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「インターネット業界」とはどのような業界か?

そもそも「インターネット業界」とはどのような業界のことを指す言葉なのでしょうか?大きな括りとしては「インターネットを中心とした事業を行う業界」ということになりますが、インターネットを使う事業も様々な種類があり多岐にわたります。

インターネットを活用した様々な事業が展開されていますが、インターネットでしかできないことを行っているというよりは、これまでにも存在していた事業をインターネットを中心に転換した事業も多く存在するため、調べてみれば馴染みの深い事業を行っている企業が数多く存在することも1つの特徴だと言えるでしょう。例えばオンラインショッピングのサイトを運営する企業は代表的なインターネット業界の企業だと言えますが、これは「店舗で商品を販売する」という商行為を、実店舗からWebサイトに変えただけだとも言えます。

さらにSNSのサービス運営や動画広告の代理店、Webサイトの制作業などは実店舗や物理的なオフィスを必要としないことも多いため、一般的にイメージされるインターネットを活用した事業として代表的なものだと言えるでしょう。

このように、インターネット業界と言っても内側で行われている事業は本当に幅広いもので、明確に定義できるとも言えるし言えないとも考えることができます。「インターネットを活用した商行為を収益の柱にしている」企業はインターネット業界の企業だと判断することは可能でしょう。

インターネット業界における大手企業は?

どの業界でも「業界最大手」と呼ばれる代表的な大手企業が複数存在します。インターネット業界の場合はどのような企業が業界内での主要な大手企業だと言われているのでしょうか?

国内のインターネット業界売上高ランキング

日本国内の2020年〜2021年度におけるインターネット業界の売上高上位に位置する企業トップ3は、第1位が楽天。第2位がZホールディングス。第3位がリクルートHDとなっています。

楽天は利用したことがある方も多いであろう「楽天市場」や「楽天ブックス」など、主にインターネットを通じた小売プラットフォームを展開し、関連するサービスでもネット証券会社やネット銀行、ネットを通じたスポーツくじの販売など、インターネットを通じて製品やサービスを販売することを主な事業にしている会社です。

Zホールディングスは聞き覚えのない方もいるかも知れませんが、「ヤフージャパン」を保有する企業だと言えばすぐにわかるでしょう。もともとヤフージャパンは1996年に設立され、ソフトバンクグループの一員でしたが、Zホールディングが社名変更し、社名変更後は持株会社として生まれ変わっています。グループ会社各社の株式は保有していますが、Zホールディングス自身が何か販売行為やサービスの提供を行うことは、現在はありません。

リクルートHDもリクルートグループ各社の株式を保有する持株会社です。リクルートグループはグループ内に多種多様な事業を行う会社を保有しています。求人広告事業や人材派遣業、さらにITソリューションの提供などを行う会社もあります。一般的には求人サイトの「From A navi」や「リクナビ」「リクナビNEXT」などが有名です。求人広告以外でも結婚情報サイトの運営と雑誌の発行も行うなど、日常生活に関わる情報提供やサービスの提供をインターネットにて行っていることが特徴的だといえるでしょう。

このように、日本国内での売上高ランキングを見るとWebサイトを通じた製品やサービスの提供を行っている企業が目立ちます。

世界のインターネット業界大手企業

日本以外にも目を向けてみましょう。海外のインターネット業界における大手企業とはどのような企業があるのでしょうか?海外の場合は日本とは少し事情が異なり、売上高などのランキングは「IT業界・IT企業」という括りでまとめられています。しかし、内容を見るとインターネット関連事業を行う企業が相当数上位を占めているのがわかります。

第1位:Apple

iPhoneやiPad、Macなどハードウェアの売上が指標として語られることも多いAppleですが、実際にはApple Storeのオンライン直販での売上やiTunes、そしてAppStoreでのアプリ売上などがあり、現在では新しくサービスを開始した動画配信サービスなども順調に売上を伸ばしていると言われています。

つまり、Appleも売上の大部分はインターネットを使った販売で獲得しているということになるため、Appleを「ハードウェアのメーカー」であると見なすことはもはや適切とは言えません。現在のAppleはインターネット業界と実際の製造、小売業界の双方を股にかける企業だと考えることが適切でしょう。

第3位:Google

インターネット検索の最大手として検索市場を支配し、検索市場での優位性を生かしたネット広告事業を展開しています。さらにYouTubeという世界最大の動画プラットフォームを傘下に持ち、インターネット上のコンテンツプラットフォームを文字通りインフラ化して優位に立っている企業がGoogleです。

ネット検索という巨大なプラットフォームを保有しているため、インターネット上で誰かが知りたい情報を検索すれば、必ずと言っていいほどGoogleのプラットフォームを経由して情報にアクセスし、その都度広告が表示されるためネット広告の収入がほぼ無尽蔵に得られる仕組みを実現しています。

第4位:Facebook

2022年4月の時点ではすでに「Meta」という名前に社名変更されていますが、実名制ソーシャル・ネットワーキングサービスを世界的に広め、長く最大手として存在感を示しているのがFacebookです。

Facebookの主要事業はSNSの運営ですが、同時にFacebook内での広告展開やゲーム、各種サービスの課金による提供など、実際に行われている事業はSNSの運営だけに留まりません。広告の展開やゲームの提供など、いわゆる「コンテンツビジネス」への展開がしやすいのもコミュニケーションプラットフォームとしてのSNS運営を行う強みとメリットであり、Facebookが他社に対して優位性を保っているのは長期間大手として様々なユーザーや取引先の情報をデータベースとして蓄積しているからです。これがコンテンツプラットフォームビジネスの最大の強みでしょう。

インターネット業界の会社はどんなサービスを行うのか?

国内外のインターネット業界における大手企業について見てきました。ECビジネスと呼ばれるオンラインショッピング事業や、インターネット広告事業、そしてネット上のコンテンツビジネスを行う会社が売上の上位を占めているのは日本国内でも海外でもあまり差がないことがわかります。

しかしこの記事の冒頭では「インターネット業界の企業が行うビジネスは多岐に渡る」とご紹介しました。大きな枠組みとしては1つの言葉にまとめられる事業であっても、細かく見ていくと既存の枠組みを表す言葉だけでは判断できない事業を行う会社も多く存在します。

例えば現在では集客用のマーケティングツールとしてほぼ必須の扱いになっているInstagram。一見すると提供しているサービスは「写真を共有するソーシャルネットワーキングサービス」ですが、写真を広く不特定多数に公開できる、ということを活用した広告媒体として多くの企業が利用しており、なおかつ多数のフォロワーを持つアカウントの持ち主と協業して自社の製品やサービスの購入に結びつけるマーケティングツールや広告としての価値も提供されています。

このようにインターネット業界の企業は1つの事業に縛られず、自由で柔軟な発想を行うことが多く、「○○をしたい」という単純な動機によるサービス提供には留まらないことが多くなっています。

いくつか具体的な事例を挙げるとすれば「SNS運営」「広告」「小売」「コンテンツ配信」「ソーシャルゲーム運営」などがインターネット業界の企業が行うサービスの代表例です。

インターネット業界の将来性は?

日常生活の中に組み込まれ、すでに一般化して久しいインターネットですが、インターネット業界としての今後の展開や将来性についてはどのように考えればいいのでしょうか?

過去を見てみれば様々な業界が隆盛と衰退を繰り返しています。中には完全に消失してしまった業界もありますが、インターネット業界の場合はインターネットが存在する限り何らかの形で業界は継続することが濃厚だと考えられます。

ここまでご紹介してきたように、インターネット業界で行われている事業の数々はインターネットがない時代でも展開されてきたビジネスであることが多いのが現実です。インターネット先行で生まれた事業であっても、将来的には例えば実店舗ビジネスに業態を移したり、これまではインターネットを一切活用することがなかった既存のビジネスがインターネット業界に参入することも十分に考えられます。

そういった意味では、インターネット業界の将来性について考えるということは、世の中の様々な業界やビジネスの将来性を考えることとほぼ同義であり、世の中からビジネスがなくならない限りインターネット業界のビジネスも消失することはないと予想することができます。

まとめ

ここまでインターネット業界と呼ばれる業界がどのような業界なのか?どのような事業やサービスが行われていて、どのような企業があるのかを解説してきました。現代はインターネットにいつでも接続できることが当たり前になっており、インターネットを通じて商品を購入したり情報を得たりすることが日常になっています。今後インターネット業界に就職、転職する際には、これまでの既存ビジネスの知識も活かした活動をしてみると選択肢や可能性も広がるのではないでしょうか。