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はじめに

近年就職活動の時期が早まってきているなかで、新卒の方の準備期間も短くなってきています。高校・大学生活が折り返しに差し掛かるタイミングで就職準備を行わなくてはならない方も多いのではないでしょうか。
就職活動をするにあたって、自分自身の名刺ともなる履歴書を、企業担当者がいかに興味を惹かれるものにするかが重要になります。
内容が薄い状態ですと、これまでの学校生活における取り組みが足りないと判断されることが起こり得ます。折角頑張って履歴書を作成しても無駄となり、別の企業へ出しても同じ結果となってしまうかもしれません。

履歴書は手書き?パソコン?各種メリット・デメリットを解説

昔は履歴書は手書きで作成し、字は丁寧に書いて企業に対し誠意をみせましょう、と私は教わっていました。確かに読み手からすると手書きで、かつ綺麗な字の履歴書であれば目を引き、一度は手に取り読む傾向はあります。
手書きによるメリットとしては、綺麗な字であれば一度は見てもらえる確率が上がるという点と、人に寄りけりですが誠意を感じ取ってくれるという点です。
デメリットとしては1社ごとに用意をしなくてはならない点や、汚してしまったりした場合に書き直しが発生してしまうという点です。机にお菓子などの食べこぼしがあり、その上に履歴書用紙を載せて汚れてしまったという話も稀ですが耳にします。
また、学校名を間違って記載するケースや、漢字を間違って記載してしまうケースなど様々な不注意が潜んでいます。漢字間違いは多いケースで、書き足すことのできる漢字であれば問題はありませんが、取り返しがつかない状態では新しい用紙に記載しなくてはなりません。修正テープや修正液、今時では消せるボールペンを使えばいいと思う方もいらっしゃると思いますが、基本修正という行為は履歴書上では痕跡が残ってしまうためNGとなります。

次にパソコンで作成するメリットとしては、書き直しが可能という点と一部使いまわしが可能という2点にが挙げられます。ご自身のパソコンにExcelが入っているのであればそれを使用して頂いても大丈夫ですし、Excelが非搭載であればGoogleスプレッドシートを使用することも可能です。志望動機などは応募先企業によって変化しますが、それ以外の資格欄や学歴などは変わることがないためそのままコピー&ペーストが可能です。インターネットで検索をしているとテンプレートを作成し無料配布しているユーザーもおりますので、作業量を減らし履歴書を作成することが可能です。

デメリットとしては、作成端末によって作成が左右されてしまう点と、受け取る企業担当者によってはあまり好印象にならないという2点です。パソコンやタブレットを所持している方は問題なく作成ができますが、スマートフォンしか持っていないという方からすると少々手間になってしまいます。小さい画面でA4サイズ相当の履歴書を作成するというのはあらぬ誤字を生み出してしまう危険性があります。
それを解消するためにインターネットを探索していると、フォーム入力のような形で記載をし、その内容を電子履歴書に記載してくれるというようなツールも存在します。しかし、枠幅が固定化されているため何度か入力し出力した後枠からはみ出していれば戻って修正しなおす、という作業を繰り返す必要性がありますので、注意してください。

履歴書を見て選考判断する方は、社会人経験が長い40代や50代の人が多いと思われます。その方たちの中には、自分が新卒の時は手書きで1枚1枚丁寧に作成したと豪語する方も稀ですが存在します。今の時代手書きでもパソコン作成でも良いという意見が多いですが、面接の時にパソコンで作成したことについて突いてくる可能性もあるので気を付けてください。

学歴はどの時代から記載するのが正しいのか

学歴についてはどの学生時代から記載すべきという明確なルールはありません。学歴や職歴欄は段数が多いため、少しでも多く記載しておきたいと考えますが、小学生<中学生<高校生<大学生の順で興味の優先度は変化していきますので、あまり長く記載しすぎても企業側は読み飛ばしてしまいます。読み手の労力を割くのであれば中学生時代から記載しておくのがベストです。
実際に面接では、送付した履歴書をベースに進むため、採用担当者が新卒の方と同じ中学・高校・大学出身だった場合、会話の引き出しにも活用することができます。

資格取得欄について

学生時代に取得した資格などを記載するのが一般的ですが、なかには記載する必要がないものを載せている方もいます。例えば漢字検定や英語検定などが挙げられます。4級を取得していてもあまり効果はありませんので、3級以上を記載しておくのが良いです。
資格欄が空欄の場合でも問題はありませんが、人を判断する上で企業側は「学歴」「資格」「人と身なり」の、この3点を重視しています。そのなかの資格が空欄であれば他の応募者から比較されると不利になってしまいますので、時間と余裕があるのであれば1つでも多く資格を取得しておきましょう。

 

自己PRの書き方について

自己PRについては、自分が学生時代に何を頑張って取り組んできたのかを書く場です。部活動で全国大会に出場したことや、アルバイトリーダーになり学業との両立を図ったこと、ボランティア活動に参加し貴重な経験ができたことなど、書く内容は人により変化します。ここで重要になるポイントとしては、自分はこのような取り組み・経験をし、そこからこのようなことを学びました、など、どれだけ学生生活のなかで有意義かつ他の人よりもいい経験ができたのかを記載することです。
例えば「4年間アルバイトをして頑張りました」という内容ではただの感想文になってしまいますので、そのアルバイトの中でどのような体験をし、社会人で活かしていけるかという所まで掘り下げると好印象になります。

志望動機の書き方について

志望動機は応募企業に対して入社を志望するにあたり何がきっかけで、どこに興味を惹かれ、自分はこういうスキルと経験があるため御社で活かしていきたいという意思を伝える場になります。数撃てば当たるというような考えで使いまわし可能な志望動機を記載するのは合格率を下げることに繋がりかねないので、本当に興味を持って少しでも長く就業できる企業を見つけ応募するのが大切です。
また、志望企業に私が入社するとこういう経験を活かせます、という文面を見かけることがありますが、新卒の方の場合あまり印象には残らないのが現実です。新卒ということは社会人経験(アルバイトを除く)が0であるため企業側からは一人前とは思われず、応募者の伸びしろの有無を重要視されます。そのため、自分自身の引き出しを多く見せることにより、面接のステップへ進むことができますので、自分ができるというポイントを記載しておきましょう。

希望給与欄

履歴書の一番最後には希望給与欄があります。具体的な金額を記載する方もおりますが、一般的には「貴社の規定に従います」と記載しておくのが良いです。あまり具体的に記載しすぎる場合、企業側に悪印象を与えます。また応募者と企業側で金額が合わず不採用となる可能性もありますので、注意してください。給与希望欄が無い場合は面接口頭で聞かれる可能性がありますので、その際も「御社規定に従います」とお話しましょう。

さいごに

就職活動を行っていると、本当に社会人としてやっていけるのか、環境の大きな変化についていけるか、等悩む方も多いのではないでしょうか。私自身も同じく新卒から社会人という経験をしてきましたが、当時はとても緊張し不安を感じていました。社会人としての第一歩を順風満帆にスタートできる企業を見つけるべく、自分の名刺代わりにもなる履歴書はどこへ出しても評価してもらえるようなものを作成するように心がけましょう。
昨今は社会が大きく変動していきますが、新卒の方が良い企業と巡り合えることを願っています。