サブネットマスク(Subnet Mask)とは
サブネットマスクは、ネットワークアドレス部とホストアドレス部の境界を識別する数値です。
IPv4のIPアドレスにおいて、ネットワークアドレス部とホストアドレス部の境界を識別するために用いられます。
IPアドレスは、その範囲によってクラス分けされます。
- 実際にパソコンのホストとして使用されるのは
- クラスA:大規模ネットワーク用、16777214台
- クラスB:中規模ネットワーク用、65534台
- クラスC:小規模ネットワーク用、254台
ところが、この3つの区分は非常に大雑把であるため、IPアドレスの無駄が発生しやすい問題がありました。
例えば、300台のパソコン用にネットワークを組みたいという場合、クラスCでは使えるIPアドレスが足りません。必然的にクラスBを使うことになりますが、300台分のIPアドレスしか使わないため、IPアドレスが6万以上も余ってしまいます。
そこで、サブネットマスクが登場します。
サブネットマスクの特徴
サブネットマスクを使うと、ネットワーク部とホスト部の境目を、1ビット単位で決めることが可能です。
IPアドレスと同じように32ビットで構成されていて、ネットワークアドレス部を「1」、ホスト部を「0」で表現します。
このサブネットマスクによる分類のことを「クラスレスアドレス」と呼びます。また、IPアドレスの末尾に「/」とネットワークアドレス部のビット数を付与する「CIDR表記」という表記方法があります。
CIDR表示の例 : 「172.0.0.1/28」
IPアドレスとサブネットマスクを使ってネットワークアドレスを導き出す方法
① IPアドレス、サブネットマスク共に2進数表記に戻します。
② IPアドレスとサブネットマスクの論理積(AND演算)を求めることで、ネットワークアドレスが導き出せます。
サブネットマスクを使ってブロードキャストアドレスを導き出す方法
ブロードキャストアドレスは、ネットワークで使用可能なIPアドレスの終端です。
① IPアドレス、サブネットマスク共に2進数表記に戻します。
② サブネットマスクの全てのビットを反転させます。「1」は「0」に、「0」は「1」となります。
③ IPアドレスと、②で求めた反転させたサブネットマスクの論理和(OR演算)を計算することで、そのネットワークにおけるブロードキャストアドレスが求められます。