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  • LTVとは?詳しく解説します

LTVの概要について

ここでは、LTV(Lifetime Value:顧客生涯価値)について説明させていただきます。 現在多くのサービスや商品が生まれる中で、企業間では様々な工夫を行い顧客を獲得するために努力をしております。 LTVの概念はサービスを開発するビジネスマンにとって必須の考え方です。 特にクラウドサービスやSaaS(Software as a Service)やアプリ開発など、顧客の満足度が企業の収益に直結するビジネスに携わるIT業界のビジネスマンにとっては非常に重要な考え方となるでしょう。
それではLTVについて説明させていただきます。 LTVとは主にマーケティングで利用される専門用語であり、顧客生涯価値のことを指します。 企業にとってある一人の顧客が将来の関係全体に寄与する価値(純利益)の予測であり、 マーケティングやビジネスを行う際における重要な指標となります。 算出する計算式はいくつかありますが、最もシンプルな計算式は購入単価×購入回数×継続期間となります。 例えば単価が月1万円のサブスクリプション型のサブスクリプション型において平均的な継続期間が30か月であれば顧客が支払う30万円がLTVということになります。 LTVを試算することができれば、そのために必要なKPIなどを設定しビジネスモデルを組み立てることや、 あるいは既存のビジネスに対して改善を行うことが可能です。 もちろん企業の扱うサービスによってリピート商材、BtoB商材、サブスクリプション商材など 細かい分類によってLTVの価値や役割が異なりますのでしっかりと自社のビジネスを理解したうえでLTVを分析することは必須となります。 LTVを予測するためには様々な分析方法があり、シンプルに予測するものから専門的な知識や分析能力が必要とされるものまでさまざまです。 マーケティング担当者は当然ですが、サービスを開発する担当者はLTVについて多くの知識や経験が必要があることはいうまでもなく、LTVを理解することが顧客に対する本質なサービスの理解に繋がります。
近年になりLTVが重要視されている背景にはいくつか理由があります。 まずはビジネスを取り巻く環境が複雑化かつ多様化していることがLTVが重視される最大の理由の一つですが、 その中でも新規顧客の開拓コストが高くなっているという点があげられます。 従来型のビジネスと比較し、近年新規開拓コストが非常に高くなっている原因がサービスの多様化や情報の多様化です。 顧客は自分の好みにあったサービスの中で類似したサービスを様々なメディアの情報から複数候補として検討し、その中で自身の気に入ったサービスを選択し購入という 行動をとります。この選択する幅が広がっていることや、情報量の増加が 自社サービスを購入、あるいは導入してもらうコストの高騰に繋がっていると言えます。 また、LTVの重要性が増加している背景としてマーケティングが時代によって変化してきたという点もあげることができます。 現代のマーケティング市場においては従来の不特定多数に対するマーケティングではなく、顧客一人一人の好みに合わせたマーケティングを行う手法がスタンダードとなってきております。 それだけでなく消費されるサービスでなく顧客一人一人に向き合うサービスへというように企業側の意識も変わってきており、そのような意識の変化の中からLTVのような 本質的な価値提供を重要視するという考えかたが生まれてきていると言えるでしょう。 また、コロナによって人々の暮らしやビジネスに変化が生まれていることもLTVが重要視されている理由の一つです。 もちろんクラウドサービスやSaaSのようなサブスクリプションモデルが 市場で大きく認知度を高めたこともLTVが重要視される背景の一つです。

LTVが重要視される背景について

LTVが重要視される背景についてポイントを絞り紹介させていただきますので、参考にしていただけましたら幸いです。

新規顧客開拓コスト

LTVが重要視される背景の一点目が新規顧客開拓コストの増加となります。 テクノロジーやメディアの発展により顧客がサービスを選択する際の情報量は増える一方です。 また、サービスの多様化により競合他社が増加や差別化によるハードルが高まるなど、多くのビジネスにおいて新規顧客を開拓するコストは増加しているというのが現状です。 このような状況もあり、新規顧客を開拓するよりは、すでに顧客となっている方に対して 継続率を高めることや満足度を高めることの重要性が増加しているということがLTVが重要視される背景にあります。 LTVを高めることで、サービスの品質向上や サービス改善に繋がり顧客の満足度を高めることになり、ブランディングに繋がります。 その結果として新規顧客開拓コストも下がるというようにそれぞれは大きな関連性を持っております。 いずれにせよLTVを意識して高品質なサービスを提供することが、 企業や顧客にとって最もメリットがあるという本質的な理解が必要です。

マーケティングの変化

LTVが重要視される背景の二点目がマーケティング市場やマーケティング手法の変化となります。 従来のマーケティングはテレビCMに代表されるように、不特定多数に対してアプローチするマーケティング手法が中心でした。 近年になりWebやSNSの発展によって、より顧客一人一人の好みに合わせたマーケティングを行う手法が取り入れられております。 サービスを利用する属性を理解することはマーケティングにとって非常に重要ですあり、 その属性も非常に細かいセグメントによって成立しており、一人一人の好みや特性をサービス提供側がしっかりと理解することが 顧客に対して高品質なサービスを提供することに繋がります。 また、それらのマーケティング手法を理解することも非常に重要です。 そのためにビッグデータによる分析、あるいはCRMなどの導入による顧客管理が注目を浴びてきております。 企業に蓄積された膨大なデータを有効活用できている企業はまだまだ多くありません。 ビッグデータやAI(人工知能)を活用しビジネスに生かすことで多くのデータ分析に影響を与え、 マーケティング市場にも変化をもたらすでしょう。

コロナの影響

LTVが重要視される背景の三点目がコロナの影響です。 コロナの影響により、ビジネスだけでなく人々に暮らしにも大きく影響を与えました。 オンラインサービスなどのサービスがコロナにより急激に拡大したことは 多くのメディアで取り上げられました。 ビジネスツールや人々の生活に密着したサービスの場合、 一度契約が成立し顧客満足度が高いサービスを提供することができれば、 企業にとっても顧客にとっても長期的な関係を構築することが可能となります。 その結果としてLTVが高くなりサービスを提供する側と顧客側両者が大きなメリットを享受することが可能となります。

SaaS(Software as a Service)

LTVが重要視される背景の四点目が SaaS市場の急速な拡大となります。 SaaSはいくつかのメリットと特徴がありますが、メリットの一点目は簡単にサービスを受けることができる点となります。 自社でサービスを一から開発する必要がないため、企業が開発した高品質なサービスを利用することができる点がSaaSの最大の特徴と言えるでしょう。 メリットの二点目が運用保守の必要がない点です。 従来のオンプレミス型のサービスでは運用保守のために人材を配置する必要や専門的な知識が必要でした。 それだけでなく、障害対応やトラブル対応、アップデート対応などサービスを運用するためにコスト面の負担も大きかったのですがSaaSを導入することでそういったデメリットを回避することが可能となります。 また、SaaSを提供するクラウドベンダーやサービス提供側は顧客に対して常に最新のテクノロジーを提供し競争力を担保しております。 そのため、顧客は最新のテクノロジーの提供を受け、セキュリティ面や機能面で高水準の サービスを安心して使うことができるという点もメリットとなります。 SaaSのサービスでは、月額課金や利用したサービスに対しての課金を行う方式が多く採用されております。 顧客は迅速にサービスを利用することができる一方で、サービスに不満がある場合すぐに解約を行うことが可能です。 従来のように買い切りサービスでないビジネスモデルの場合、LTVがより重要な意味をもつことになります。

LTVを高める施策について

LTVを高める施策についてポイントを絞り紹介させていただきますので、参考にしていただけましたら幸いです。

アップセル

LTVを高める施策の一点目がアップセルとなります。 アップセルはすでにサービスを利用している顧客に対して上位プランの提案や導入を勧めることです。 顧客がサービスに対して満足している場合、あるいは継続して長期的にサービスを利用しようと 考えている場合はアップセルの成功確率は上がるでしょう。 もちろん顧客が上位プランを導入するメリットを理解し行動してもらう必要がありますので、 サービスを提供する企業はそのための工夫は必須となります。 また、適切な料金体系の構築やKPIに基づいたサービス体系の構築が非常に重要になってきます。 アップセルを考えるうえで重要なポイントの一点目が顧客情報の正確な把握となります。 顧客が必要としないサービスや情報を提供してもアップセルがうまくいかないどころか、 企業としての信頼性を損なってしまうケースもありますので注意が必要です。 顧客情報を正確に把握するためにCRMなどを導入する方法があります。 企業が活動していると様々なデータが様々な方法で蓄積し、中にはサイロ化してしまったりしっかりと活用できないケースも決して少なくありません。 CRKなどを活用して一元的な管理を行い分析を行うことで顧客情報を正しく把握することが可能となります。 アップセルを考えるうえで重要なポイントの二点目がアップセルを前提とした商品設計となります。 例えば顧客に対して最初は無料でサービスを利用してもらい、気に入ってもらったら有料プランに変更 するなどがその一例です。 計画性のないサービスの有料化などを行うと顧客の信頼性を失ってしまうため サービスの立ち上げ時からしっかりと計画を行うことが必要です。

クロスセル

LTVを高める施策の二点目がクロスセルとなります。 クロスセルはサービスを利用している顧客に対して 関連するサービスあるいは製品などの購入を勧めることです。 すでに導入しているサービスや顧客対応などの満足度を高めることで 成功する確率が高くなります。 クロスセルのKPIなどもしっかりと設定し分析、改善することで提供するサービスの品質向上に繋がります。

購入頻度

LTVを高める施策の三点目が購入頻度となります。 サービスの購入頻度を高めることでLTVが上昇することは間違いありません。 ただ購入頻度を高めるためのサービスを勧めるのではなく、 顧客の本質的な課題解決や問題解決に繋がるような施策を行うことや そのためのサービスを導入することが有効です。 それらを実現するためにカスタマーサポートを充実することや、顧客に対しての定期的なフォローなどを行うという方法があります。

契約期間

LTVを高める施策の四点目が契約期間を長くすることです。 マーケティング用語で解約のことをチャーン、解約率についてはチャーンレートと呼びます。 SaaSを始めとしたサブスクリプション型の課金モデルにおいては チャーンレートを意識しサービスの改善を行うことが非常に重要となってきます。 顧客が解約してしまう理由などについて分析し、それらを改善することでLTVを高めることが可能となります。

顧客ロイヤリティ

LTVを高める施策の五点目が顧客ロイヤリティを高めることです。 顧客ロイヤリティは特定のブランドや商品、またはサービスに対して感じる「信頼」や「愛着」のことを指す言葉です。 自社サービスに対して顧客ロイヤリティを感じて感じてくれることで、LTVが 高まることは間違いありません。 顧客ロイヤリティはサービスの機能だけでなく、ブランドや満足感など 感情的な理由によって構築されるケースもあるため企業としては様々な方法で それらを高める必要があります。 顧客ロイヤリティは「長期間自社商品を購入してくれる」 「特定の商品やサービス・ブランドの再購入、特定の企業や店、ウェブサイトへの再訪問へと結びつく感情や忠誠心」「商企業と強い結びつきを得るためには、金銭的、または時間的犠牲を払うことも厭わない忠誠心」などに分類されます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?LTVについて説明させていただきましたので、参考にしていただけましたら幸いです。