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  • 【難関?】応用情報処理処理技術者試験

応用情報処理技術者試験に興味があっても、問題の内容や合格率などがよく分からないという人は多いです。IT系の資格は細かいものが多くあり、それぞれ出題範囲や傾向、難易度が異なります。その中でも応用情報処理技術者試験は難しいため、どういった問題が出されるか把握し、適切に対策を練る必要があります。本記事では応用情報処理試験とは何か、基本情報処理試験との違い、問題内容、合格するための勉強方法、などについてまとめました。応用情報処理試験の合格を目指す方は、本記事をお読み頂ければと思います。

応用情報処理技術者試験とは?

応用情報処理試験とは、IT系の国家試験の1つです。情報処理技術者試験制度のスキルレベルは3となっています。ITパスポートのスキルレベルは1で、基本情報処理試験はレベル2となっているため、それよりも難しい試験になります。応用情報処理試験ではプログラミングやアルゴリズムに関する知識に加え、システムアーキテクトやマネジメントなど、SEやPMを目指す上で身につけたい知識に関する問題も出されます。合格率は20%と基本情報処理試験は変わりませんが、難易度は大きく上がっているのです。

応用情報処理技術者試験と基本情報処理技術者試験の違い

基本情報技術者試験はプログラミングやハードウェアなど、IT技術に関する基礎的な問題が中心です。しかし応用情報技術者試験は、マネジメントやシステム監査など発展的な問題も多く出されます。基本情報処理は大学生やこれからエンジニアを目指す人などが受けることが多いです。しかし応用情報処理は、既にエンジニアとして働いている人が受けることが多いです。また、基本情報処理は全問マークシートですが、応用情報処理では記述問題も課されるため、文章力も必要です。そのため基本情報処理を突破した後に応用情報処理に挑戦するのが一般的です。ただ、いきなり応用情報処理を受けても特に問題はありません。

応用情報処理技術者試験の特徴

応用情報処理技術者試験の特徴を以下の項目に分けて解説します。

  • 問題内容
  • 試験時間
  • 試験時間
  • 申し込み方法

問題内容

応用情報処理試験は午前と午後に分かれています。午前中はマークシート問題であり、4択から正解を選ぶ必要があります。問題ジャンルは次の3つです。

  • テクノロジ系
  • マネジメント系
  • ストラテジ系

テクノロジー系では、ハードウェアやソフトウェア、プログラミングに関する問題が出されます。計算問題が課されることもあり、時間内に全問回答するのに苦戦する人も多いです。マネジメント系は、システム監査やプロジェクトマネジメントなどPMとしての知識を問う問題が出されます。PMとしてメンバーを取りまとめ、スケジュール管理を行うにはどうすべきか、幅広い知識が要求されます。ストラテジ系は、システム戦略などのコンサルタントや経営者としての知識を問う問題が出されます。エンジニアをやってきた人は、ストラテジ系に関する知識が不足している場合が多く、1から勉強を行う必要があります

午後では記述問題が出されます。11種類のジャンルから4種類を選択し、問題を解いていく形式です。問題ジャンルは「情報セキュリティ」「経営・情報戦略」「システムアーキテクチャ、「プロジェクトマネジメント」「ネットワーク」「データベース」などがあります。4種類を選択すれば良いので、全てを勉強しておく必要はありません。ただし、「情報セキュリティ」は回答必須となっています。記述問題であるためIT系知識の他に、文章力や論理的に説明する力も必要です。

午前も午後もそれぞれ100点満点で採点され、それぞれで60点以上を取る必要があります。どちらか一方だけ点数が良くても合格できないため、まんべんなく勉強しておくことが必須と言えます。

試験時間

応用情報処理試験の試験時間は午前、午後共に150分となっており、合計300分となっています。長丁場の試験であるため、途中で集中力が切れないよう気をつける必要があります。また、午後の試験は記述問題であるため、文章を書くのが遅くて時間切れになる人も多いです。時間配分に気をつけて問題を解く必要もあります。

受験料

応用情報処理試験の受験料は5,700円となっています。他のIT系試験に比べると少し受験料は安めです。払い戻しは不可となっていますので、当日は体調を整えて、万全な状態にしておくのが重要です。

申し込み方法

応用情報処理試験は年に2回実施されますが、いつ行われるかは毎年変わるので、公式ホームページを随時確認しましょう。申し込みも公式ホームページから行うことができます。申し込み画面にアクセスし、手順に従ってお名前など必要事項を入力した後に、受験料を支払います。その後受験票が発送され、当日に指定された試験会場へ向かいます。

応用情報処理技術者試験に合格するメリット

応用情報処理技術者試験に合格するメリットは次の5つです。

  • SEに必要な知識を体系的に身につけられる
  • 転職する際大きなアピールポイントとなる
  • 企業によっては手当がもらえる
  • 高度試験が一部免除される
  • その他国家資格の一部も免除される

特にエンジニアとしてキャリアアップをしたい方にとって、応用情報処理試験はメリットが大きいです。

SEに必要な知識を体系的に身につけられる

応用情報処理試験の合格を目指すことで、SEに必要な知識を体系的に身につけられます。プログラマーからSEにキャリアアップするには、プログラミングスキルだけでなく、要件定義や設計書作成など幅広いスキルが必要です。応用情報処理試験の勉強をすれば、それらの知識を身につけられ、業務で活躍できます。

転職する際大きなアピールポイントとなる

応用情報技術者の資格を取得すると、転職でも有利になりやすいです。基本情報処理試験よりも価値が高く、自分の市場価値を上げたいなら取得すべきです。転職のために応用情報技術者の合格を目指す人も多くいます。

企業によっては手当がもらえる

企業によっては応用情報処理試験に合格することで手当がもらえます。手当によって約1~2万円月収を増やすことが可能です。手当がもらえるということは、企業側にとっても試験合格を目指し、SEとしての知識を高めて欲しいということです。

高度試験が一部免除される

応用情報処理試験に合格すると、IT系の高度試験の一部が免除となります。高度試験とは、データスペシャリストやシステムアーキテクト試験など、スキルレベルが4のものです。これらの試験は合格が更に難しいため、一部だけでも試験が免除されるのは大きいです。ただし、免除となるのは応用情報処理試験に合格してから2年後までとなります。

その他国家資格の一部も免除される

IT系の試験だけでなく国家資格の一部も免除されます。国家資格とは具体的には、弁理士試験や技術士試験、中小企業診断士試験などのIT系の知識も問われる資格のことです。これらの資格も合格は容易ではないので、試験の一部が免除されるアドバンテージを活かしたいところです。

応用情報処理技術者試験の勉強法

応用情報処理技術者試験の勉強法を解説します。方法は次の2つです。

  • 書籍を購入する
  • 過去問を解く

応用情報処理は基本情報処理より難しく、エンジニア経験者でも対策なしでは合格は厳しいです。自分に合った方法で効率的に試験勉強を行いましょう。

書籍を購入する

応用情報処理は有名な試験ですので、参考書籍が多く販売されています。中にはイラストが多く利用されている教材もあり、難しい内容も視覚的に理解することが可能です。書籍の練習問題を多く解いていくのが王道の勉強法と言えます。まずは書籍で基礎を固めましょう。

過去問を解く

書籍の練習問題の他に、応用情報処理試験の過去問も解いていくことをおすすめします。過去問と似たような問題が出される可能性は高いため、有効な試験対策となります。ただし、基礎が分かっていないうちから過去問を解いても、回答を読んでも分からず時間を無駄にするだけです。書籍で基礎を固めた後に、しあげとして過去問を解いていくのがおすすめです。

応用情報処理技術者試験に合格するポイント

応用情報処理技術者試験に合格するポイントは次の4つです。

  • 午後の記述問題対策が重要
  • 過去問・参考書の問題を繰り返し解く
  • 分からない用語があったらまとめておく
  • 難しい場合は基本情報技術者試験から挑戦する

午後の記述問題対策が重要

午前にはマークシート問題が出され、午後には記述問題が出されます。記述問題は紙に文章を書く必要があるため、手書きに慣れていない人は時間がかかることも多いです。そのため、練習問題を解く時に実際に紙に書いて練習するのが良いです。また、記述問題では文章力も問われるため、口語調を使わないようにするなど、日頃から正しい日本語を使うことを意識しましょう。

過去問・参考書の問題を繰り返し解く

過去問や参考書の問題は一度解いて終わりにせず、何回も繰り返し解きましょう。一度解いただけでは記憶に定着せず、すぐに忘れてしまいます。1日後、1週間後、1ヶ月後と、徐々に間を開けて問題を解き直すことで、記憶に定着させることが可能です。何回も解けるように、参考書には問題の答えなどをメモしておかないようにしましょう。

分からない用語があったらまとめておく

応用情報処理試験では難しいIT用語が数多く出てきます。IT用語を理解しないまま問題を解くのは止めましょう。分からない用語は、ノートなどに意味と共にメモしておき、後で読み返せるようにしておくと良いです。難しい用語も何回も意味を確認すれば、記憶に定着していきます。

難しい場合は基本情報技術者試験から挑戦する

応用情報処理試験はエンジニアがスキルアップをするための試験です。そのため、エンジニア未経験の方には難しい問題も多いです。参考書を解いてみても全く分からない場合、まずは基本情報技術者試験から挑戦するのが良いです。基本情報処理試験にはプログラミングやITリテラシーなど基礎的な問題が多く含まれています。実際、応用情報処理試験を受験する人の多くは基本情報処理試験の合格者です。自分のレベルに合った試験から取り組む方が、勉強を挫折することがなくなります。

まとめ

本記事では応用情報処理技術者試験について解説しました。どのような試験であり、合格のためにどういった対策を行うべきか、お分かり頂けたかと思います。応用情報処理試験は合格難易度は高いですが、その分転職や出世で有利になりますので、エンジニアは余裕があれば取得した方が良いです。合格を目指す場合、まずは関連書籍で基礎を固め、理解しているかの確認として過去問を解くのがおすすめです。本記事が、応用情報処理試験に興味がある方にとって有意義なものとなれば幸いです。