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はじめに

フリーランスに興味がありながらも「仕事が取れなかったらどうしよう」といった不安から、フリーランスに転身できずに、気が付けば40代になってしまった方は多いのではないでしょうか。近年は働き方改革が進み「好きな時に好きな場所で自由に働ける」といったフリーランスのメリットに憧れて、転身される方が年々増加しています。40代にもなれば、様々な経験を積んでいるはずです。そこで培ったスキルを活かせば、高単価の案件を受注できるかもしれません。今回は40代でフリーランスとして活躍し続けるためのポイントや注意点についてご紹介します。

40代フリーランスの実態

40代フリーランスの割合

フリーランスの働き方を調査している「一般社団法人フリーランス協会」という協会が作成した「フリーランス白書2020」によると、フリーランスとして働いている方のうち約40%を40代が占めています。フリーランスとして活躍されている40代の方が大勢います。なお、フリーランスの各年代ごとの割合は以下のとおりです。社会人として一定期間、経験を積んでから30代以降にフリーランスとして独立される方が多いです。

フリーランス人口の年代別割合

20代・・・7.7%

30代・・・39.3%

40代・・・39.3%

50代・・・12.6%

60代・・・1.2%

職種

フリーランスのおよそ半数以上は、IT関連の職種です。もしエンジニア、技術開発、Web系の開発などの経験があれば40代でもフリーランスエンジニアとして活躍するチャンスがあるでしょう。

年収

フリーランスの給料は一般企業のような年功序列制ではないため、経験年数に従って給料が増えていく訳ではありません。良くも悪くも給料は自分のスキル次第です。40代だからという理由で高単価な案件は取れません。しかし、逆にスキルさえあれば高単価の案件を獲得できる実力社会です。

フリーランスの平均年収は?

フリーランスが一般的な会社員と同等の労働(月140時間)をした場合の平均年収は400万円~600万円です。これだけ稼げているのは、フリーランス全体のうち約22.7%です。5人に1人のフリーランスが会社員の平均年収と同等またはそれ以上の稼ぎがあります。

40代にはどのような案件がおすすめか?

自信を持って取り組んで来た、経験ある分野に関する仕事を探しましょう。豊富な経験を武器に、チームをまとめて牽引するようなマネジメント系の案件や人に指導をするようなノウハウを提供する案件がおすすめです。一例として、以下のような案件があります。

例1:プロジェクトリーダー

プロジェクトマネジメント経験は市場価値が高く重宝されるため、平均単価が高い傾向にあります。「数名体制のチームリーダーとして各メンバーの取りまとめをお任せしたい」といった案件があります。プロジェクトリーダーの経験があれば、具体的にどのようなプロジェクトで何人ほどのメンバーを率いてプロジェクトを成功に導いたのかなど詳細にアピールしましょう。

例2:プログラミングスクールなどの講師

近年、IT人材不足の影響から「IT業界に就職、転職できるチャンスが多い」といった声を聞いたことがあるのではないでしょうか。こうした背景から、IT業界への転職を目標とするプログラミングスクールが増えて、プログラミングスクールで講師が出来る人材の需要が高まっています。プログラミングスクールでは、IT業界未経験者の方が講師を務めているケースがあります。しかし、エンジニア経験がないと伝えられない「開発現場でのリアルな体験談や仕事で使えるテクニック」を知りたい受講生は多くいます。こうした受講生の要望に応えられる、エンジニア経験のあるメンターは需要が高いのです。年齢よりも経験が重視されますので、培った経験を活かせるでしょう。

40代でフリーランスとして活躍し続けるためには

案件の募集条件には、年齢制限を設けているケースもあるため、年齢が上がるにつれて不利になる部分は出てきます。年齢を重ねてもフリーランスとして活躍し続けるためのポイントを2つご紹介します。

1.常に新しいことに技術を取り入れようとする意欲

人は年齢を重ねるにつれて、固定観念が強くなります。新しい技術や考え方を取りいれる意欲が下がり変化よりも安定を好んでいく傾向にあります。しかし、IT技術は日々進化しているため、時代の流れに置いていかれないように、日々スキルをアップデートする必要があります。過去の経験は貴重な財産ですが、それだけでなく、最新技術も身につけて新たな価値を提供していけるような人材は40代でも活躍できるでしょう。初心を忘れず日々勉強し続ける姿勢を大事にしましょう。

2.継続した案件の獲得

案件を継続して獲得する営業力がフリーランスにとって重要です。技術的なことを専門にやってきたが、営業経験は無いという方も多いのではないでしょうか。40代から全く分野の異なる営業の勉強を始めたり経験を積むのは大変です。エージェントや営業代行といったサービスを活用したり、営業専門のフリーランスに依頼するなどして、案件獲得はプロの方に任せた方が効率的でしょう。

40代でフリーランスを目指す際の注意事項

収入が安定しない

フリーランスにとって一番の問題は収入が不安定になる点です。40代になると家族を養わなければならないケースも多く、フリーランスに転身しようとしても周囲から反対されることもあるでしょう。長期契約の案件を受注できれば比較的安定した収入を見込めますが、契約終了のタイミングは必ず訪れます。しっかり案件を取れるように自分の付加価値を高める努力を続けましょう。また、周囲の理解が得られない場合は、自由な働き方ができることで家族と過ごす時間を増やせるといった、メリットも説明することで周囲の納得を得ることができるかもしれません。

周囲とのコミュニケーション

40代になると、自分よりも年下の方と働く機会も多くなるでしょう。プライドを持たず、年下のメンバーとでもフランクに対等な立場、目線でコミュニケーションを取ることを心がけると「話しやすい人だな」と周囲から評価されて、継続して案件を受注できるかもしれません。年下の相手に限った話ではないかもしれませんが、お客様とのコミュニケーションを大切にしましょう。

体力や気力の低下

40代になってくると、健康面、体力面で衰えを感じる機会が増えてきます。若いころはがむしゃらに働いてもすぐに疲れが取れたり、日々前向きに勉強したりする意欲があったりしても40代近くになると疲れが取りづらくなったり勉強意欲がなくなってくることも珍しくありません。パフォーマンスの高い良い仕事を長く続けられるように、バランスの取れた食事や適度な運動を心がけて健康第一で過ごすようにしましょう。

まとめ

フリーランスとして活躍されている40代の方は沢山います。しかし、誰でも40代フリーランスとして活躍できるわけではありません。活躍されている方は過去の経験に頼るだけでなく、積極的に新たな知識を取りいれる努力を続けて、日々成長する意欲に満ちている方々です。フリーランスは収入が安定しないというデメリットはありますが、近年は終身雇用制度の見直しや年功序列制度の撤廃など、必ずしも会社員が安定しているとは言えない世の中になりつつあります。一番安定しているのは「高いスキルを持ち続けている人」です。日々とスキルを身につける努力を続けましょう。