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はじめに

35歳は今後のキャリアを考える節目の年齢ではないでしょうか?「転職35歳限界説」という言葉があるように、35歳のタイミングを逃してしまい、さらに年齢が上がり40代に入ってくるとますます転職のハードルは高くなってきます。この記事では、35歳またはそれに近い年齢の方がお持ちの転職に関する悩みや、未経験で転職を目指すにあたっての注意点やおすすめの業種について情報をお届けします。

転職活動で大事なのは何を実現したいか明確にすること

転職活動をするうえで重要なのは、なぜ転職をしたいのか?転職で何を実現したいのか?を明確にしておくことです。この実現したいことを軸として転職活動を進めなければ、どのような企業を選んだらよいか分からず、面接で転職理由を深堀された時に回答できず、転職活動が上手く進まなくなる可能性が高くなります。軸を決めるためには自己分析を行い、転職を考えるきっかけとなった出来事を振り返るとよいでしょう。例えば、以下のような悩みや思いを持った方がいたとします。

1.会社から技術職として成長して欲しいと要望を受けているが、自分はマネジメント系の仕事をしたい。

2.収入が下がってもよいので、未経験の仕事に挑戦したい。

3.子供が誕生して、今までの給料で家族を養っていくのが厳しくなった。

4.両親も歳をとってきたので、そろそろ地元に帰りたい(Uターン就職)。


1と2の場合は「職種・仕事内容」、3の場合は「処遇面」、4の場合は「勤務地」が転職で実現したいことになります。「あれも、これも」と理想を高く求めてしまうとなかなか転職先を決めることができなくなってしまうので注意が必要です。

転職は最終手段

転職で実現したいことが見えてきたら「今の職場ではどうしても叶えられないのか?」を検討します。例えば実現したいことが「職種・仕事内容」の場合、社内に希望する仕事を出来る部署があれば、転職をしなくても、異動で実現できるかもしれません。転職は環境が大きく変わるので、リスクも伴います。「どうしても転職しなければ実現できないことなのか?」は面接でもよく聞かれるので、後になって「転職しないで前の会社に残っておけばよかった・・・」と後悔する可能性を減らすためにもよく考えておきましょう。

35歳での転職は難しい?

「転職35歳限界説」という説があるのはなぜでしょうか?主な理由としては、以下のような点があげられます。

・企業が求めるスキルが高くなる・・・・年齢が高くなればそれに見合った高度なスキルが求められます。

・20代にくらべて今後の伸びしろを期待されない・・・・企業からすると、採用後に育てていこうという考えは低く、即戦力として活躍することが期待されます。

・年齢が若い人材が人気がある・・・・人気の要因として、若い方が給料を抑えることができたり、他社に染まっていないことなどがあげられます。

・キャリアプランを立てにくい・・・・定年を60歳と考えると、35歳では残り25年となるため、長期的なキャリアプランを立てにくくなってきます。

35歳の転職ではどのようなスキルが求められるのか?

35歳で転職する場合は企業から即戦力として期待されるケースがほとんどです。「自分がやりたいこと」も大事かもしれませんが、それ以上に「自分は何ができるか」を理解しておき企業にしっかりとアピールすることが重要です。求められるスキルとしては、はマネジメント力、新しい環境への適応力などがあげられます。マネジメント力は多くの企業から評価される能力であり、面接でもマネジメント経験の有無を聞かれることが多々あります。それだけ貴重なスキルです。もし、プロジェクトリーダーとしてチームをまとめてプロジェクトを成功に導いた経験があれば積極的にアピールしておきましょう。

新しい環境への適応力も転職において求められるスキルです。転職では仕事のやり方や新しい人間関係など今までと異なる未知の環境に飛び込むことになります。自分よりも年齢が下の人が上司となる可能性も高くなるでしょう。前職でのやり方に固執しすぎてしまうのではなく、柔軟に新しい環境での仕事のやり方に対応していく姿勢が大切です。

35歳では未経験の職種へ転職するのは不可能か?

35歳でも同業種や同職種への転職を狙う場合は過去の経験や実績から、即戦力として期待ができるため、まだ年齢で不利になる可能性は低いでしょう。しかし、35歳は企業から即戦力を求められるため、未経験での転職が難易度が高くなると考えた方がよいでしょう。一般的に、ポテンシャルで採用してもらえるのは20代半ばから30歳までと言われているので、35歳はポテンシャルで採用してもらえる可能性は低いです。しかし、35歳でも未経験の職種に転職することも可能で、実際に転職されている方もいます。

35歳未経験で転職を成功させるためには?

未経験で転職するには意欲を示すことが重要です。35歳という年齢は、多くの方は10年以上の社会人の経験を積んで、さらに飛躍していく年齢です。そういった状況であえて、過去のキャリアをリセットしてまでして、新しい挑戦をしたいのか?をしっかりと面接で答えるようにしましょう。また、もう一つ重要な点として、今まで異職種で得た職務経験をどう活かしていくかを自分で理解しておき、面接で伝えることです。転職できた場合、異職種で培った経験は企業にとって貴重なものとなります。自身の経験談を織り交ぜて話すことが出来ればより説得力が増すので、キャリアの棚卸を行い準備しておきましょう。

年収ダウンは覚悟すること

未経験で転職をする場合は一般的に年収がダウンします。「いくらまでのダウンなら許容できるのか?」「いくらダウンしても自分がやりたい仕事を求めるのか?」自分にとって何が大事かよく考えて決断するようにしましょう。また、一時的に年収がダウンしても、経験を積んでいくことによって上がっていく可能性は十分考えられます。目先の年収だけに目を向けずに長期的な視点で考えるようにしましょう。

未経験の転職におすすめの職種は?

数ある職種のなかでもITエンジニアは人材不足となっていることから、全職種のなかでも有効求人倍率が高いため、未経験でも転職するチャンスがあります。

ITエンジニアってどんな仕事?

ITエンジニアはみなさんが日頃使用しているスマートフォンのなかで動いているアプリケーションやWebサービスなどを開発する仕事です。ITエンジニアにも様々な職種があります。一例ではありますが、以下のような職種があります。

・プログラマー・・・・システムエンジニアが作成した設計書に従い、プログラミング言語を用いてコーディング(プログラミングを書くこと)をする技術者です。ITエンジニアになった場合はまずはプログラマーを担当することが多いです。

・システムエンジニア(SE)・・・・・システム開発における要件定義(お客様の要件を実現する方法を検討すること)などを担当して、システム設計を担当します。

・Webエンジニア・・・・Webサービス(AmazonやTwitterなど)の設計や運用を行う技術者です。

プログラミングスクールがオススメ

IT人材不足の背景もあり近年、プログラミングスクールが増えてきています。有名なところですと「テックキャンプ」や「DMM WEBCAMP」などがあります。プログラミングスクールはプログラミングを教えてくれるだけではなく、転職活動の支援も行ってくれることが多いです。なかには、転職保証制度と呼ばれる、転職できなかった場合に受講料を返金してくれるような制度を採用しているスクールもあります。プログラミングスクールで勉強をしながら転職活動を進めていけば「未経験でもプログラミングスクールに通って勉強をしている」ことをアピールすることで意欲を伝えるができます。

資格取得を目指す

35歳から未経験でITエンジニアを目指すには、プログラミングの勉強だけでなく、IT資格を取得しておくこともおすすめです。勉強した結果が形に残り、転職活動時に履歴書に実績として残すことが可能です。IT系の資格は国家資格から民間の資格まで様々な資格がありますが、何から勉強したらいいか分からない場合は「ITパスポート」がおすすめです。ITパスポートは、これからIT業界を目指そうとしているような、初心者向けの国家資格で「ITを利活用するすべての社会人・これから社会人となる学生が備えておくべき、ITに関する基礎的な知識が証明できる」と説明されています。合格率は50%ほどで、書店にも数多くの参考書が販売されていますので手にとって見てみると良いでしょう。

日々勉強することが大切

未経験での転職は実務経験がなかったり、知識が浅かったりと最初のうちは周囲の技術者よりも遅れている状態です。特にIT業界では次々と既存技術が進化したり、新たな技術が登場したりと、技術の進化が目まぐるしく、常に勉強が必要であり、未経験で転職した場合は勉強は必須です。仕事についていけるようになるまでは、定時後や休日も活用して勉強する覚悟を持っておくべきです。

まとめ

35歳という年齢でも経験がある職種か未経験の職種かで、転職の難易度が変わってきます。もし、未経験の転職を希望する場合は、35歳は年齢的に厳しくなりますが、ITエンジニアのように求人倍率が高く、将来性のある職種もあります。「転職で実現したいこと」があれば、一度しかない人生ですので後悔しないように諦めずチャレンジしてみてはいかがでしょうか。