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モチベーションをコントロールするには?~外発的動機づけと内発的動機づけ~

仕事や学業に関わらず、物事に取り組む上で「モチベーション」は非常に重要です。「モチベーション」は英語で「動機」という意味であり、「モチベーションを保つ」「モチベーションが上がらない」などというように、「やる気」とも密接に関わるものでもあることは皆さんもご存じでしょう。では、「モチベーション」とはどういうものなのででしょうか。モチベーションを上げる、高めるためにはどうすればよいのでしょうか。心理学との関係からみていきましょう。

そもそもモチベーションとは

先程も「モチベーション」とは「動機」であると説明をしました。「動機」とは簡単に言うと「行動のきっかけ」です。人は何か行動を起こすためには必ずきっかけとなる「動機」が存在します。動機がなければ何も行動は起こりません。例えば食事を行う場合は、どのような「動機」が考えられるでしょうか。第一に考えられるのは空腹感ですね。人間は食事をしなければ生命活動を維持できませんから、三大欲求である「食欲」は立派な「動機」であるでしょう。また食べることが好きな人は美味しいものを食べることで満足感を得るというようなストレス解消の手段としている人もいます。この「ストレス解消の為」も立派な動機ですね。では逆に、食事をしない場合はどういった「動機」が考えられるでしょうか。食事をすることはとても簡単で、そ為の動機はイメージしにくいかもしれませんが、食事を我慢する、所謂「ダイエット」に関してはどうでしょうか。「スタイルを良くしたいから」「健康的な体になりたいから」などといった「動機」があるからこそ「食事を我慢する」という行動ができるのです。「ダイエットのモチベーションを上げる」などという言い方は皆さんも聞き覚えがあるでしょう。このような行動を起こすための「きっかけ」がモチベーションであると言えます。

そして「モチベーション」はしばしば「やる気」と同じような意味で用いられています。しかし、厳密にいうと「モチベーション」と「やる気」は違います。先程の「ダイエット」を例に考えてみましょう。「ダイエット」の「モチベーション」つまりきっかけは先程説明したように「健康的な体になりたい」「スタイルを良くしたい」と言ったものでしたね。とても素敵な「モチベーション」だと思います。ですが、いくらしっかりとしたモチベーションがあっても、「ダイエット」という行動を継続していくのはなかなか難しいことです。この「行動を継続していくエネルギー」がやる気なのです。ここで皆さんはお気づきでしょうか。「やる気」はエネルギーなので、常に一定ではありません。しかし行動のきっかけとなる「モチベーション」というものは変動しにくいものなので、自分である程度のコントロールが可能です。ですので、ビジネスでも「やる気を出させる」というような言い方ではなく、「モチベーションコントロール」「モチベーションマネジメント」などといったことが注目されるようになってきています。

内発的動機づけと外発的づけ

モチベーションコントロールを行うためには「モチベーション」についての理解が不可欠です。「モチベーション」には心理学によると「外発的動機づけ」と「内発的動機づけ」の2種類の動機づけに分けられるとされています。

外発的動機づけ

外発的動機づけとは、報酬や賞罰など外部の要因によって動機づけがなされるものです。例えば、子どもの頃に「テスト(習い事)を頑張ったらお小遣いをあげる」などと両親から言われて一生懸命取り組んだ経験のある人も多いのではないでしょうか。または、業務などで「この仕事が終わらなければ退社できない」というような状況も外発的動機づけと言えますね。先ほどの説明の仕方をするならば、「きっかけ」が自分以外の要因から発生しているのです。この外発的動機づけの大きな特徴はモチベーションコントロールが行いやすいことです。「このプロジェクトで結果が出せれば給料が上がる」というような動機づけが非常に有効であることは想像に難くないでしょう。しかし欠点もあり、外発的動機づけは持続しにくいと言った側面もあります。

内発的動機づけ

外発的動機づけが外部からの要因であることに対し、内発的動機づけは、自身の内部から起因するものによって動機づけがなされるのです。つまり、「行動」のきっかけが自分の「やりたい」という感情からくるものであるのです。その感情は、自身の知的好奇心であったり、やりがいであったり、達成感であったりとさまざまですが、特徴としては外部の要因によって左右されにくく、持続するものであるということです。一方で、内発的動機づけは外部の要因に左右されにくいので、意識させようと他者がコントロールすることは難しいです。

まとめ

いかかでしょうか。モチベーションについて「内発的動機づけ」と「外発的動機づけ」の観点から解説してきました。持続可能なモチベーションには「内発的動機づけ」が重要ですが、だからといって「外発的動機づけ」が無視できるものでもありません。モチベーションコントロールのためには「外発的動機づけ」と「内発的動機づけ」のバランスが非常に重要となります。