フィールドエンジニアの仕事内容や求められるスキル、年収や将来性を知る

はじめに

「フィールドエンジニア」とはどのような仕事なのでしょうか？今回はフィールドエンジニアの仕事内容、求められるスキル、年収、将来性や需要について紹介していきます。

フィールドエンジニアとは

フィールドエンジニアとは、顧客の要望に応じて顧客の元に出向してIT機器の設置や、設定、点検、保守などを行う技術者のことを指します。会社によっては「サービスエンジニア」「カスタマーサービスエンジニア」などと呼ばれる場合もあります。顧客の元に単身で向かい作業することが主なので、フィールドエンジニアとしての経験やスキルはもちろん、要望やトラブル状況をヒアリングするコミュニケーション能力や「会社の顔」としての振る舞いなど、求められるものの多い仕事です。どちらかというと裏方的な仕事ですが、製品の知識やトラブル対応スキルが身につき、困っている顧客の役に立てるやりがいのある仕事です。

フィールドエンジニアの仕事内容

製品のトラブル解決

製品のトラブル解決がフィールドエンジニアのメイン業務です。困っている顧客とコミュニケーションをとりながら、身一つでトラブルの原因を追及し、技術や経験を基に解決していきます。いかに素早く解決するか、トラブル箇所や原因について顧客にしっかり説明できるかによって、対応以前よりも顧客から信頼してもらえるようになることもある程重要な業務です。

製品の導入や設置サポート

顧客が自身で新しい製品の導入を進めることができない場合に、顧客の元に出向いて製品の設置やセットアップなどのサポートを行います。

製品のメンテナンス

顧客に製品を安全に使用してもらうために、定期的に保守作業や点検を行うことも業務の一つです。

製品の説明、営業

自社製品の機能や導入するメリットなどを説明し、顧客に購入してもらうための営業的な業務もあります。

フィールドエンジニアが求められるスキル

想像力・判断力

顧客は必ずしも機器に詳しい人ばかりではありません。用語を知らなかったり上手く説明できないということもあるでしょう。そんな場合でも顧客の意図を正しく読み取り、トラブル前後の状況を過去の経験と照らし合わせ対応しなくてはなりません。状況や原因のおおよその当たりをつけるために想像力や判断力が必要です。

MCP資格

顧客や案件ごとに扱うハードウェアや機器の種類が異なり、その都度勉強や研修が必要となることもあります。特にマイクロソフト関連の製品はシェア率や知名度が圧倒的に高いため、マイクロソフトの認定するMCP資格を取得しておくと役立ちます。 MCP資格はマイクロソフトが提供する製品やテクノロジー、ソリューションに関する知識を有することを証明する資格で、製品の管理やトラブル対応を適切に行うための知識、エンジニアとしてのスキルを持っていることを証明してくれます。

対応力

どんな状況でも対応できるスキルが求められます。例えば顧客の都合で時間制限がある状態でのトラブル対応が必要な場合、全く予期せぬトラブルが発生した場合などでも柔軟に対応し時間内に対処せねばなりません。慌てず騒がず、一つの方法にこだわらず臨機応変に作業をすすめることが必要です。

コミュニケーション能力

フィールドエンジニアの仕事は、製品やシステムにトラブルが発生した状況で行うことが多く、直接顧客の要望や課題を的確にヒアリングし、円滑かつ迅速に進めなければなりません。また、大きなクレームにならないよう顧客の心情にも寄り添った上で対応していく必要もあります。そのためにコミュニケーション能力は必須といえます。

フィールドエンジニアの年収

「Find Job!」の「フィールドエンジニア・PCセットアップの平均年収・給料・給与」によると、平均年収は約456万円です。
「平均年収.jp」によると、日本での平成30年度の平均年収が441万円とされているので、平均より少し高い傾向にあるといえます。スキルや経験、勤務先などによって変動し、下は300万以下から上は900万円以上もらっている人もいるようです。

フィールドエンジニアの需要・将来性

さまざまな業界でIT機器が広く利用されるようになったことで、フィールドエンジニアを必要とする現場は増え続けています。 例えば、様々な医療機器やIT機器が利用されている医療業界、IoTの活用が進む電力やガスなどのインフラ業界にはフィールドエンジニアが携わるべき業務が多いため特に需要が高まっているようです。
今後もIT機器やシステムの利用は拡大することが予想され、それに伴い需要は高いまま推移していくといわれています。

フィールドエンジニアとして長く現場に携わることはもちろん、製品やシステムの知識、コミュニケーション能力を活かしメーカーの営業職や生産系エンジニア、または次のステップとしてプログラミングの腕を磨きSEへ転向するというキャリアパスもあります。需要や将来性はもちろん、その先のキャリアも明るい仕事であることは間違いありません。

おわりに

以上、フィールドエンジニアの仕事内容、求められるスキル、年収、将来性や需要について紹介してきました。顧客の元に出向き、トラブル対応や製品の導入サポートを行うフィールドエンジニアは、製品・システムの知識やトラブル対応能力、コミュニケーション能力など総合的なスキルが身につくやりがいのある仕事です。きつい場面もあるでしょうが、チャレンジするメリットは大いにあります。