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  • 認定情報技術者とは?詳しく解説します

認定情報技術者の概要について

ここでは、「認定情報技術者」(CITP:Certified IT Professional)について詳しく解説させていただきます。 CITPは一般社団法人情報処理学会が認定する上級情報処理技術者の資格として知られております。 一般社団法人情報処理学会は1960年に設立され、コンピュータとコミュニケーションを中心とした情報処理に関する学術および技術の振興を図ることにより、学術、文化ならびに産業の発展に寄与することを目的 としており、発展する情報処理分野で指導的役割を果たすべく活動し業界に大きな貢献をしてきた組織です。 また、今後も業界の発展に貢献すべく様々な活動を行う予定で、情報処理分野における最大の学会としての責任を自覚し、健全な情報化社会の実現を目指すべく、機関誌や出版物、社会提言を通じて情報を発信するとともに、 研究成果発表や意見交流の場をより充実させ、社会と文化の発展により一層の貢献などを目指している組織です。

では、CITPについて説明させていただきます。CITPは一般社団法人情報処理学会の「認定情報技術者制度」(CITP制度)によって高度の専門知識と豊富な業務実績を有する情報技術者に付与される資格です。 また、その能力を可視化するとともに、資格を有する情報技術者からなるプロフェッショナルコミュニティを構築することを目的としています。また、CITPでは倫理要綱・行動規範に よって行動することと定義されております。専門家として より良い情報化社会の実現に向け、情報処理技術の発展と活用、さらに、技術者コミュニティの活性化に貢献することを目指すための行動指針が定められておりますので、それについて紹介させていただきます。
まず、社会のルールを守るの項目については、法令を遵守し、社会的規範や社会的良識に基づいて行動すること、市場においては、自由かつ公正に競争すること、性別、宗教、人種などに基づく差別をしないこと、社会における文化の多様性に配慮するなどが行動指針となります。
次に、他者の権利を尊重するの項目では、生命、財産、名誉、人格、プライバシー、自由を尊重すること、 知的財産権の侵害や個人情報の漏洩など他人の権利を侵害しないこと、 顧客情報は、関係者の合意に基づいて取り扱うなどが行動指針となります。
次に、契約を遵守するの項目では、自らの専門知識や能力に照らし合わせて適切な範囲で業務を引き受けること、顧客との契約を遵守することが行動指針となります。
次に、職務を誠実に遂行することの項目では、 誠実、効率的、かつ効果的に職務を遂行すること、顧客が満足する成果や社会に役立つ成果を通して、専門家としての地位を確立すること、 事実やデータに基づいて真実を述べる。また、自分の発言に責任を持ち、約束は実行すること、 環境に配慮し、持続可能な社会の実現に努めること、 情報処理技術がもたらす社会やユーザへの影響とリスクについて配慮すること、 反社会的勢力に対し、所属、関与、資金提供、便宜提供を含め、社会的に非難される関係を持たないことが行動指針となります。
次に、誠実な活動を通して社会的な信頼を得るの項目では、 公益の確保に努めること、利益相反に直面した場合は、第三者に判断をゆだねるなどして、利益相反を避けること、 認定情報技術者の不適切な行動や倫理要綱違反は、資格制度事務局へ報告することが行動指針となります。
次に、自己研鑽を行い、技術力の向上に励むの項目では、 常に自己研鑽に励み、必要な専門能力の向上、及び最新の知識獲得に努めること、 自身の業務成果について積極的に社会に対して発信し、後進の育成にも協力することが行動指針となります。

では、CITPを取得するメリットについて説明させていただきます。一点目は 情報技術のプロとしての能力を客観的に証明することが可能である点となります。二点目は キャリアアップやスキルアップの目標が明確になることです。三点目は グローバルに通用する資格の保持者として日本国内だけでなく、海外や外資系の企業に転職するための キャリアアップとしても役に立つ点です。四点目は 一般社団法人情報処理学会の主催するコミュニティに参加し、有資格者同士の交流をすることができ、 自身の知見を深めることやレベルアップする機会をもつことができる点となります。 また、それらのコミュニティを通じて社会への貢献が実施できることも大きな特徴と言えるでしょう。
CITPの最大の特徴は ITスキル標準のレベル4以上を広くカバーする国内で唯一の高度資格であるという点です。また、情報処理国際連合(IFIP:International Federation for Information Processing)のIP3:International Professional Practiceの認定を受けた制度として 世界的な信頼のある資格であるという点も忘れてはいけません。

ここて、IFIPとIP3についても簡単に説明させていただきます。 IFIPの下に国際的な相互資格認証を司るIP3という組織があります。 CITP制度は、情報技術者を対象とする資格制度に関する国際標準である ISO/IEC24773(ソフトウェア技術者認証)および ISO/ IEC17024(適合性評価:要員の認証を実施する機関に対する一般的要求事項)と整合性があり、IP3の認定を受けています。CITPの意義として、一般社団法人情報処理学会では以下のように定義しております。 情報システムのベンダー企業やユーザー企業、政府・地方自治体等は、情報技術者の能力を評価するために、 CITPを参照することができます。情報システムベンダーは、自社の人材の能力を客観的に証明する手段としてこの資格を活用できると同時に、社内で人材育成を進める際の目標として利用することができます。 そして、より重要なことは、情報技術者自身がプロフェッショナルとしての自覚のもとに能力の維持向上 (CPD)に努めることや、高い能力を活かして産業界や社会に対して一層の貢献を行うことです。 これらの取り組みを支援するために、一般社団法人情報処理学会ではCITPによるプロフェッショナルコミュニティを構築し、技術者同士の交流を通じて自律的な質の向上を図る活動や、情報分野における教育・人材育成活動な どを含む様々なプロフェッショナル貢献活動を進めています。 このような理念に共感し多くの企業や団体がCITPの価値を認め導入を行っております。 CITP制度では、個々の技術者の資格審査を情報処理学会が直接行う方式(直接方式)と、上企業の社内 資格制度を認定する方式(間接方式)とを併用することでより柔軟な資格認定を実施することを可能としております。 以上が簡単ではありますが、CITPに関する説明とさせていただきます。

認定情報技術者の試験について

CITPの試験について簡単に説明させていただきます。 まず受験者は業務経歴書等の申請書類を一般社団法人情報処理学会に提出することから スタートします。申請は、毎年春と秋の2回受け付けておりますので、余裕をもって 提出する必要があります。申請には情報処理技術者試験に合格していること が必要です。審査はITスキル標準で定められたスキル評価方法に基づいて行います。申請時には審査料 22,000円(税込)、合格時には登録料11,000円(税込)の納入が必要です。 情報処理技術者試験は情報処理に関する業務を行う者の技術の向上に資するため、情報処理に関して必要な知識及び技能を問う、日本の国家試験として定められた認定資格となります。これは情報処理技術者に目標を示し、刺激を与えることによって、その技術の向上に資することや情報処理技術者として備えるべき能力についての水準を示すことにより、学校教育、職業教育、企業内教育等における教育の水準の確保に資すること、 あるいは情報技術を利用する企業、官庁などが情報処理技術者の採用を行う際に役立つよう客観的な評価の尺度を提供し、これを通じて情報処理技術者の社会的地位の確立を図ることなどを 目的として設置された資格であり、多くの企業や団体などにIT知識を証明するために重要な役割を占める資格の一つとなります。 4段階のレベルに分類され、12の試験区分から構成されております。 ITを利用する者に分類されるエントリーレベルのITパスポート試験、情報セキュリティマネジメント試験や 情報処理技術者に分類される基本情報技術者試験や応用情報技術者試験、 高度情報処理技術者は高度IT人材として確立した専門分野を持ち、主導する者に分類され、スキルレベル4の試験類を総称して高度情報処理技術者試験と呼ばれ、 ITストラテジスト試験(Information Technology Strategist Examination)、 システムアーキテクト試験(Systems Architect Examination)、 プロジェクトマネージャ試験(Project Manager Examination)、 ネットワークスペシャリスト試験(Network Specialist Examination)、 データベーススペシャリスト試験(Database Specialist Examination)、 エンベデッドシステムスペシャリスト試験(Embedded Systems Specialist Examination)、 ITサービスマネージャ試験(Information Technology Service Manager Examination)、 システム監査技術者試験などが該当します。 公的機関の情報技術職に関しては多くの場合において情報処理技術者試験、もしくは相当する試験の合格が求められており日本国内における認定資格の一つの基準となります。CITPを取得するためにはこれらの資格を取得している必要がありますので、参考にしてみてください。 以上が簡単ではありますが、CITP試験に関する説明とさせていただきます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?CITPについて詳しく解説させていただきましたので、 是非参考にしていただけましたら幸いです。