリースされたJP1 Cloud Serviceもその一つと言えるでしょう。 JP1は統合システム運用管理ツールとして1994年にリリースされ、国内でトップシェアを誇ることで知られております。 統合システム運用管理ツールとは社内システムやアプリケーションやサーバー、ネットワーク、セキュリティなどを管理するためのツールを指します。 JP1は企業内における様々なシステムに対してシステムの管理やジョブの実行や障害などのイベントに対する自動実行などの処理を行います。システム監視を行うことや統合ダッシュボードの提供でシステムを管理するなどの機能を提供します。 JP1は大きく分類すると以下の機能に分けることができます。 オートメーション(主にJP1/AJS3, JP1/AO, JP1/DH)モニタリング(主にJP1/AJS3, JP1/AO, JP1/DH)コンプライアンス(主にJP1/ITDM2, JP1/秘文)の三つとなります。 オートメーションではシステムを動かすことがポイントとなり、運用の自動化やジョブ管理やバックアップの機能を備えます。 モニタリングではシステムを止めないことがポイントとなり、システムの一元管理や障害発生の予兆を感知する機能を備えます。 コンプライアンスでは資産を守ることがポイントとなり、資産・配布管理やセキュリティ管理などを行います。 JP1は日立製作所によって設計されリリースされている製品となりますが、競合となる製品としてTivoli(IBM) Systemwalker(富士通)千手(野村総合研究所)OpenView(ヒューレット・パッカード)Hinemos(NTTデータ)WebSAM(NEC)などがあげられます。 JP1 Cloud ServiceはJP1の歴史の中で初めてのSaaS版といえ、昨今のDX(デジタルインフォメーション)が高まっているという理由以外にも、コロナの影響や複雑化するシステムの中で、情報システム部や担当者の負荷を下げるという目的で開発がされたものです。 JP1 Cloud Serviceはオンプレミス、クラウドによって運用されているユーザーのシステムの統合管理を クラウドで提供するサービスとなり、ユーザーはこれによりJP1のマネージャー環境の資産を持つことなく、JP1によるシステム運用を始めることが可能となります。 JP1 Cloud Serviceの特徴としては運用基盤の管理保守の負荷軽減となりユーザーはJP1のマネージャー環境の資産を持つ必要がありません。 また、JP1の長い実績と豊富な経験をもとに運用ナレッジの提供を受けることが可能となります。 サービス内容としてはJP1機能であるジョブ管理 JP1/Automatic Job Management System 3 - Managerの機能をクラウドサービスで利用することができる 「ジョブ管理プラットフォーム」統合管理 JP1/Integrated Management 2 - Managerの機能をクラウドサービスで利用することができる「統合管理プラットフォーム」とジョブ運用データ分析サービスとなります。 以上が簡単ではありますがJP1 Cloud Serviceの概要についての説明とさせていただきます。 さらに詳しくJP1 Cloud Serviceの概要について解説させていただきますので、参考にしていただけましたら幸いです。

JP1 Cloud Serviceの特徴

JP1 Cloud Serviceの特徴について紹介させていただきます。 ポイントを絞り説明させていただきますので、参考にしていただけましたら幸いです。

マネージャー環境

JP1 Cloud Serviceの特徴の一点目がマネージャー環境の構築や維持が不要になるということとなります。 クラウドサービスの利点を生かし、担当者はシステム運用に集中することが可能となります。

高品質

JP1 Cloud Serviceの特徴の二点目が高品質であることとなります。 データセンター間での冗長化構成やキュリティパッチ適用など安定運用を実現するために 高品質なサービスであることがJP1 Cloud Service製品の特徴と言えるでしょう。

ナレッジ

JP1 Cloud Serviceの特徴の三点目が運用ナレッジとなります。 JP1の豊富な導入実績に基ずくナレッジを活用することが可能です。 システムの安定稼働や障害対応やトラブルの未然検知や解決、または仮想化基盤やクラウドへの対応や移行など 多くのナレッジを蓄積した支援を受けることが可能であることはJP1 Cloud Serviceの大きな強みと言えるでしょう。

ジョブ運用について

JP1において重要な点が安定したジョブ運用であることはいうまでもありません。 安定したジョブ運用のためにJP1 Cloud ServiceにおいてはJP1/Automatic Job Management System 3やJP1 Cloud Service - ジョブ管理プラットフォームといった 製品とサービスを提供しておりますので、これらを利用することでジョブ運用データの分析・可視化を行うことができ、安定したジョブ運用を実現します。 これらのジョブ運用データ分析サービスのポイントを簡単に説明させていただきますので、参考にしてみてください。

業務遅延の可能性を事前に把握

ジョブ運用データ分析サービスのポイントの一点目は業務遅延の可能性を事前に把握することとなります。 ジョブ運用のデータはダッシュボードで可視化されユーザーが確認することが可能となります。 それにより、実行時間が長いジョブの傾向などを一目が把握することが可能です。 蓄積された運用データを分析・評価し業務遅延の可能性を把握することで事前に対策を行うことが できます。 また、問題が見つかった場合においてその対応方法がジョブ運用データ分析サービスからユーザに対して 提案されるため、非常に便利です。 特に経験の浅い管理者の場合対策方法や適切なアクションが理解できないケースもありますので、 対策方法について提案された中から判断することが可能となり、効率的な運営を行うことができるようになります。

ジョブの実行状況を把握

ジョブ運用データ分析サービスのポイントの二点目はジョブの実行状況を分かりやすく把握することとなります。 ジョブ運用データ分析サービスを利用することで稼働しているエージェントごとのジョブを確認し、 ジョブ実行の集中時間と空き時間を可視化し把握することができるようになります。 それによりジョブの実行時間をずらすことや効率のよい実行方法を検討することができるようになるでしょう。 エージェントジョブ実行状況レポートでそれらを確認することができ、ジョブ集中による遅延リスクを ヒートマップで色分けすることでユーザーが簡単に把握できるようになります。 これによりジョブの実行状況の把握や見直し、検討などが効率的に実行できるようになるというメリットがあります。

ジョブ運用の分析・評価

ジョブ運用データ分析サービスのポイントの三点目はジョブ運用の分析・評価となります。 ジョブ運用に精通したエンジニアのナレッジを組み込んだレポートが自動的に作成され ユーザーが参考にすることができます。 ジョブ運用の健全性や将来的なリスクなどもレポートをチェックすると簡単に把握が可能となります。 また、ジョブ定義診断レポートを確認することで不必要な定義(ジョブ定義の不要関連線)や不適切な定義(命名規則違反など)把握することが可能となり、ジョブ定義の保守性を担保します。

JP1 Cloud Serviceの料金について

JP1 Cloud Serviceの料金について解説させていただきます。 JP1 Cloud Serviceは業務の実行契機やスケジュール、さまざまな業務間の連携による実行を制御 し、業務の自動運用を実現する役割をもつ「ジョブ管理プラットフォーム」と システムに関わるさまざまなデータや発生する事象を一元管理し、業務シス テム全体の統合管理を実現する「統合管理プラットフォーム」と「プラットフォーム共通サービス」がございます。 JP1/Automatic Job ManagementSystem 3 - Managerの機能を提供する「ジョブ管理プラットフォーム」の料金は標準モデルで390,000円~/月(一日に実行されるジョブ数の目安は1000件、ピーク時一時間あたりのジョブ数目安5000件まで)となり、高信頼モデルで820,000円~/月(冗長化構成によりサービスレベルを向上したジョブ管理マネージャーの利用料金)となります。 JP1/Integrated Management 2 -Managerの機能を提供する「統合管理プラットフォーム」は標準モデルで390,000円~/月、高信頼モデルで820,000円~/月となります。 「プラットフォーム共通サービス」は初期構築で3,000,000円、Baseで350,000円/月という費用になります。 以上が簡単ではありますがJP1 Cloud Serviceの料金についての説明とさせていただきます。

JP1 Cloud ServiceとAmazon Web Servicesについて

JP1 Cloud Serviceに関連するキーワードとしてAmazon Web Services(AWS)を紹介させていただきます。 Amazon Web Services(AWS)はAmazonのクラウドサービスとして有名であり、 世界で最も包括的に提供されているプラットフォームであり、100以上のサービスを揃えユーザーに提供している ことで知られております。 Amazon Web Services(AWS)においてはコンピューティング、ストレージ、データベースなどのインフラストラクチャテクノロジーだけでなく機械学習、AI、データレイクと分析、IoT などのあらゆる分野のサービスを揃えユーザーを強力に支援します。 また、クラウドサービスとして非常に重要であるセキュリティー面においても現時点では世界最高レベルとなる柔軟性とセキュリティを発揮するよう設計が行われておりユーザーが安心して利用できることで知られております。 世界最大規模のグローバルクラウドインフラストラクチャを生かし世界最高峰のパフォーマンスを提供します。 クラウド化が進む現状においてJP1 Cloud Serviceを導入することで業務の運用効率化と安定稼働を実現することが可能であり、多くのユーザーを抱えるAmazon Web Services(AWS)との相性も抜群と言えるでしょう。 JP1 Cloud Serviceの機能を利用し、複数のシステムの監視・実行・制御・可視化などを行うことが可能でありますのでAmazon Web Services(AWS)を利用しているユーザーのシステムの自動化や効率的な運営ということが可能となります。 例えば単純な契機での自動実行はAmazon Web Services(AWS)の機能で行い、複数の業務間の実行制御や企業カレンダーにあわせた実行制御や実行可視化やなどをJP1 Cloud Serviceが担当することで業務を自動化することが可能となります。 また、複数のクラウドサービスとの連携もJP1 Cloud Serviceにより対応させることが可能です。 このように、すでに稼働しているクラウドサービスとJP1 Cloud Serviceを組み合わせることで業務全体の自動化や効率化と安定稼働を実現できます。 特にAmazon Web Services(AWS)を始めとする複数間のクラウドサービスとの連携においては力を発揮するでしょう。 以上が簡単ではありますがAmazon Web Services(AWS)とJP1 Cloud Serviceに関する説明とさせていただきます。

Amazon Web Servicesを使った基幹システムの監視ポイント

企業が基幹システムをクラウド上で構築するケースは非常に増えている一方で、 それらを監視を行う運用部門では担当者の負荷が増えるケースも決して少なくありません。 クラウドサービスは非常に便利であることは間違いありませんが、様々なサービスを導入することで障害の把握や確認の遅れなどに繋がるなどシステム監視の重要さは増加する一方です。 Amazon CloudWatchはオンプレミスにおける AWS のリソースとアプリケーションのオブザーバビリティであり 「オブザーバビリティのために 1 つのプラットフォームを使用する」「AWS とオンプレミスでメトリクスを収集する」「運用パフォーマンスとリソース最適化を向上させる」「運用可視性とインサイトの取得」「ログからの実用的なインサイトの獲得」などを実現します。 本文でお伝えしたように、Amazon Web ServicesとJP1 Cloud Serviceの相性は良好であり、特に Amazon Web Servicesのサービスの一つであるAmazon CloudWatchとJP1 Cloud Serviceを組み合わせて利用することで効率的でかつ安定的なシステムの監視業務を実現することが可能となります。 具体的には稼働情報の収集(ログや各種メトリックスの収集)はAmazon CloudWatchが担当し、 システム監視(緊急度の高いイベントの識別、メッセージから発生元業務システムの特定)やAIによる省力化 (マニュアル自動抽出、運用実績の蓄積と自動対処)をJP1 Cloud Serviceが担当するという形でそれらを実現します。 Amazon Web ServicesもしくはAmazon CloudWatchとJP1 Cloud Serviceを組み合わせて基幹システムを安定稼働させるための監視ポイントについていくつか紹介させていただきますので、参考にしてみてください。

緊急度の高いイベントを識別

基幹システムの監視ポイントの一点目が緊急度の高いイベントを識別することができるいう点となります。 基幹システムの監視において重要な点の一つが、メッセージの中から緊急性の高い内容を識別し対応するということですが、Amazon CloudWatch Logsからログ情報を抽出してJP1 Cloud Serviceがその内容を自動判定を行い、 重要度の高い内容については色を付けて画面上で表示されることになります。 これにより担当者が緊急度の高いイベントを識別し、優先度をつけながら対応することができるようになります。 (赤色の場合、緊急・警戒・致命的であり橙色はエラー、黄色は警告、緑色は異常なし・対処済と表示されます) また、集約表示されたイベントの対処状況をプラットフォーム上でまとめて変更することが可能です。

発生元業務システムを特定

基幹システムの監視ポイントの二点目が発生元業務システムを特定することができるという点となります。 JP1 Cloud Serviceでは監視するイベントの状況を分かりやすくメッセージで表示することで、 発生元業務システムを特定を容易にします。 エラー発生元システムによりメッセージを絞りこんで効率よく発生元を確認することや対処することで 安定したシステム稼働を実現することが可能となります。 また、複数の担当者が存在する場合自分の担当するシステムの業務のみ確認、表示させることで チームとして効率よくシステム監視することができるというメリットも存在します。

初動対応

基幹システムの監視ポイントの三点目が初動対応を迅速に実行できるという点となります。 JP1 Cloud Serviceを使うことで初動の自動化(関係者へのメール通知やコマンド実施)などを行うことが 可能となります。 それだけでなく、担当者に対して状況に適した対処方法を提示し実行ボタンを押すだけで 実施ができるような環境を整えております。

AIによる省力化

基幹システムの監視ポイントの四点目がAIによる省力化となります。 AI for IT Operationsを利用することにより、大量のイベントの 対処を担当者が一つ一つ行う必要がなくなり、AIがインシデント登録、通報、ログ採取などの一次対処を自動実行してくれます。 これにより担当者の負荷を大幅に下げることが可能となります。 Amazon Web Servicesからログ情報をJP1 Cloud Serviceのプラットフォームを利用し、AI for IT Operationsによってイベントに対応するガイドの引き当てと一次対処の判断を実行、自動化を行いさらにそれらのナレッジを蓄積しAIが判断精度を高めていくというのが一連のフローの説明となります。

まとめ

いかがでしたでしょうか? JP1 Cloud Serviceについて解説させていただきましたので、参考にしていただけましたら幸いです。