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「IT系と言えば、誰を想像しますか?」と聞かれた場合、あなたならどう答えるでしょうか? 「スティーブ・ジョブズ」「ビル・ゲイツ」あたりが多く挙がることでしょう。 この2者に共通する点は開発者であるという点です。 やはりIT業界といえば、開発者であるプログラマーに焦点が当たりやすいのです。

今回焦点をあてるテストエンジニアとは、決して表立つポジションではありませんが、ソフトウェアの品質を守る最後の砦であるため、欠かすことはできません。 まさに「縁の下の力持ち」と言える仕事です。 品質を守るという責任重大なポジションであるがゆえに、仕事に対する悩みも尽きません。 現在テストエンジニアをしていて転職を検討中の方はもちろん、テストエンジニアを知らないという方も 参考にしていただければと思います。

そもそもテストエンジニアとは?

テストエンジニアの転職について解説をする前に、この章ではテストエンジニアとは何かをご紹介いたします。 日本ではあまり馴染みがない職種であるため、「どんな仕事?」と疑問に思う方も少なくありません。 まずは基本的な知識をご紹介いたします。

テストエンジニアとは文字どおり、ソフトウェアに対するテストの作成・実施を行う職種です。 海外では確立した職種であり、開発プロジェクトには欠かせないポジションとなっています。 基本的には開発チームから独立しており、第三者の視点でテストを行います。 第三者の視点からテストを行うため、バグの発見はもちろん仕様の見落としや不備などを発見することができます。 仕事の内容としてはテスト計画の策定、テスト設計、テスト実施、資料作成と結果の報告、品質改善の提案があります。

あるある!?テストエンジニアのお悩みをご紹介

前章ではテストエンジニアとはどのような職種で、何をしているのかをご紹介しました。 この章ではテストエンジニアにつきまとうお悩みについてご紹介いたします。

①テスト実施役ばかり

テストエンジニアなのだから、テストを実施することは当然といえば当然です。 しかし、入社してから何年たってもテスト実施ばかりでは自身のキャリアに不安を覚える方も多いのではないでしょうか。

②マンネリ気味

同じ企業で長期にわたり、テストエンジニアを行っている方の中にはマンネリを感じる方も多いでしょう。 特にテスト対象が大きく変わらない場合は、マンネリを早く感じるようになる方もいます。

③キツイ労働環境になりがち

冒頭でもご紹介したとおり、テストエンジニアが役割を果たす工程は開発の終盤です。 このタイミングで重大なバグや仕様の漏れを発見した場合、開発の大幅なやり直しを行うことがあります。 その場合は残業や休日出勤で対応するなど、厳しい環境で働くこともあり得ます。

悩み別!テストエンジニアの転職パターン

前章ではテストエンジニアが抱えるお悩みについてご紹介しました。 この章ではご紹介したお悩みを元に、テストエンジニアの転職パターンについてご紹介いたします。

①テスト実施役ばかりの方は、テスト系SIer企業に転職

入社から何年経過しても、テスト実施役ばかりで不安な方は、まず上司やリーダーなどに相談することをオススメしています。 「テストエンジニアの転職パターンの紹介なのに相談?」と思った方も多いことでしょう。そこはテストエンジニアの業務的特性が関係しているのです。

ソフトウェアに対するテストは、プログラムでバグが起こりそうな場所を中心にテストを行います。 テストはミスが起こりそうな場所を狙うのも大事なことですが、意外にも"センス"がテストエンジニアには重要な要素になってきます。 例えば「前のプロジェクトであの開発チームは画面遷移系のバグを発生していたから、試してみよう。」や 「この手の画面はボタン連打系に弱かった印象があるから、試してみよう。」といった具合に経験からくる"センス"はテストエンジニアには欠かせない要素になっています。 そのため今の希望が叶わないなら即転職!というよりは、培った経験を生かすために上司やリーダーに相談してみましょう。

仮に相談してみて、解決しない場合には転職活動を始めましょう。 このパターンの方にオススメの転職先はテスト系SIer企業です。 テスト系SIer企業とは、テストエンジニアを請負契約やSES契約で企業に派遣することで売上を上げる企業のことです。 テスト系SIer企業は数多くのプロジェクトを抱えているため、様々な仕事を経験できるチャンスが転がってきやすい環境にあります。 テスト実施だけでなく、設計も行いたいテストエンジニアの方にはテスト系SIer企業への転職をオススメします。

②マンネリを感じている方には、経験を生かせる企業へ転職

テスト設計・実施も数多くこなしてきた中堅やベテラン社員の中には、マンネリを感じている方も少なくないと思います。 そのような方には、まずポジションのチェンジをオススメしています。 いきなり転職をオススメしないのは、この章の①でご紹介したとおりです。

やはり仕事とはいえ、人間なので同じ仕事ばかりでは一種の飽きがきてしまいます。 そのため経験したことない角度から業務にあたると視野が広がり、仕事に対するアプローチが変わります。 今回のケースでいえば、「テストエンジニアチームのリーダーに志願する」「テスト実施終了後にテストサマリレポートをまとめてみる」「異なるテスト対象を扱う部署・グループへ移動する」などが該当します。
※テストサマリレポート:今回実施したテストの分析結果をまとめたレポート。バグの傾向などを明らかにすることで、次回のプロジェクトに生かすことを目的としている。

とはいえ、今の会社でやれるべき仕事・ポジションはすべてやってきた上で、モチベーションが上がらない場合は転職へ踏み切ることをオススメします。 このケースの場合は、同業他社にテストエンジニアとして転職することをオススメします。 なぜなら、高い経験値を買ってもらえることを考慮すると転職もしやすいからです。 とはいえ、同業他社に転職する場合、また何年か経過した後にマンネリを感じてしまう可能性があるので、 特定のテクニック・特定のポジションを極めるといった具合に自身の方向性を絞った方が良いでしょう。
マンネリに悩んでいるテストエンジニアの方には、同業他社を転職先にオススメします。

③働き方を変えたい方には、自社開発系の会社へ

開発終盤でのトラブルを回避するには、テスト前段階での確認をオススメします。 テスト実施前に重大なバグを抱えていないか簡単にテストを行うこと、要件定義の段階からレビューを行って仕様の不具合を見つけることなどが対策となります。

それでも状況に変化がない場合は、自社開発系の会社へ転職することをオススメします。 自社開発系の会社はスケジュールを自社で調整しているため、スケジュール変更がしやすい環境にあります。 そのため、終盤にトラブルが発生した場合でもスケジュールを変更することができます。 とはいえ、トラブルを未然に防ぐこともテストエンジニアの職務になりますので、事前確認は怠らないようにしましょう。 トラブルに悩まされているテストエンジニアの方には、自社開発の会社へ転職することをオススメします。

まとめ

いかがでしたでしょうか? 今回はテストエンジニアの転職方法について、解説させていただきました。 今回ご紹介した内容を改めて、振り返っていきましょう。

まず最初にテストエンジニアについてご紹介しました。 主な仕事は開発されたソフトウェアに対して、開発チームとは異なる視点でテストを行うことです。 異なる視点でテストを行うことで、新しいバグを発見することができます。

次にテストエンジニアのお悩みをご紹介しました。 働いていれば感じるであろう一般的な悩みから、テストエンジニアの独自のお悩みをご紹介しました。 転職をしなくても解決するお悩みもありますので、まずは解決する努力をすることをオススメします。

最後にお悩み別での転職パターンをご紹介しました。 テスト実施ばかりで悩んでいる方やマンネリを感じている方、トラブルに困っている方にはまずは相談や事前確認をオススメしています。 テストエンジニアは想像以上に経験が重要な職種です。現企業で培った経験を簡単に捨てるには惜しいです。 しかしそれでも解決ができない場合はテスト系SIer企業や同業他社、自社開発の企業へ転職することをオススメします。