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はじめに

VMwareは、クラウドコンピューティングの基盤となる仮想化ソフトウェア分野をリードしている企業です。本記事では、VMwareが進める事業のVMware Cloud、Virtual Cloud Network、デジタルワークスペースについて紹介します。

VMware Cloud

VMware Cloudの強みとしては、VMware Cloud Trust Center、Skyline、ワークロード、クラウドの経済性、Cloud Servicesのエンゲージメントプラットフォームなどが挙げられます。

VMware Cloud Trust Center

VMware Cloudの信頼性は、4つの指針に基づいています。

1. セキュリティ

(ソフトウェアセキュリティ)

業界のベンチマークとベストプラクティスに適合したクラウドの運用とセキュリティのコントロールを実現します。

(データセキュリティ)

VMwareは、厳格なデータ保護基準に従って、データの処理から保管、伝送、破棄に至るまで適切な処理を行う一方で、組織データの所有権と管理権はユーザー自身が保持します。

(ネットワークセキュリティ)

ネットワーク環境は、論理的に分離され、ファイアウォールで保護されます。

(IDとアクセス管理)

最小権限の原則に基づき、VMwareのクラウドソリューションは、IDとアクセス管理のコントロールを使用して、すべての担当者に適切なレベルのアクセス権を付与します。

(脆弱性およびバッチ管理)

VMwareの包括的な脆弱性管理プログラムには、ネットワーク、アプリケーション、ローカルオペレーティングシステムの各レイヤーを対象とするサードパーティーの脆弱性スキャンと侵入テストが含まれています。

(運用管理)

VMware Cloudソリューションは、パブリックとプライベートの両方の脅威フィードと相関づけられた環境ログを継続的に収集して監視し、異常を検知します。

2. プライバシー

ユーザーのデータについて、アクセスや使用方法についての許可をユーザー側で決定できます。一方で、VMware側は、アップロードされたコンテンツの処理、保存、ホストを行います。

3. コンプライアンス

包括的なコンプライアンスを実現するために、VMwareでは、既存のものから最新のものまでセキュリティ関連の標準や要件を継続的に確認し、適用可能な要件をVMwareのクラウドサービス コンプライアンス プログラムに組み込んでいます。

4. 耐障害性

VMware CloudのWebページからソリューションのステータスとパフォーマンスを確認することができます。製品とサービスのグローバルな可用性をトランスペアレントに参照できます。

VMware Skyline

プロアクティブなサポートサービスにより、発生前に問題を発見して解決することで、生産性や信頼性、安全性を向上できます。

機能と特徴

<サポートされている製品とソリューション>

  • 製品:VMware vSphere, NSX, vSAN, vRealize Operations, Horizon
  • ソリューション:VxRailとVMware Validated Designs

<ログ転送>

Skylineでは、ログ転送を自動化しているため、サポートリクエストログのアップロードを効率化できます。

<プライバシーとセキュリティ>

Skylineは、ユーザーデータを次の2ヵ所へ転送し、厳格なプライバシーとセキュリティを保持します。

  • VMwareが管理する安全なデータセンター
  • 米国内のVMware従業員が管理するAWSホスティングサービス

Skylineを採用する企業は、以下の利点を挙げています。

  • ・ハードウェアの脆弱性を可視化し、使用環境を最新で健全な状態の維持のために必要なパッチとアップグレードについての通知をしてくれる
  • ・常に稼働し続けるシステムについて、事前に潜在的なセキュリティの脆弱性を特定し、優先順位を付けて適切なリソースを割り当てることができるので、コストのかかるダウンタイムを回避できる

ミッションクリティカルなワークロード

VMware Cloudを利用すると、SAPやHorizon 7をはじめとするワークロードについて以下の利点があります。

  • ・運用の一貫性が確保されたセキュアなインフラストラクチャによって、ダウンタイムなくミッションクリティカルなワークロードをクラウドに移行できる
  • ・VMware Cloud on AWSにより、堅牢な仮想デスクトップ環境をクラウドから提供できる
  • ・コンテナと仮想マシンの両方の実行をサポートする統合ワークロードプラットフォームが開発者に提供される

機械学習ワークロードは、オンプレミスとクラウドで一貫して管理できます。

VMware Cloudによるクラウドの経済性

VMware Cloudの経済的な利点を以下に示します。

  • ・データセンターからクラウドまでの一貫したインフラストラクチャを利用することで、ダウンタイムなく最小限のコストで移行できる
  • ・アプリケーションの変更が不要で、アプリケーションの整合性を保ったまま、パブリッククラウド間でシームレスな移行ができる
  • ・アップデート、アップグレード、パッチ適用を自動化することで、合理的な運用ができる
  • ・VMware環境を利用できるため、既にVMware環境に慣れた方には再学習が不要となる

Cloud Servicesのエンゲージメント プラットフォーム

IDとアクセスから請求とサポートまで、クラウドサービスが簡素化されています。基本的なコンポーネントは、以下のものがあります。

(アクセス管理)

VMware Cloud Servicesとリソースへのアクセスをきめ細かく制御しつつ、組織構造に合わせてアカウント全体を安全に管理できます。

(コスト透明性)

リアルタイムの推定コストと過去の請求額を、メトリックレベルの詳細情報と合わせて確認できます。また、クラウドの使用パターンを把握して、最適な請求となるように使用状況を容易に調節できます。

(ID管理)

すべてのVMware Cloud Servicesで使用できる安全な単一のログイン認証情報によって、ユーザーの使用環境の効率化します。

(オンボーディングの効率化)

オンボーディングの際の新しい組織作成といったセットアップが容易です。また一部の機能を無償で試すことができます。

(サポート)

24時間365日体制のエージェントサポートとガイダンスが提供されています。

Virtual Cloud Network

Virtual Cloud Networkは、ネットワーク全体をソフトウェアで定義します。データセンターからクラウド、エッジまでを網羅するシームレスでセキュアなソフトウェアベースのネットワークレイヤーを実現します。

これには、次のような利点があります。

  • ・基盤となる物理インフラストラクチャに依存しなくなり、設備投資コストと運用コストの大幅な削減ができる
  • ・ソフトウェアベースのWAN(VMware SD-WAN by VeloCloud)を導入することで、ネットワーク全体の帯域幅を拡大しながら、接続コストの大幅な削減と管理の簡素化ができる
  • ・VMware vRealize Network Insightを利用することで、仮想ネットワークの運用、監視、トラブルシューティングのコストを大幅に削減できる

デジタルワークスペースの実現

VMwareでは、デジタルワークスペースを実現するプラットフォームとして、あらゆるデバイスとアプリケーションをセキュアかつシンプルに管理するVMware Workspace ONEを提供しています。

VMware Workspace ONEの機能

統合エンドポイント管理

あらゆるデバイスを単一のコンソールから管理できます。BYOを含むあらゆるユースケースで無線通信(OTA)による最新の管理をリアルタイムで行うことできます。

VDIと公開アプリケーション

あらゆるデバイス上から、重要なアプリケーションへ簡単にアクセスできます。

アプリケーションについては、次のことができるため、エンドユーザーの生産性向上や管理コストの削減、セキュリティの強化に貢献します。

  • ・あらゆるアプリケーションを一か所で検出、起動
  • ・アプリケーションの種類を問わず、一貫性のあるアクセスとエンドポイント管理のポリシーを適用

ニーズに沿った業務環境の提供

入社から退社まで各々の従業員にパーソナライズして、企業アプリケーションやリソースへのセキュアなアクセスを提供します。

優れた業務アプリケーションとサービス

Workspace ONEの業務アプリケーションでは、ビジネスアプリケーションに簡単かつ安全にアクセスできます。

デバイスを意識したアクセス管理

適切なユーザーと順守状態のデバイスのみがアプリケーションにアクセスできる環境を確立します。デバイスの状態や、ユーザーの詳細、認証に関する情報からリスクを特定して、アクセスの可否の決定や、アクセスに必要な多要素認証および修正を要求します。

インテリジェントなインサイト

デジタルワークスペース全体のデータの集約と関連付けを行い、包括的なインサイトを取得できます。

包括的なデジタルワークスペースセキュリティ

ゼロトラストセキュリティを確立でき、ユーザーやデバイス、アプリケーション、データ、ネットワークレイヤーを網羅する、デジタルワークスペース全体のセキュリティを確保します。

デジタルワークスペースの実現に向けて、リスク対策の徹底と修正の自動化をゼロトラストモデルの下、進めることができます。

まとめ

VMwareが進める事業について機能や利点を中心に紹介しました。VMwareは仮想化やマルチクラウドなどにとどまらず、世界中のデジタルインフラの連携、管理、自動化を推進しています。