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「プロマネ」って何のこと?

「プロマネ」という言葉を耳にしたことがあるかもしれません。しかし具体的に「プロマネとは何か?」について詳しい人はさほど多くないかもしれません。「プロマネ」とは「プロジェクトマネージャー」の略称です。IT業界での「プロジェクト」とは、いわゆる「案件」のことを指し、個々の案件に関わる進捗や予算、人員計画や品質管理、そして納期に至るまで詳細な管理を行う役割を担う人のことを「プロジェクトマネージャー」、略して「プロマネ」と呼びます。

「プロマネ」の仕事内容とは?

一口に「プロジェクト」と言っても、その中身には様々なものがあります。アプリケーション開発なのか?システム開発なのか?社内ネットワークの新規構築なのか?はたまた既存のシステム改修なのか?などなど「プロジェクト」には多くの種類が存在します。

IT業界での各プロジェクトでは営業からエンジニアまで様々な職種が関わっていますが、関わる人が増えれば増えるほど情報の集約と一元管理が重要になります。そのため、それぞれのプロジェクトで全体を把握・管理する役割の人が必要となり、その人が「プロマネ=プロジェクトマネージャー」として全体の管理を担当するのです。

開発スケジュールの決定

どんな仕事でも無限に時間を使えることはありません。「いつまでに仕事を完了させるか?」「いつ成果物を納品するか?」という「納期」が決まっていることがほとんどです。そのため、プロジェクトの実施スケジュールや開発スケジュールを最初に決めておく必要があります。

このように開発スケジュールや実施スケジュールを決定していくのはプロマネの最も重要な仕事の一つです。スケジュールの概略が決まっていなければ「何を、いつまでに、どの程度まで」完了していなければいけないかの目処が立たなくなります。スケジュールの目処が立たなければ納品期日を守ることはできませんし、納品期日を守ることができなければ仕事に対する成果=報酬を得ることも難しくなってしまいます。

仕様の確定

IT関連のプロジェクトで最も大切なことの一つが「仕様を確定すること」です。「仕様」とは「満たされているべき条件」と言うべきものです。仕様は可能な限り詳細かつ明確であることが求められます。仕様が曖昧だと、せっかく開発が終わって検証を行う段階で「思っていたのと違う」だったり「本当はもっと○○にしてほしいと思っていた」といったように本来要望されていた内容と違っていたというミスマッチが起こりかねません。

仕様のミスマッチが解消されないままプロジェクトが進行してしまうと、最終的にやり直しや仕様の再確定が必要となり、人的・時間的コストが余分にかかることになってしまいます。その意味で、プロマネには初期の段階で仕様を明確に確定させる段取りが求められるのです。

人員配置の決定

開発スケジュールと仕様が確定したら、プロジェクトマネジメントを任せられているプロマネとしてやるべきことは「人員配置」です。どのようなスタッフ、どのようなエンジニアにどのパートを任せるか?そのスタッフやエンジニアで求める仕様の開発は実行できるか?など「適材適所」の人員配置を行うことが要求されます。

プロマネとして要求されるのは技術的なことや時間の管理だけではありません。人員配置にしても、当然のことながら担当者を決めるだけでは不十分です。業務の中では様々なことが起こります。システムやアプリケーションの開発であれば不慮のエラーやバグが発生することもあります。思い通りに進まない状況に悩むスタッフも出てくるでしょう。そんなスタッフを精神面で支えたり、同じ仕事をするグループとして協力できる体制を作ることもプロマネに求められる仕事の一つです。

開発の進捗管理

プロジェクトの進捗管理も当然最重要項目の一つです。受注したプロジェクトは納期までに開発を完了させ、指定された期日までに完成形として顧客に納品し、動作確認をしてもらうことで初めて報酬を受け取ることができます。そのため、プロマネにはそれまでの開発が予定通りに進んでいるかどうか、予定通りでなければ、どのように修正できるかなどを確認する進捗の管理が必要です。

進捗管理が適切にできるプロマネは、どんなプロジェクトに携わることになっても重宝されます。なぜなら「この人に任せておけば安心して完成を待つことができる」と顧客に思ってもらうことが可能だからです。顧客から信頼を得ることができれば、一つのプロジェクトが終わったとしても次のプロジェクトで再び受注することができる可能性が高くなりますし、プロマネとして働く自分のキャリアにとっても非常にプラスです。

成果物の評価

プロマネとしてやるべき仕事内容には納品すべき成果物の内部評価も含まれます。顧客が求める内容を仕様として確定し、開発スケジュールを決めて適切な人員を配置して進めてきたプロジェクトにより完成した成果物を顧客にそのまま納品して良いものが完成したかどうかを見極め、評価を下すのもプロマネの仕事です。

「評価する」と聞くと立場が上からの目線に聞こえるかもしれませんが、仮に開発したものを納品し、その後にクレームなどが発生した場合はクレームの宛先はプロマネになります。プロマネが管理した成果物の顧客評価が悪くなってしまうと「プロマネが配置した人員も良くなかったのではないか」という疑いの目を向けられることもあり得るのです。

そのため、プロマネによる成果物の評価はプロジェクトが成功するかどうかのキーポイントであるだけではなく、実際に開発作業を行ったスタッフやエンジニアの立場や実力を保証するための作業でもあるため、とても重要な仕事なのです。

まとめ

成果物を開発するプロジェクトには必ずプロジェクトマネージャー=プロマネが必要です。それぞれのプロジェクト進行にあたり、プロマネがどのような仕事をしているのか?どのような仕事が求められているのかについて解説してきました。誰もがいきなりプロマネになれるわけではなく、エンジニアやスタッフとして複数のプロジェクトを経験する中でマネジメントスキルを磨き、将来的にプロマネの立場にたどり着けることもあるでしょう。実力を付けてキャリアアップを目指すために、周囲にいるプロマネの仕事をよく見ておくのも必要かもしれません。