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はじめに

サーバーエンジニアへの転職を転職させるコツを解説しながら、年収や仕事内容についても触れていきます。サーバーエンジニアはその後のキャリアの可能性も広く、いま勢いのあるクラウドサービスに対応することで更に市場価値を高めることができます。

サーバーエンジニアへの転職を成功させるコツ

サーバーエンジニアへの転職を成功させたい場合、どのような方法・手段を取れば良いのでしょうか。今回は2つ紹介します。

IT・Web業界に強い転職エージェントを活用する

転職の際にIT・Web業界に特化した転職エージェントを活用し、より条件の良い求人を提案してもらえるようにしましょう。IT・Web業界に強い転職エージェントは多く存在しますが、高年収求人やリモート案件が多めだったり、非公開求人の件数が多かったり、キャリアアドバイザーの質が良かったり、とそれぞれ特徴や強みが異なります。転職エージェントは複数登録することも可能ですが、少数に絞ることで自分のキャリアを見つめ直すことができ、仕事において何を重要視しているのか再認識する良い機会にもなりますよ。

より高いフェーズで転職する

サーバーエンジニアの活躍するフィールドは、設計、構築、運用フェーズの3つに分けられることが多いです。もし現在サーバー運用の仕事をしているのなら、一つ上流の構築の求人を探してみると良いでしょう。運用を経験していることで、構築の知識の吸収はスムーズにいくでしょう。また年収もアップしやすくなります。

フリーランスという選択肢

フリーランスという選択肢もあります。働く時間や場所を問われず自分の裁量でフレキシブルに働くことができるフリーランスは、昔に比べ社会的地位が少しずつ上がってきました。サーバーエンジニアも例外ではなく、企業で経験したことや実務経験を存分に活かし、フリーランスとして活躍することも可能です。ただし、フリーランスとして安定した収入を得たいのであれば、運用・構築・設計全ての工程を一人でできるようになってからにした方が堅実です。

サーバーエンジニアの年収

平均年収

では、ここでサーバーエンジニアの年収の相場を見ていきましょう。性別や年齢によって変わりますが、平均年収は約350〜500万円です。IT業界のエンジニアの割には、そこまで高くないというのが正直な感想でしょうか。フリーランスのサーバーエンジニアになった場合の平均月単価は、約64万円です。仮に12ヶ月分を年収とすると、768万円になります。最高単価は135万円、最低単価は33万円です。フリーランスの方が年収が高くなりますが、会社員とは社会保険料や税金の計算方法が異なり、賞与やボーナスはありません。単純比較はできませんので、あくまで参考程度にしてください。

年収とスキルは比例する

年収は個人のスキルや実績に比例し、所属する企業の給与水準に当てはめられます。サーバーエンジニアの場合、設計・構築などの上流工程で幅広く活躍できるようになればなるほど、年収も上がります。運用や保守など下流工程での仕事を継続していても、年収はなかなか上がりにくいと言えるでしょう。つまり、下流のポジションしか空いていない企業の場合はそこで自身の成長がストップしてしまい、年収も頭打ちになる、という可能性があります。企業や会社に所属する際は、成長できるポジションかどうか見極める必要があります。

サーバーエンジニアの仕事内容

では次に、サーバーエンジニアの仕事内容を紹介します。先にも記述した通り、大きく分けて設計・構築・運用の3つの仕事内容があります。

サーバー設計

メールサーバー、Webサーバー、FTPサーバー、ファイルサーバーといった様々なサーバーをクライアントや現場の環境に適するように設計します。回線の通信速度やコストパフォーマンス、サーバースペックや処理能力を多角的に検討し最適な提案をします。クライアントの要望を正確に汲み取り、それを実現していく力とサーバーの設計・構築の知識、ネットワーク機器や配線の知識も必要となるサーバーエンジニアの中では上流の仕事です。プログラマやネットワークエンジニアなど他のエンジニアと協力してチームで進めていくこともあります。プロジェクトを推進していくマネジメントスキルもあると尚良いでしょう。

サーバー構築

設計書を元に実際にサーバーを構築していきます。最近ではクラウドサービスが普及しているので、AWSやMicrosoft Azure、GCPなどのクラウドサービスの知識やDockerなど仮想化ソフトウェアの知識が求められます。一般的には、運用・保守を1〜2年経験したサーバーエンジニアが次のキャリアステップとして踏むのがサーバー構築です。

サーバー運用

すでに構築されているサーバーの通常稼働を保ちながら、安定化、最適化を目指す仕事です。インフラに関する基礎知識や運用保守の経験があれば良いですが、未経験者でも挑戦できるサーバーエンジニアの一番最初のステップになります。毎日決められた項目のチェックをし、定期的にキャッシュやログを削除して、サーバーの運用・保守に携わります。毎日チェックする項目が多いと人的コストがかかります。いかに人的コストを減らすかもこのフェーズでの課題です。またサーバーダウンなどの障害対応も一通り経験することになります。ここでの経験が構築や設計に活きてきます。

サーバーエンジニアの需要と将来性

サーバーエンジニアの需要と将来性について見てきましょう。現在、オンプレミス型からクラウドへと大きな変化が起きています。スタートアップ企業は当然の如くクラウドを採用し、大企業でもオンプレ環境からクラウドへの移行を進めているところが多いです。こういった背景から、サーバーエンジニアの需要が減るのではないかと心配する声が上がっています。しかし、クラウド型になったからといってサーバーエンジニアが不要になることはありません。運用は多少楽にはなりますが、設計や構築などサーバーエンジニアの業務は残っています。しかし、将来姓を考えるとクラウドの知識は必須となります。市場価値を上げたいのなら、AWSやAzure、GCPなどの主要なクラウドサービスの知識や仮想化の知識を積極的に取り入れた方が良いでしょう。また今後さらなる拡大が予想されるAIやIoT、ビッグデータも動作するためには、基盤となるサーバーが必要です。柔軟に対応できるように、これらの知識も身に付けると尚良いでしょう。

未経験からサーバーエンジニアになるには

未経験からサーバーエンジニアを目指す場合の方法を紹介します。実際にサーバーエンジニアは未経験から挑戦する人も多いです。IT業界が初めてという場合は、「基本情報技術者」の学習を開始すると良いでしょう。資格を取得するのも有効ですが、たとえ取得できなくても書籍を読むことで「IT業界でよく飛び交う単語を頭に慣れさせる」程度はできるはずです。未経験でIT業界に飛び込む場合、上司からの指示の内容が理解できない、どう質問したら良いのかわからない、といった状況に陥ることがあります。その場で検索する「検索力」ももちろん大事ですが、解決までの時間があまりにもかかりすぎる場合は質問した方が早いでしょう。完結に質問しないと相手にも迷惑になってしまいます。全てを完璧にする必要はないため、基本情報技術者を頭にいれた上で次のステップに進むと良いでしょう。

基本情報技術者を読み終えたら、サーバーに関する学習をはじめましょう。サーバーにはいくつか種類があり、主要なものだとWindows ServerやLinuxなどがあります。まずはこのあたりのサーバーについて入門者向けの書籍を買い、サーバーの概念から学習を始めると良いでしょう。実際に自分の環境でサーバーを構築したり、仮想環境でコマンド操作をしたりすると実務に近くなるため、尚良いでしょう。このあたりで必要になってくるのが、ネットワークの知識です。同時に少しずつネットワークの学習も始めましょう。

サーバーエンジニアに必要なスキル

サーバーエンジニアの仕事に必要なスキルを紹介します。

OS、ネットワーク、アプリケーションに関するスキル

各OS、アプリケーション、ネットワークの知識の仕組みや特製については幅広く知識が必要になります。

システム開発の知識

実際にサーバーを構築しサーバー上でどのようなサービスを動かすのか、についての知識がある程度ないと、必要なスペックの計算ができませんよね。ですので、システム開発の経験もあると良いでしょう。

実践し続け、能力を磨き続ける

サーバーエンジニアは企業や会社の規模、また時代の流れにより、求められるスキルや需要、将来性が変わります。設計・構築・運用どのフェーズにおいても共通して求められるのは、サーバーのパフォーマンスを高いところで維持しつづけ、何かあっても対応できる能力です。スキルを発揮する場面というのはいつ訪れるかわかりません。書籍で読んで理解した気になっても、実際に現場でパフォーマンスを発揮できなければ意味がありません。ここぞという時に動けるように、実践し続ける姿勢を忘れないようにしましょう。具体的には自宅でサーバーを構築し、わざと破綻させる実証実験をしたり、擬似的に障害を作り上げ自分で対処したりすると良いでしょう。

サーバーエンジニアのキャリアパス

最後に、サーバーエンジニアのキャリアパスを紹介します。サーバーエンジニアのその後を考えた時に、必要とされるのが「サーバーエンジニア以外の専門性の一面」と「クラウドにも対応したサーバーエンジニアの一面」の2つです。これを踏まえると、大きく3つにわかれます。

  • ・上流工程を担当するエンジニア、セキュリティエンジニア
  • ・データベースエンジニア
  • ・AWSなどのクラウドに特化したサーバーエンジニア

それぞれ必要とされるスキルや専門分野が異なりますが、サーバーエンジニアとして経験してきたことは大いに活かせるはずです。

まとめ

サーバーエンジニアへの転職は、未経験の場合決して楽な道のりではありません。しかし、未経験からサーバーエンジニアになることは可能です。サーバーエンジニアとして2、3年経験を積んだら、「サーバーエンジニアのキャリアパス」で紹介したようなキャリアを目指すと良いでしょう。今後、AWSやAzureなどを筆頭にクラウドサービスがさらに普及していきます。サーバーエンジニアとしてこれらの知識を身に付け、市場価値を上げていきましょう。