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はじめに

昨今、ITは日々進化しており、利便性や安全性の向上から、業務の一環にITを導入する企業が増えてきています。その中でも企業の課題に対する解決策を提案する職種であるITコンサルタントに注目しました。ITコンサルタントは、顧客の要望を聞き、ITシステムを用いての課題解決を行う手法を提案します。提案承認後、業務の要件をSE(システムエンジニア)に伝えます。SEはその業務要件にしたがって提案書やシステムの設計を行い、実際にシステムを開発していきます。また、ITコンサルタントはシステム開発の各段階でのプロジェクト管理やアドバイスを行う場合もあります。ITコンサルタントとSEは混合しがちですが、ITコンサルタントはSEのさらに上流工程を担当することになるので、システムエンジニアとは仕事内容が異なります。この記事では、そんなITコンサルタントについて、求められる技術と取得しておいた方が良い資格について述べていきます。今後のキャリアップなどの参考にして頂ければ幸いです。

ITコンサルタントに求められる技術とは?

ITコンサルタントは顧客の要望によって携わる部分が変わってきますが、基本的に携わる仕事の流れとしては、

①顧客からの状況聞き取り→②開発環境把握→③課題の分析→④リスクの分析→⑤改善策提案→(⑥プロジェクトの管理)

と幅広い段階に携わります。顧客からの状況聞き取りは、顧客(企業)側の用いているシステムの状況を聞き取ります。その結果ビジネス的にどう影響しているのかもこの段階で分析することもあります。その後インフラ設計・開発環境を確認し、課題を洗い出します。課題を洗い出し、IT戦略を用いて解決するための対策を、リスクも考えながら決めていき、最適な提案を顧客側に行い、承認を得られるように行動することがITコンサルタントの仕事になります。※状況によっては、業務要件設定後、プロジェクトの管理に携わることもあります。

以上のことより、IT戦略を立てるための知識、相手の要望を聞き取る傾聴力、課題を洗い出す分析力、課題解決への過程を構築する思考力、解決策を提案する伝達力などが必要です。また、顧客の立場に立って物事を考える事も必要です。ITコンサルタントになるために意識すべき技術は多いですが、システムエンジニアなど他のIT業界の職種でも必須の技術の方が多いため、自己研鑽を積み、これらの能力を磨くことは非常に重要です。また、優れているITコンサルタントと認められるために、実務経験を積むことは大切ですが、ITコンサルタントの業務に関わる資格を習得することも望ましいです。以降では、ITコンサルタントに関わる資格について述べていきます。

取得しておいた方が良い資格とは?

結論を言うとITコンサルタントになるために必ず取得しなければならない資格は存在しませんが、取得しておくことでITコンサルタントとしての確実な技術を有していると証明出来る資格は多数存在します。以下にその資格について記載していきます。

①ITコーディネータ

ITコーディネータは企業のIT化をサポートするアドバイザーです。経済産業省認定の資格にもなります。ITコーディネータとして認定されるにはITC試験の合格と研修を受講する必要があります。合格率は約50%~70%になります。この資格を取得することで、企業のIT経営を実現するプロとして認定されることになります。

②中小企業診断士

中小企業診断士は、中小企業における経営課題などを分析し、課題解決のための助言を行う専門家になります。IT分野というよりは、企業経営の戦略における知識を問われる資格になります。この資格を取得することで経営的な部分の分析力、課題解決力を有していると認定されることになります。合格率は約15%~25%と幅は広いですが、難易度はやや高めです。

③ITストラテジスト

ITストラテジストは情報処理に関する試験でも最上位クラスに位置し、経営とITの観点に非常に精通していると認定される資格です。この資格を取得をすれば高度な技術を有するITコンサルタントとしてまず認められます。その分試験の難易度は高く、合格率も約10%~15%となっています。

④プロジェクトマネージャ

プロジェクトマネージャは、IT専門分野において非常に高い技術力を持ち、プロジェクト全体の計画を、予算やスケジュール、コストの観点も含め立案できる人材として認定される資格になります。こちらも情報処理に関する試験の最上位に位置しており、合格率も約10%~15%と低めです。

まとめ

ITコンサルタントについて記載してきました。顧客と企業をつなぐ重要な職種になりますので、IT・企業戦略などの幅広い知識と、顧客の要望を正確に把握し、寄り添って提案できるコミュニケーション能力が必要です。責任も大きいですがその分、目に見える成果が出ることになるのでやりがいを大きく感じることができます。また、システムを導入する企業が増えてきているので、需要も高く、将来性を兼ね備えています。今後のキャリアプランの一環として、ITコンサルタントの道を検討して見てはいかがでしょうか?ご拝読いただきありがとうございました。