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はじめに

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ITインフラ環境を整えるインフラエンジニアは、ITインフラの構築、運用や保守などが主な仕事ですが、要件定義や設計を行う上流工程ではコミュニケーションスキルやドキュメント作成スキルも必要となってきます。 今回はそんなインフラエンジニアの業務内容と、上流工程で求められるスキルについて解説していきます。

インフラエンジニアとは?

インフラエンジニアとは、システムが24時間365日正常に稼働するようにインフラ環境を整えるエンジニアのことを指します。 インフラに異常があると、それを基盤にしているシステムも正常に稼働しなくなる、というシステムにとって重大なトラブルに発展してしまうことがあります。 そのため、インフラエンジニアはITシステムを利用する上で縁の下の力持ち的な役割を果たしているといえるでしょう。

また、ネットワークエンジニアとサーバーエンジニアを合わせてインフラエンジニアと呼ぶこともあります。

インフラエンジニアの業務内容

インフラエンジニアの業務内容は、おおよそ以下の流れで行われます。

1.設計

設計(要件定義)では、インフラを構築する目的、必要とする機能についてなど、インフラの要件を決定します。 要件が決まった後は設計書の作成をします。

要件を満たすための設計書を、コストや期間、どんな機器を用いどのように取り決め運用していくか、など詳細な点を突き詰めまとめていきます。

2.構築

構築とは主にインフラ機器の発注から動作テストまでの作業のことを指します。 インフラ機器を発注し、届いたら実際に使用する場所まで移動させ、設置した後はインフラ機器同士をケーブルでつなぎ、必要なソフトウェアをインストールします。 インストールしたソフトウェアの設定、機能の追加、最後にインフラの動作テストを行い、それで問題がなければ構築作業は終了です。

3.運用

運用では、障害対応やキャパシティ管理を行い、構築したインフラが正常に稼働し続けるように監視します。 またシステムに異常が見つかった際のトラブルシューティングも業務に含まれます。

運用

インフラエンジニアが扱う機器

インフラエンジニアが扱う機器として、以下のようなものがあります。 ひとつひとつ紹介していきます。

ルーター

ネットワーク同士を接続する機器で、データの最適な転送経路を決定(ルーティング)し、データの転送を行います。

スイッチ

各機器の集約装置です。 スイッチに直接接続された特定の機器に対してのみ通信を行います。

サーバー

Webサーバー、DBサーバーなどユーザーに対してサービスを提供する機器です。

ロードバランサー

2台以上のサーバーに対して、通信を分散させる負荷分散機器です。

ファイアウォール

社内および、社外ネットワークの間などに設置し、特定のデータを通したり破棄するなどのアクセス制御をするシステムです。

ストレージ

ハードディスクなどのデータの保存場所です。

インフラエンジニアは主に上記の機器を扱い業務にあたっています。

インフラエンジニアの上流工程において必要なスキルは?

インフラエンジニアでいう上流工程は、先程述べたうちの設計の段階のことを指します。 上流工程ではプログラミングスキルや業務知識だけでなく、コミュニケーションスキルやドキュメントの作成スキルも求められます。 ひとつひとつ見ていきましょう。

コミュニケーションスキル

クライアントの目的、要望を確実に理解し、そのために必要な機能や性能などを要件に落とし込むスキルが求められます。

そのとき双方の認識にズレがないようヒアリングする力も必要です。

また、クライアントが必ずしも技術への理解度が高くない場合には、わかりやすくかつ誤解のないように伝える能力も必要となるでしょう。

ネットワークやサーバー関連のスキル

インフラの設計、構築、運用、保守の業務に携わる上でネットワークとサーバーのスキル・知識は不可欠です。 機器のスペックや設定・接続に関してや、サーバーのOSやミドルウェアの導入方法、セキュリティ、冗長化を考慮した設計など幅広く精通している必要があります。

また、近頃開発環境でも本番環境においても、クラウドサービスを導入するケースが増えています。よく利用されているものとしてMicrosoft Azure、Google Cloud Platform、AWSが挙げられます。これらのクラウドサービス、クラウド自体の知識も必要です。

クラウドサービスを利用する目的として、環境の仮想化があります。最近注目されているDockerのようなコンテナ型仮想化技術も身につけておきたいスキルの一つです。

ドキュメントの作成スキル

上流工程では設計書の作成も担当することになります。 設計書は自分一人だけでなくチームに携わる全てのメンバーが見ることになるので、誰もが理解できるわかりやすい設計書を作成するスキルが必要です。 見やすい設計書とはどのようなものなのか、またドキュメントの作成方法についても勉強しておくといいでしょう。

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インフラエンジニアが取得しておきたい資格

ここでは、インフラエンジニアが取得しておきたい資格をご紹介します。 有名な資格としては、

  • CCNA
  • CCNP
  • CCIE
  • LinuC(レベル1~3)
  • などがあります。 ネットワークエンジニアにはCCNA、CCNP、CCIE、サーバーエンジニアにはLinuCがおすすめです。

    インフラエンジニアが身につけておきたいプログラミングスキル

    インフラエンジニアは、シェルスクリプトや軽量プログラミング言語などのプログラミングスキルも身につけておくといいでしょう。 詳しく解説していきます。

    シェルスクリプト

    インフラエンジニアが構築するサーバーのOSは、主にLinuxです。 Linuxを扱うには、シェルというプログラムを理解している必要があります。 シェルスクリプトとは、シェルが理解できるコマンドを列挙したものとなります。

    軽量プログラミング言語

    インフラエンジニアとして業務に携わるのであれば、シェルスクリプトだけでなく軽量プログラミング言語(LL言語)も理解していると良いでしょう。 軽量プログラミング言語とはLightweight Languageの略で、学習が比較的易しいと言われている言語であるPerl、Ruby、Python、PHPなどが挙げられます。

    まとめ

    以上、インフラエンジニアの業務内容、上流工程で必要なスキルと取っておきたい資格について解説してきました。 いかがだったでしょうか?

    ITシステムは今や私たちの生活と切っても切り離せないものとなりました。インフラエンジニアはそのITシステムの基盤を支える重要な職業です。 これからインフラエンジニアを目指す方も、現在インフラエンジニアとして従事していてキャリアアップを目指す方も、ぜひチャレンジしてみてください!