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SIerからフリーランスになる方法

SIerからフリーランスになるにはいくつか方法があります。

・独学やプログラミングスクールでスキルを磨く

・副業からスタートする

・就職して実務経験を積む

1つずつ見ていきましょう。

独学やプログラミングスクールでスキルを磨く

SIerの場合、プログラミングだけが仕事ではありませんが、システムで扱う言語の一通りの知識が必要になります。

SIerのシステム開発では、クライアントが安定した品質を求める傾向が強く、最新の言語よりも古くから使われているJava、COBOL、SQLをよく使います。必要な言語は独学やプログラミングスクールで身につけましょう。

副業からスタートする

現在会社員として勤めているのであれば、まずは副業として取り組むことをオススメします。
フリーランスは案件を受注しなければ収入がなくなってしまう危険性もあるため、いきなりフリーランスになるのではなく、まずは現在の自分の知識やスキルでどの程度の案件が受注できるかを試してみましょう。 副業であっても、自分の力で稼いだ経験は今後のフリーランス活動にも有利になり、経験・知識の向上にも繋がります。

就職して実務経験を積む

SIerは未経験からフリーランスになるのはかなり不利です。そのため1度企業に就職し、実務経験を得てからフリーランスになることをおすすめします。
それはSIerがプロジェクトを行っていく上で、クライアントとの円滑なコミュニケーションや状況に合わせた柔軟な対応が強いられるからです。また実務経験を積むことでスムーズな仕事の進め方も覚えられ、より効率的に作業を行えるメリットもあります。現場を経験しておくとかなり力がつくはずです。

SIerフリーランスの年収は?

SIerフリーランスだと平均年収は約720~1,080万円、会社勤務のSIerエンジニアの平均年収は約500万円、フリーランスになることで大きく稼ぐことができます。
ただしフリーランスの場合は税金や年金、保険など全てを自分で払う必要があり、会社員と比べ1.5倍程度稼がないと実質的な増収には繋がらないと考えておくとよいでしょう。

年収を上げる方法

実際にSIerフリーランスとして、年収1,000万円を目指し年収を上げるにはどうすればいいのでしょうか。
ここではSIerフリーランスとして年収を上げる方法についてご紹介します。

地方よりも東京で働く

SIerシステムエンジニアは地方と東京では案件数・報酬ともに大きな格差があります。 企業側からすれば、優秀なSIerに多くの案件の中から自社の案件を選んでもらうため、報酬も高く設定する傾向にあるのです。 もちろんSIerとして求められるスキルレベルも高い傾向にありますが、うまく自分のスキルアップを並行していけば収入アップが見込めます。
また東京で多くの実績を重ね、その後地方で起業すれば報酬単価のアップや案件獲得率の向上にもつながるでしょう。

上流工程で受注する

フリーランスへの報酬額は下流工程よりも上流工程の方が高い傾向にあります。
上流工程ではクライアントの業務の把握や交渉などのプログラミング以外の知識やスキル、経験が必要なため報酬は高く、年収アップにつながります。
会社員であれば、今のうちに上流工程に多く携わり、必要な知識とスキルを身につけておくとよいでしょう。

エージェントを活用する

最近はSIerなどのエンジニアに特化したエージェントサイトも増加してきています。
エージェントのメリットは、自分のスキルや経験に合わせて適切な案件を提案し、その案件獲得のためにともに考えてくれることです。案件を探すだけではなく、受注率の向上も見込めます。エージェントを活用することで案件の受注を効率的に獲得し、自身の負担を減らしながら年収アップを目指しましょう。

SIerフリーランスの仕事内容

SIerの仕事内容は、システム開発の内容を要件定義、設計、開発、運用など複数の工程に分けて進めることになります。
ここでは各工程についてご紹介します。

要件定義

クライアントからシステムの目的などについて聞き取り、システムに実装する機能や性能を定義する工程です。 クライアントの業務内容や必要な項目、システム化の範囲を洗い出します。 システム化する業務については処理やシステム操作の手順、入出力の要件、入力項目などを詳細に定義し、要件定義書としてまとめます。

この要件定義書は以降の工程やシステム全体の指針となるため、非常に重要な工程です。
システムに関する知識だけでなく、クライアントの業務把握や要望の的確なヒアリングなど幅広い知識と経験が必要になるため、経験値の高い優秀な人材が担当することが多くなっています。

提案

要件定義書を元に見積もりを作成し、クライアントに提案する工程です。 クライアントの課題を解決するシステムについての説明や見積もり金額について提案し、システム開発や受注金額を決定します。

クライアントとの交渉する工程となるため、提案するシステムの内容把握や交渉の場で判明した課題への対応など幅広いスキルが必要となる難しい工程です。

設計

要件定義書を元にシステムの設計を具体的に行う工程です。 設計は大きく分けて2つに分けられ、基本設計ではソフトウェアの動きを外から見た際の動きについて、詳細設計は基本設計で決められた動きをどうやって実現するかを設計していきます。

具体的には基本設計はインターフェースと呼ばれるクライアントが見る画面や帳票のレイアウトイメージ、ネットワーク構成など、詳細設計は各機能ごとの処理やフローチャートや各画面の詳細項目とその説明が対象となります。

プログラミング

設計の工程で作った基本設計、詳細設計を元に実際にプログラミングし、システム基盤の構築をしていく工程です。SIerにおけるプログラミングは、決められた設計書に従って要件通りにプログラミングしていくため、創造性はそれほど必要ありません。
この工程からは多くの協力会社も関わり、プロジェクトの規模によっては数百人規模にも及ぶため、全体の進捗管理が重要になります。

テスト

完成したシステムが設計した通りの機能・性能を発揮するか確認する工程です。 テストは個々の機能の動作を確認する「単体テスト」、システム全体での動作確認を行う「結合テスト」、実際の運用を想定して行う「総合テスト」を行います。
この工程はどれだけ十分なテストをできるかでシステムの品質が決まる重要な工程です。

納品

テストで発見した不具合や課題を解決し、システムを納品します。 納品といってもいきなり本稼働するわけではなく、本番と全く同じ環境で試運転をしてみて、問題がなければ本番環境へ移行するのが一般的です。
納入の作業は多くの場合、クライアントが稼働していない休日や夜間に実施されます。

運用・保守

SIerは納品したら終わりではなく、その後も不具合などが起きないように定期的に保守点検を行います。 仮に不具合が発生した場合でも即座に対応できるよう体制を整えておく必要があります。

システムが不具合で停止することになればクライアントの大きな損害につながることもあるため、非常に重要な仕事です。

SIerに必要な能力

SI業務は、要件定義、提案、開発、テスト、運用・保守と幅広い工程に対応する知識・スキルを要求されます。

システム開発に関連する知識・スキル

SI業務は、各工程においてさまざまな知識が必要になります。 要件定義・提案の工程では、クライアントの要望や課題のヒアリングと提案を行うため、クライアントの業務や要望をしっかりと聞き出すコミュニケーションスキルが必須です。
設計段階では業務をフロー図に落とし込み、データベースの構造を作成しなければいけないため、設計手法などの知識が必要になります。
開発やテストの工程では、プログラミング言語やテストツール、開発フローの構築などに関するスキルが求められます。

システム開発に関する知識はこのように幅広い知識やスキルが求められるとともに、状況に合わせた判断が必要な場面も多いため、実務経験が重要になってきます。

技術、ハードウェアに関する知識

システム開発は、システムの性能に合わせたハードウェア環境の構築が必要となるため、メモリやプロセッサなどのハードウェアに関する知識も欠かせません。またシステム開発の場面ではクライアントの使用するOSやミドルウェアなどのソフトウェアに関する知識も必要です。 他にもサーバ、ネットワーク、データベース、セキュリティとあらゆる知識とスキルを求められます。
全てを把握することは難しいですが、基本的な部分は理解してきましょう。

プロジェクトマネジメントスキル

システム開発は複数の工程で構成され、開発するシステムの規模によっては外注業者も含めてかなりの人数が関わるプロジェクトになります。 各工程の作業やスケジュールを円滑に進めるために管理することを「プロジェクトマネジメント」と言います。

このマネジメントはスケジュール管理、予算管理、リソース管理、品質管理、リスク管理とさまざまなものを多角的に管理していく必要があります。各工程でエンジニアとして関わるのであれば必要ではありませんが、比較的報酬が高くなるリーダー職を目指すのであれば、無くてはならないスキルです。

SIer業界の今後の需要は?

SIer業界は、1980年代からクライアントの課題解決を目標に上流工程から下流工程にかけて、それぞれの専門業者が絡み合う多重請負構造のビジネスモデルとして成長しました。クライアントも行政や大手企業など独自の大規模システムを構築する安定性の高いクライアントが多く、安定した業界として成長してきました。
しかし最近のインターネットの普及やサブスクリプション形式のサービスの進化により、多額のコストを投じてシステム開発をするよりも、これらのサービスを積極的に利用する流れが強くなっています。加えて多重構造のビジネスモデルにおいて下流工程の人材の就業環境悪化もあり、現在の若者からは敬遠されつつあります。

これらの状況を受け、SIerのビジネスモデルは将来無くなっていくのではないかという意見があるのも確かです。しかし既にSIerが担っているシステム開発は銀行や行政と重要な情報を扱う業種が多く、これらのシステムは簡単にクラウド系のサービスに移行できるわけではありません。
つまり、社会のインフラを支える意味でもSIerが担う安定性の高いシステム開発は一定の需要が継続していくと考えられます。またSIerの人材は慢性的に不足しており、SIerも社内の人材不足をフリーランスに外注することで解消する動きも増えてきています。
特に幅広い知識とスキルの要求される上流工程を担える人材に対する需要は高いレベルで継続していくでしょう。

SIerフリーランスは高年収!

SIer業界は将来的には需要が減少することも予想されますが、社会インフラの重要な部分を担っている側面から一定の需要があります。しかしそれに対して人材は慢性的に不足しているため、フリーランスへの外注は増加する傾向にあり、単価も高い案件も多くあります。 SIerフリーランスは幅広い知識・スキルが必要ですが、知識・経験をフル活用することができれば十分に高収入を得ることが可能です。







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