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■そもそもインフラエンジニアの仕事とは?

IT業界におけるインフラエンジニアはITサービスを24時間365日稼働させ続けるために必要な基盤を作り出す仕事です。その業務は下記のように分けられます。

・要件定義

作りたいシステムを決め、それを実現するための機能や性能を決定する。

・設計

想定されるユーザー数や通信量などを踏まえ、予算内かつ十分な耐久性を保てるようなサーバーのランクやネットワークの経路を設計する(設計書を作成)。また、運用方針もこの時に決定する。

・構築

設計書に基づき、サーバーやネットワーク機器を調達する。機器の組み立てや取り付け、ソフトウェアのインストールも行う。

・テスト

実際にシステムを動かしてみて、設計書通りに動作するか確認する。負荷テストも行う。

・運用/保守

機器やサービスが正常に動作しているか監視し、データ容量やトラフィック量、CPU使用率も管理する。サーバーの負荷分散作業やデータのバックアップ、セキュリティチェック、障害発生時のトラブルシューティングといった付随作業を行う。

■オンプレミス VS クラウド

現在、インフラは「オンプレミス」と「クラウド」の2タイプに分かれています。それぞれの特徴を挙げてみます。

<オンプレミスの特徴>

機材の準備:サーバーやネットワーク機器などを自社の建物内に設置して運用していく。機器の組み合わせは自由。

コスト:機器の準備といった初期コストや電気代や保守費の利用コストはかかってしまうが、予算の見通しは立てやすい。

自社からサーバーへの接続速度:自社からサーバーへの接続は高速でアクセス者の特定も容易。

障害発生時の対応:全て自社で行う必要があるが、その分都合の良いタイミングで行うことができる。

カスタマイズ:構築するインフラは自社専用となり、機材を含め自由にカスタマイズできる。

オンプレミス型自体は従来のインフラ運用方法でしたが、後述のクラウドコンピューティングサービスが出現したことにより、区別するために「オンプレミス」という名前が付けられました。

<クラウドの特徴>

機材の準備:サーバーやネットワーク機器などはクラウドコンピューティングサービスの提供会社が用意したものを使うので、自社調達の必要がない。資産管理も不要。

コスト:機器の準備が必要なく、初期コストが安く済む。利用コストとしてはクラウド提供会社にサービスを利用した分だけ利用料がかかる。利用料は将来的に変動する可能性がある。

自社からサーバーへの接続速度:自社からサーバーへの接続速度はクラウド提供会社のサーバー性能による。

障害発生時の対応:全てクラウド提供会社が行う。手間はかからないが、復旧タイミングや障害理由が不明瞭になることがある。

カスタマイズ:構築するインフラは他サービス利用者と共同利用になり自社で機材を彫らずことはできない。カスタマイズはクラウド提供会社が用意しているサービス内であれば可能。

なお、クラウドコンピューティングサービスに特化したエンジニアはクラウド型インフラエンジニア、もしくはクラウドエンジニアと呼ばれます。 また、クラウドコンピューティングサービスはIaaS※1、PaaS※2、SaaS※3の3つに分けられます。

オンプレミスとクラウドは反対の性質を持つことが多いと言われます。近年はオンプレミスからクラウドに移行する企業も増えていますが、セキュリティやカスタマイズの自由さからオンプレミスでインフラシステムを構築している企業も多く存在しています。

※1 Infrastructure as a Serviceの略。仮想サーバーやストレージ、ネットワーク、ファイアウォールなどのハードウェアやインフラを提供するサービス

※2 Platform as a Serviceの略。システム開発に必要なミドルウェアやデータベース管理システム、プログラミング実行環境、OSといったプラットフォーム一式を提供するサービス

※3 Software as a Serviceの略。Web上で利用できるソフトウェアを提供するサービス

■フリーランスインフラエンジニアの需要ってあるの?

一般的にフリーランエンジニアといえば開発系エンジニアをイメージする方が多いでしょう。しかし、インフラエンジニアにおいてもフリーランスの需要があります。例えば、オンプレミスでインフラを構築している企業であれば、新たな機器増設が発生した際のスポット案件や、その後の運用/保守といった案件が募集されています。実は企業勤務のインフラエンジニアと同じようなフリーランス案件が募集されており、その点は開発系エンジニアと変わりません。特に運用/保守案件は数年単位の長期案件になることが多く、安定して仕事ができることが魅力といえます。

また、ここ数年はオンプレミスからクラウドへの移行プロジェクトにおいて、クラウドの知識を持ったフリーランスインフラエンジニアが求められる案件が増えています。

■リモートワークができることも!

インフラエンジニアはシステムの運用/保守に付属して機器の管理もしなければならず、企業に常駐して勤務することが基本でした。しかし、先述のクラウド型インフラエンジニアは自社での機器管理が必要なく、システムの構築や運用/保守も全てWeb上で対応できるため、リモートワークが可能です。

■まとめ

今回はインフラエンジニアの仕事とフリーランスとしての需要について解説しました。今まではフリーランスインフラエンジニアは企業に常駐するのが当たり前でしたが、リモートワークもできるというのは意外ですよね。クラウドの知識を身につけ、リモートワークのフリーランスを目指してみるのもおすすめです。