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はじめに

この記事では、セキュリティ系の資格である「情報セキュリティマネジメント試験」について解説していきます。この資格はどういう人向けの資格なのか、試験の範囲や出題数、取得するメリットなどをお話します。また、ITパスポートや基本情報技術者試験、応用情報技術者試験は知っているけどその他の情報系国家資格はあまり知らないという方向けに、情報系国家資格のレベルなども説明していきます。

情報セキュリティマネジメント試験とは

情報セキュリティマネジメント試験とは、平成28年度春期から情報処理技術者試験の一区分として、始まった比較的新しい試験です。この試験は、「IT技術者向け」というよりも「IT使用者向け」の試験といった方が良いでしょう。近年では、「サイバー攻撃」や「クラッキング」、「情報漏洩」といった言葉を以前よりも耳にする機会が増えたと感じている方が多いのではないでしょうか。

今の情報社会には、セキュリティが必須です。そして、サイバー攻撃から身を守るためには、IT技術者だけでなく、情報を取り扱う人もセキュリティについての知識が必要と言えるでしょう。もはや、サイバー攻撃に対して、技術的な面だけでは、対応しきれないのが事実です。いくら技術で万全を尽くしても、その機器やアプリケーションなどを扱う人がセキュリティに対しての意識が低ければ、クラッカーにとって、そこがセキュリティホールになってしまいます。情報セキュリティマネジメント試験は、情報セキュリティマネジメントの計画・評価・改善を通して、脅威から継続的に組織を守るための基本スキルを図るための試験です。その他、ITを使用する側のセキュリティに対して意識を高めるという目的もあります。

情報系国家試験

ここでは、情報系国家資格にはどんなものがあるか説明していきます。
まず、情報技術者試験は、4つのレベルに分かれていて、レベル1が「ITパスポート」、レベル2に「基本情報技術者試験」、レベル3に「応用情報技術者試験」、そしてレベル4はマネージャー系とエンジニア系の資格に分けられています。情報セキュリティマネジメントはレベル4のエンジニア系の資格になります。一見、レベル4の資格と聞くと一番難しい試験と感じ、そんな難しい試験がIT使用者向けだなんてと思った方もいるでしょう。

現に、レベル4の試験は情報セキュリティマネジメント試験以外は、マネージャー系もエンジニア系も合格率が13%~15%と超難関です。ですが、情報セキュリティマネジメントだけは、レベル4の資格の中でも比較的取得しやすい試験です。合格率も51.9%とレベル4の他の資格のから見るとぐんと上ります。

ITパスポートの資格を取得して、ステップアップしたい方や基本情報技術者の資格を取得して、セキュリティ関係の知識をより深めたい方などに情報セキュリティマネジメント試験はおすすめです。

試験の概要

試験は年2回、だいたい4月と10月の第3日曜日に行われます。受験料は5,700円です。
午前の部と午後の部に、午前の部は分かれており、午前の部は小問が50問、午後の部は大問が3問となっています。合格点は100点満点中60点ですが、午前の部と午後の部どちらか片方が陥没していれば平均で60点以上とれていたとしても不合格になります。

午前の部の出題内容は、情報セキュリティの考え方や管理の実践規範、各種対策やセキュリティ関連法規などです。その他、ネットワークやシステム監査、経営管理などの分野も出題されます。リスクアセスメントや情報資産管理、IT利用における情報セキュリティ確保、委託先の管理、教育・訓練などが出題されます。

取得のメリット

情報セキュリティマネジメントを取得すると、就活の時などIT分野に興味があることがアピールできます。 セキュリティにもなればスマートフォンやPCが少し得意というのとは違い、専門性が出ます。 そして、だいたいの人は、セキュリティやコンピューターなどに拒否反応を起こし、苦手とする人が多いので、IT分野に関心があり勉強が苦にならない人は重宝されやすいでしょう。

ですが、情報セキュリティマネジメント単体では、採用の決め手にはあまりならないでしょう。あくまでも、得意分野としてアピールすると良いと思います。この資格は国家資格であるため、認知度も高いです。近年では、個人情報の取り扱いや情報漏洩など、世の中の意識が高くなってきています。なので、情報セキュリティマネジメントの資格を持っていると周囲からの信頼も得られるでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。情報セキュリティマネジメント試験がどういう試験でどういう資格なのかわかっていただけでしょうか。毎年の合格率50%程度なので、情報系の国家資格の中ではとても取得しやすい試験となっています。ITパスポートをお持ちの方などは、キャリアップとして情報セキュリティマネジメントを勉強し、受験してみるのも良いでしょう。