Composerのインストール方法と使い方
Composerとは
Composer は、PHP が必要とするライブラリやパッケージを管理する「ライブラリ依存管理ツール」です。システムを利用するためには、複数のライブラリが必要になることがあります。パッケージ管理システムがない環境では、それぞれ必要なライブラリの公式サイトにアクセスし、ファイルをダウンロードする必要があります。パッケージ管理システムはそれらを個人に依存せずに導入できる仕組みです。コンポーザーは、ダウンロードする際に必要なライブラリ郡をまとめてダウンロードしてくれます。
ComposerはWindowsではコマンドプロンプト、Macではターミナル上でコマンドを打ち込み操作します。PHPのフレームワークには、cakePHPやfuel PHP、Laravelなどがありますが、これらのソフトウェアを使うときにもComposerは使われます。
Composerを3つの使うメリット
・それぞれライブラリをダウンロードしなくてもいい
Composerの一番のメリットです。PHPでアプリケーション開発の際に使用する多くのソフトウェアは、Composerを使用しています。そしてそのプロジェクトはたくさんのライブラリに依存していることがあります。Composerはソフトウェアのダウンロードと一緒に必要となるライブラリもダウンロードします。
・バージョンの違いで困らない
ライブラリによっては他のライブラリに依存していることが多くあります。Composerはシステムごとに必要なライブラリをインストールします。そのためそのシステムに必要なバージョンのライブラリを揃えることができます。
・オートローディング
Composerはパッケージを管理する機能以外に、オートロードディングという機能を持っています。オートローディングによって、require文を使用しなくても自動的に使用したいパッケージ(クラス)をインストールしてくれます。
Composer のインストール
Composer のインストール方法は、Windows, Mac, Linux でそれぞれ異なります。今回はWindowsとMacにインストールする方法をみていきましょう。
Windows にインストールする手順
ComposerはPHPのライブラリ依存管理ツールです。そのため前提としてPHPがパソコンにインストールされている必要があります。もしパソコンにPHPが入っているのかわからないときはコマンドプロンプトで
php -v
を実行してみましょう。バージョンが表示されればすでにインストール済みです。
Step1
Composerの公式サイトgetcomposer.org を開きましょう。最初の画面が表示されたら「Download」をクリックします。
Step2
一番上のWindows Installerにある「Composer-Setup.exe-」を保存・実行します。
Step3
Composerのセットアップ画面が開くのでデベロッパーモードを設定し、PHPのファイル(php.exe)がある場所を指定しましょう。
Step4
php.iniの作成を選択し、プロキシサーバーを使う場合はアドレスを入力しましょう。最後に「Install」ボタンでインストールします。
※次の確認画面には「インストーラーが環境変数を変更すること」と「初回にComposerを使う場合には新しくコマンドウィンドウを起動すること」が書かれています。
Step5
インストーラーを「finish」で終了したら。コマンドプロンプトで composer
を実行しましょう。これでComposerのインストール完了です。
Mac にインストールする手順
Windows同様に、PHPのインストールが完了していることが前提です。ターミナルを開いて php -v
を実行してバージョンが表示されてインストールされているか確認しておきましょう。また、macにインストールするにはHomebrew を使うと便利です。こちらもインストールしておきましょう。
Step1
Composerの公式サイトgetcomposer.org を開きましょう。最初の画面が表示されたら「Download」をクリックします。
Step2
表示された4つのコマンドをターミナルで実行します。
php -r "copy('https://getcomposer.org/installer', 'composer-setup.php');"
php -r "if (hash_file('sha384', 'composer-setup.php') === '8a6138e2a05a8c28539c9f0fb361159823655d7ad2deecb371b04a83966c61223adc522b0189079e3e9e277cd72b8897') { echo 'Installer verified'; } else { echo 'Installer corrupt'; unlink('composer-setup.php'); } echo PHP_EOL;"
php composer-setup.php
php -r "unlink('composer-setup.php');"
Step3
4つ目のコマンドのあと composer.phar と表示されれば成功です。 次にcomposer.pharファイルをComposerという名前でusr→local→binの下に移動する必要があります。mvコマンドでファイルを移動していきましょう。
mv composer.phar /usr/local/bin/composer
lsコマンドでチェックしてcomposerが移動できているか確認してみましょう。
Step4
新しくターミナルを開いて composer –version
を実行します。
Composer のバージョン番号が表示されたらインストール完了です。
Composerでよく使うコマンド
init
composer init
対話形式で、composer.jsonを作成します。composer使ったプロジェクトを自作するときに実行します。
create-project
composer create-project [vendor]/[package]
既存のパッケージから新規プロジェクトを作成することができます。プロジェクトによってはプロジェクト作成時にテンプレートを用意されている場合があります。 Lavavel, cake3, bearsunday など最近のフレームワークは多くの場合このcreate-projectを使用してプロジェクトを生成します。
require
composer require package [: tag ]
composer.jsonに新しいパッケージをファイルに追加されます。ファイルが存在しない場合は、その場で作成されます。インストールされたライブラリの情報はcomposer.jsonに記載され、実際に何をインストールしたかの情報がcomposer.lockに記載されます。
install
composer install
composer.jsonに記載のパッケージを、依存関係を解決してvendorフォルダにインストールします。
update
composer update
パッケージをアップデートするときや、パッケージを追加・削除したいときに使用します。
まとめ
いかがだったでしょうか。ComposerはPHPでの開発に欠かせないとても便利なツールです。もしComposerをインストールしていなければ、ぜひこの記事を参考にしてみてください。