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  • Go言語とは?詳しく解説します

Go言語の概要

ここでは、Go言語について解説させていただきます。 Go言語はオランダのTIOBE Softwareによるプログラミング言語の人気ランキング「TIOBE Index」において、 2021年11月現在で15位~20位前後のポディションを推移しております。 Go言語はIEEE(米国電気電子学会)の『IEEEスペクトラム』誌が2021年8月に公開したプログラミング言語の年次ランキング「Top Programming Languages 2021」では10位以内に入るなど、様々なメディアで上位にランクインすることの多いプログラミング言語です。 また、将来性を考慮してこれから学びたいプロググラミング言語という分類ですと常にランク上位にランクインされております。

プログラミング言語の歴史を振り返ってみると、多くのプログラミング言語が 生まれては衰退していき、メインストリーム言語の大半は15~20年の間に進歩を遂げて 業界でのデファクトスタンダートとなるケースが多くJava、Python、Ruby、JavaScriptなど多くのプログラミング言語がこれに該当します。 エンジニアは世界的なトレンドとなっているプログラミング言語だけでなく、様々なプログラミング言語の 基本思想や概要を理解しておくことでより柔軟に新しい時代に対応できるのではないでしょうか。 そういった背景もありエンジニアの方は是非Go言語についての最低限の知識は理解しておきたいところです。
GO言語は2009年にGoogle社によってリリースされたプログラミング言語です。 GO言語は社内のエンジニアによる会話がきっかけでその後研究対象となり、リリース後世界的に広がったという経緯をもちますが、そのきっかけは以下のような内容です。 今から10年以上の当時のGoogle社はサービスの急速な拡大に対応するためのシステム設計の複雑さが増加しており、将来的にはさらに基本システムやライブラリや言語など新たなシステムが積み重ねられているという状況にありました。 そのようなシステムの複雑さは将来的に大きなリスクを伴うという考え方の元、設計開発されたプログラミング言語がGo言語となります。 そのため、GO言語の基本思想にはシンプルであること・わかりやすく扱いやすいこと・高速処理が可能であることなどが盛り込まれており、プログラミング言語の特徴となっております。 また、他のプログラミング言語と比較した際に学習コストが非常に低いことも大きな特徴と言えるため、 プログラミング経験のあるエンジニアであれば極めて短期間で全体の概要を理解することが可能です。 その一方でJavaと比較すると機能がコンパクトである点は理解しておく必要があります。さらに詳しくGo言語について解説させていただきますので、参考にしていただけましたら幸いです。

Go言語の開発メンバーについて

Go言語の開発メンバーについて説明させていただきます。 Go言語はGoogle社が注力したプロジェクトということもあり、 開発メンバーには中核のメンバーが参画しており、最新のテクノロジーが投入されたことでも知られております。 Go言語の開発メンバーの一人がケン・トンプソンです。 ケン・トンプソンは2006年からGoogleで勤務しておりC言語の前身であるB言語を開発し、Plan 9の初期の開発者の1人としても知られており、コンピューター業界においては最も著名なエンジニアの一人と言えるでしょう。 ケン・トンプソンはかつてのAT&Tベル研究所の博士で、1969(昭和44)年にデニス・リッチーと共にUNIXを作ったことで知られております。 1966年にAT&Tのベル研究所へ就職以降、実に多くの受賞経験を持ちます。 1980年に全米技術アカデミーフェロー、1983年にチューリング賞、1999年-98年度のアメリカ国家技術賞、2011年には日本国際賞を受賞しております。 他の主な業績として、正規表現、テキストエディタQEDとed、UTF-8コードの定義に加え、チェスの終盤定跡データベースやチェスマシンBelleの開発などコンピュータチェスへの貢献があり、 コンピューター業界への貢献は計り知れない人物と言えるでしょう。 Go言語の開発メンバーの一人としてロブ・パイクも忘れてはいけません。 ロブ・パイクは「Goの父」とも言われ、「プログラミング5カ条」や様々な語録で知られております。 「UNIXはただ死んだだけでなく、本当にひどい臭いを放ち始めている」「キャッシュはアーキテクチャではない。単なる最適化だ」 などの語録は有名です。 以上が簡単ではありますがGo言語の開発メンバーについての説明とさせていただきます。

Go言語の特徴

Go言語の特徴について説明させていただきます。 ポイントを5つほど紹介させていただきますので、是非参考にしてみてください。

シンプル

Go言語の特徴の一点目がシンプルであることです。 これはGo言語の最大の特徴と言ってもよく、前述したGo言語が生まれた経緯と大きく関係しておりますのでご理解いただけるのではないでしょうか。 また、Go言語のオフィシャルサイトには以下のようにGo言語の特徴が記載されております。 「Goは表現力豊かで、簡潔で、クリーンで、効率的です。その並行性メカニズムにより、マルチコアおよびネットワーク化されたマシンを最大限に活用するプログラムを簡単に作成でき、 その新しいタイプのシステムにより、柔軟でモジュール式のプログラム構築が可能になります。 Goはマシンコードにすばやくコンパイルされますが、ガベージコレクションの利便性とランタイムリフレクションの能力を備えています。 これは、動的に型付けされ、解釈された言語のように感じられる、高速で静的に型付けされ、コンパイルされた言語です。」 この内容からも読み取れるようにGo言語はシンプルで効率よく開発ができるという点に注力されており、そのために様々な改善が行われてきました。 Go言語のバージョンアップや改善の歴史からもそれを読み解くこと可能であり、シンプルであることが Go言語における最重要ポイントであることは間違いありません。

高速処理

Go言語の特徴の二点目が高速処理です。 Goの大きな特徴として並列処理があり、自動的に複数処理を同時に行うよう設計されていることもあり 開発者の高速処理を実現します。内部での処理を簡易化し並行処理を用意にするためにそれらは設計されております。 Javaと比較しますと、Javaのようにコンパイル時に中間言語変換を実行しないため 高速処理が行えるという点もあります。 速度を速く軽量化、コードのシンプル化にGoogle社が注力した結果誕生したのが Go言語ということができるため、高速処理については他のプログラミング言語と比較した際に 優位性を持っております。

学習コスト

Go言語の特徴の三点目が学習コストです。 本文でお伝えしているように、Go言語はシンプルかつ高速化のために機能などを制限していることもあり、 他のプログラミング言語と比較すると学習コストが低いです。 Javaの学習コストについては様々なところで議論があり全ての知識を理解するためには かなりの熟練度と時間が求められます。 ところがGo言語が極めて低い学習時間で概要を理解することができる上に、 開発されたソースコードについては熟練者と部分的にはそこまで大差のない アウトプットを行うことすら可能となります。 このような学習コストの低さはGo言語の大きな特徴と言えるでしょう。

Go言語とマイクロサービス

Go言語とマイクロサービスについて説明させていただきます。 Go言語は世界的な企業の様々なサービスに導入されております。 一つ一つの事例を紹介すると長くなってしまいますが、Go言語と非常に相性が良いのがマイクロサービスです。 マイクロサービスとは小さな独立した複数のサービスでソフトウェアを構成する、ソフトウェア開発に対するアーキテクチャや組織的アプローチを指します。 マイクロサービスによるメリットは多くスピード感のある開発を行えるという点となります。 また、柔軟性や拡張性が高いことや自由な開発が行える点もその特徴です。 従来の開発手法の場合、大規模になることでプロジェクトが硬直化することや柔軟な対応ができずに結果として品質が下がってしまうというデメリットがありました。 マイクロサービスによりこのような課題を解決することが可能となります。 Go言語とマイクロサービスの相性が良いというのは前述の内容でご理解いただけるのではないでしょうか。 Go言語のシンプルな仕様や高速処理や柔軟性といった特徴はマイクロサービスを実行する適正が高いことは間違いありません。

Go言語で開発する内容について

Go言語で開発する内容について説明させていただきますので参考にしてみてください。

Webアプリケーション

Go言語で開発する内容の一点目がWebアプリケーションの開発です。 世界的に有名なサービスのアプリケーションの開発にGo言語が導入されていることは よく知られております。 マルチプラットフォームに対応していることやシンプルで高速、かつ学習コストが低いため 様々なWebアプリケーションの開発に対して柔軟に対応することが可能という強みがあります。

スマホアプリ

Go言語で開発する内容の二点目がスマホアプリです。 AndroidやiPhoneのスマホアプリを使う場合はJavaやKotlin、Swiftなどを利用することが 一般的ですが「Go mobile」や「Go Cloud」などのツールを使うことで アプリを開発することが可能です。 よりシンプルにスマホアプリを構築することができるため、Go言語に慣れている エンジニアになっては非常に便利なツールと言えるでしょう。

ドローン/IoT

Go言語で開発する内容の三点目がドローン/IoTです。 GoBotを使うことでロボットやデバイスの制御を簡単に実行することが可能となります。 Gobotには、ハードウェアデバイスに接続するための拡張可能なシステムがあり、ロボット工学および物理コンピューティングプラットフォームがサポートされています。
ドライバーに関するサポートは以下の通りです。 汎用入出力(GPIO)通信を使用するデバイスのサポートには、「gobot / drivers / gpio」パッケージを使用して提供されるドライバーの共有セット。
アナログ入出力(AIO)通信を使用するデバイスのサポートには、「gobot / drivers / aio」パッケージを使用して提供されるドライバーの共有セット。
Inter-Integrated Circuit(I2C)通信を使用するデバイスのサポートには、「gobot / drivers / i2c」パッケージを使用して提供されるドライバーの共有セット。
シリアルペリフェラルインターフェイス(SPI)通信を使用するデバイスのサポートには、「gobot / drivers / spi」パッケージを使用して提供されるドライバーの共有セット。
また、ロボットやデバイスの制御のためのAPIについては接続、デバイス、ロボットのステータス照会のためのRESTfulAPIが準備されており、デバイスやロボットに直接コマンドを発行する機能も搭載しております。

Go言語の導入事例について

Go言語の導入事例について説明させていただきます。 American Express Companyは1980年にアメリカで創業され、クレジットカード決済やトラベラーズチェックなどを扱う企業であり、世界で最も有名な企業の一つです。 American Expressの支払い処理システムは、長い歴史の中でテクノジーの発展と同時に進化してきました。 支払い処理はは非常に大量のトランザクションで高速処理を行う必要があるため、そのアーキテクチャやパフォーマンスには非常に高性能であることが必要不可欠です。 American Express Companyの膨大なシステムの中ですでに利用されている プログラミング言語はC++、Go、Java、Node.jsでしたが、その中でもGo言語を積極的に採用することに 決めた理由としてはもちろん処理速度が速いというこもありますが、それ以外でもGo言語の組み込みのテストフレームワーク、プロファイリング機能、ベンチマークツールなど 総合的な評価が最も高くパフォーマンスを示したからというという点が大きな理由となります。 American Express Companyではベンチマーク機能とプロファイリング機能により、アプリケーションの調整が簡単になることやビルド時間が短いことなどシンプルで効率的なコーディングが実現できるとしております。 また、本文ですでに示したようにマイクロサービスとの相性が良い点も American Express CompanyがGo言語を導入することになった大きな理由の一つです。 また、ガベージコレクションは、パフォーマンスと開発のしやすさの両方の点で、他の言語よりも優れている点もあげており、「Go言語でのガベージコレクションの結果は、他の言語よりもはるかに優れており、リアルタイムのトランザクション処理に有効です。 他の言語でのガベージコレクションの調整は非常に複雑になる可能性がありますが、Go言語を使用すると、何も調整せずに容易に高いパフォーマンスを実現することができます。」というようなコメントを残しております。 以上が簡単ではありますがGo言語の導入事例についての説明とさせていただきます。

まとめ

いかがでしたでしょうか? Go言語について詳しく解説させていただきましたので、参考にしていただけましたら幸いです。