インターネットセキュリティに関する資格とは?

インターネットセキュリティとは

1960年代のパケット通信の研究から始まり、インターネットはその後飛躍的に進化と拡大を遂げてきました。日本においても、令和元年の情報通信白書によれば2018年の時点で個人におけるインターネットの利用率は79.8%となっています。また、13歳から59歳までの年齢階層別のインターネット利用率は9割を超えており、一般家庭にもインターネットが幅広く普及してきています。そんな中、インターネットを利用する上で決しておろそかにしてはいけない要素がインターネットセキュリティです。インターネットに接続すれば世界中の便利なホームページなどと接続できます。しかし接続されるのは、こうした便利なホームページだけではなく悪意を持った第三者ともつながってしまいます。こうした第三者から悪質なプログラムによる攻撃や情報を盗まれるのを防ぐための方策がインターネットセキュリティです。

インターネットセキュリティに関する資格とは

インターネットセキュリティを含む情報セキュリティに関する職業の1つとしてセキュリティエンジニアがあります。セキュリティエンジニアはインターネットセキュリティに特化したエンジニアであり、セキュリティ面を考慮してシステムの設計や構築、運用を担うと共にサイバー攻撃を未然に防ぐためにシステムの調査や改善を行う情報セキュリティのプロフェッショナルです。セキュリティエンジニアとして活躍するためには必ずしも資格が必要というわけではありませんが、取得しておいた方が良い資格について紹介させていただきたいと思います。

情報処理技術者試験

情報処理技術者試験は独立行政法人である情報処理推進機構、通称IPAが主催する資格であり、情報処理技術者としての知識とスキルが一定水準にあることを証明してくれる資格です。この資格を取得するメリットはその知名度の高さと幅広さにあります。情報処理技術者試験の一つである基本情報技術者の試験は言わずもがな、応用情報技術者の資格なども非常に高い知名度を誇ります。情報処理技術者試験のいくつかを紹介します。

情報セキュリティマネジメントの計画・運用・評価・改善を通して組織を日々巧妙化するサーバ攻撃の手口から守るための情報セキュリティの確保を行うために必要なスキルを有していることを認定する資格です。情報システムを利用する運用者側の視点で設定された資格であり、合格率も高く国家資格であっても難易度は高くはないのでITパスポートを取得した後にステップアップとして取得する資格を探している方、情報セキュリティの管理に関する知識とスキルを得たい方にお勧めの資格です。

情報処理安全確保支援士試験はセキュリティ関連の試験の中でも最上位レベルの資格であり、合格率は20%をきっており非常に難易度の高い資格だと言えます。しかしその分、国家資格でると共にその難易度の高さから信頼度は高いです。この資格を有している方は、情報セキュリティにおいて専門性の高い知識とスキルを持つことが証明され、組織の抱える情報セキュリティ上の各種問題の評価、最適な対策の提案、安全な情報システムの構築が行えることも証明されます。

CISCO技術者認定

CISCO技術者認定はCISCO Systems社が認定するネットワーク機器に関する知識・スキルを認定するもので、世界的にも認められている資格です。レベルとして、エントリー、アソシエイト、プロフェッショナル、エキスパート、アーキテクトのレベルが用意されています。以前はエントリーレベルとしてCCENTという試験が用意されていましたが、2020年2月24日の試験の改定によりこちらが廃止となり新たにCCTというエントリーレベルの試験が導入されました。その他にもアソシエイトレベルのCCNAでは幅広く用意されていた各種試験がCCNAの素に統合されました。結果として、CCNAの内容がネットワークの基礎からセキュリティの基礎、自動化やIoTについての知識と幅広い出題範囲となっており、難易度が上昇しています。また、CCNA受験のためには前提資格としてCCENTが必要でしたが、こちらの前提条件も撤廃されました。プロフェッショナルレベルのCCNPにおいても同様で、これまではCCNAの取得が前提条件として必須でしたがこちらも撤廃されました。エキスパートレベルのCCIEでも試験の内容の再編などが行われているため、試験自体の難易度は上がったものの、今の時代に合わせて受験し易くなったと言えます。CCNP SecurityやCCIE Securityは非常に取得が難しい資格であり、組織のセキュリティを担うエンジニアとして、持っているのといないのとではその知識とスキルに大きな違いが生まれます。世界に通用する資格ですので、セキュリティ関連の資格の取得を目指している方は是非取得しておきたい資格です。

Comp TIA認定資格

Comp TIA認定資格は、その業界のエキスパートによって開発が行われたIT業務における実践力と応用力を評価する国際資格です。その中でも、Comp TIA Security+は基本的なITセキュリティに関する知識・スキルを評価ウするための資格であり、ただ単に「知っている」という知識よりも「どのようにするか」という実践力を問う出題内容となっています。ある程度知識やスキルを有している方を対象としているため、初心者のカがいきなり受けて合格できるものではなく、相応に勉強して臨む必要があるものの難易度は高くはないので小手調べとしてちょうどよい試験だと言えます。この上位資格にはComp TIA CySA+が用意されているので、Comp TIA Security +に合格した後に目指すものとして設定するのも有効です。

終わりに

ここまでお読みいただきありがとうございます。いかがだったでしょうか。この記事では情報セキュリティに関する資格を紹介させていただきました。情報セキュリティの資格は数多く存在しており、また、時代の流れに合わせて資格の内容等の更新や新たな資格の創設も行わているため、この記事で紹介させていただいたものはあくまでも一部に過ぎません。ご自身の目指すスキルアップ、キャリアアップに合わせて資格を取得しましょう。