今回はフリーランスになることで本当に年収はあがるのか?というお話ができればと思います。
ご覧になっている方はエンジニアの方や他技術者の方が多いかと思いますので、
現場でも「フリーランスで常駐している方がいる」、「エンジニアはほぼフリーランスばかり」なんてこともご経験されたことがあるのではないでしょうか?
※もちろんシステムインテグレーターのような企業はフリーランスへの再委託を禁止しているケースもあるので一概には言えないことではあるのですが。。。
そういったフリーランスの方を羨ましく思うエンジニアさんもいることと思います。
実際、もらっている金額は大幅にフリーランスエンジニアの方が高いなんていうこともしょっちゅうです。
こちらの記事ではそもそもフリーランスになることで年収が上がるのか?ということと、
簡単なメリット・デメリットについてもお話できれば幸いです。
【結論から言うと・・・】
まず、フリーランスになることで年収が本当にあがるかというと、ほとんどの場合は上がります。
その要因としてはいくつか考えられますが、主には下記が大きな理由とされています。
・エンジニアの市場価値が大きく上がっている
→昨今IT人材(この場合エンジニアなどの技術職を指します)の不足は顕著で、
経済産業省の試算で2015年時点ですでに約17万人エンジニアが不足していると言われており、2030年には約60万人近いエンジニアが不足すると言われています。
※ちなみにIT産業自体の成長率は非常に高いため、需要と供給が著しく釣り合っていないことで有名です。
そのため年収は上がらないのに、勤務時間ばかり延びていく、なんてことも多いのではないのでしょうか?
そもそも市場に不足しているエンジニアを採用しようとなると、他職種よりも年収を高く提示する必要があるというところで、年収が上がりやすいと言われています。
・雇用期間の定めがなく、プロジェクト単位で依頼できるため企業側の効率がいい
→フリーランスには基本的に1ヶ月前までに契約更新を伝えればいいケースが多いため、
急に仕事がなくなってしまった場合でも早々に契約自体を終了させることで効率的に案件をコントロールすることが可能になります。
フリーランスとしては非常に危険な橋を渡ることにもなりかねないですが、その分を年収として反映していただけるため、正社員と比較し総じて年収が上がりやすくなります。
他にも要素としてはいくつかありますが、主に大きいところでいうとこの2点ではないかと
思われます。
そのため企業がエンジニアを採用する方法は「年収」「休み」などの待遇面で融通を効かせて他よりもいい条件をエンジニアに出す、というパワープレイ手法が多くなってきています。
正社員じゃなくてフリーランスで常駐していただけるのならそれでいい、と割り切ってエンジニア全員をフリーランスで固めている会社さんもあるくらいです。
そのため市場感と希少性という点で、これからもフリーランスの方の年収は高騰が続くと考えられます。
【フリーランスのメリット・デメリットは?】
ここからはフリーランスとして活動する際のメリット・デメリットをご紹介します。
メリットは当然年収の面も大きいのですが、実は他にもいくつもあるのです。
メリット:
・週休2日ではなく、勤務日数をコントロールできる
→勤務日数を週に3日、などと常駐先と取り決めを交わしておくことで、年収自体は下がるものの余裕を持って仕事をすることができます。
もちろんこちらの制度を利用可能な会社と不可能な会社はありますが、こういった休みを配慮してくれる会社も増えており、実際に週2日の常駐での勤務・週3日はアプリケーション作成・残りの2日は休み、など自由度の高いスケジュールを組んでいるフリーランスエンジニアの方も非常に多くなってきています。
・無駄な残業をしなくてもいい
→無駄な残業に悩まされているエンジニアの方も多いのではないでしょうか?
フリーランスは基本的に「成果物」での勤務判断となるので、自身でタイムコントロールすれば残業を多くしなくて済みます。
もちろん、佳境な現場だと長く残業しないとままならないことも多いかと思いますが、
フリーランスになることで労働環境が改善されたという方も数多くいらっしゃいます。
・現場を変えることができる
→デメリットにもなりえますが、自身がやりたい仕事ではなかった、労働環境が悪い、人間関係でうまくいかない、急に年収を下げる交渉をされるなどネガティブな事象が起きてしまっている場合、フリーランスの方から現場を変更することができます。
再度面接したり、手続きなどで面倒な部分はあるものの、職場をすぐ変更できるのは利点と言えると思います。
デメリット
・職場が安定しない
→フリーランスという立場だと、どうしても職場が安定しないことがあります。
せっかく人間関係を築けたのに、現場から契約終了を言い渡されてしまい・・・なんてことも起きる可能性があります。
そういった人間関係を築くのが苦手な方はリスクとなるかもしれません。
・要職を任されない可能性
→フリーランスの方はいついなくなってしまうかわからないという点から、重要なポジションを任されない可能性があります。
コアメンバーに据えても辞められてしまうと企業としてリスクなので、マネージメントや新規事業など、キャリアや年収のプラスになるような経験を積めなくなってしまうリスクがあります。
・確定申告などの雑務が増える
→実はこれが一番めんどくさい・・・という方いらっしゃるのではないでしょうか?
フリーランスの方にとっては確定申告の時期は憂鬱になってくると思いますが、ポジティブに考えると確定申告をすることでお金が戻ってくるケースもあるので、年収にも大きく関わってくることです。
手間はかかりますが、しっかり行いましょう。
【安定した年収を稼いでいる人は?】
さて、先のメリットでもお話しましたが、フリーランスのメリットは年収が大きく上がるという点があります。
ではどんな方が安定して高い年収を稼いでいるのでしょうか。
・プロジェクトマネージメントに携わってきた
→プロジェクトを推進するには実績を持った人材をアサインすることが大事です。
そのため、PM経験者などは総じて年収が高くなるケースが多いと言われています。
・特定の技術だけでなく、幅広い技術知識を持っている
→JavaだけでなくPythonやRubyなど、様々な技術を知っていることによって
汎用性が効く分重宝されるようになります。
そういった人材は少ないので、年収が上がりやすいと言われています。
・ビジネス側の対応もできる(ネゴシエート力がある)
→エンジニアかつフリーランスというと、ビジネス側にはあまり干渉しないように思われがちですが、プロダクトをスケールさせるためにはエンジニア側にも多く意見を出してもらう必要があります。
ビジネス側もわかるようなエンジニアは市場に少なく、そのためそういったスキルを持っている方は年収が高くなる傾向があります。
他にも要素は様々ですが、やはり希少なスキルを持っている人材は年収があがりやすいと言われています。
皆さんの周りに頼りにされている人材がいるとは思いますが、そういった方はやはり年収が高いのではないでしょうか?
そういった方を目標にされるのも年収アップの近道かもしれません。
【フリーランスの平均年収は?】
もちろんスキル・経験によって大きく開きがあるため一概には言えないのですが、
エンジニアの平均年収は700−1200万円と言われており、非常に高い年収水準となっています。(月額60万円−80万円のレンジが多いと言われています)
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ただライターやデザイナーの年収は500万円程度になるケースが多いようで、
職種によって大きく平均年収は変わってきます。
正社員を辞めてフリーランスとして勤務した方で、300万円以上年収ベースで上がることもあるようなので、市場価値を確かめるために一度検討してみてもいいかもしれませんね。
【フリーランスの仕事の探し方】
さて、フリーランスで仕事をするにあたり、どういったところで情報収集するのかというのは難しいと思います。
主にフリーランスの方はどちらか2つの方法で就業先を見つけています。
・友人からの紹介
→ある程度気心の知れた方からお誘いいただくケースです。
フリーランスとしてスタートする際はこういったケースが多いかと思われます。
安心してフリーランスキャリアを歩める一方で年収面を妥協しなければならないこともあるので、気をつける必要があります・
・エージェントからの紹介
→フリーランス向けのエージェントというものが存在しており、
スキルに応じて様々な案件を紹介してもらえます。
年収交渉はしやすく、手厚くサポートもしてもらえるためフリーランスの方としては安定しやすいという点で利用する方も多いと言われています。
ただ常駐先では融通が効かないことも多々あるので、意思決定の際は常駐先の評判等も含め慎重に決めるのがいいかもしれません。
【まとめ】
いかがでしたでしょうか?
基本的にフリーランスになることで年収が上がりやすいということがおわかりいただければ幸いです。
市場的に圧倒的な売り手市場ということもあり、転職と迷われる方も多いことも多いと思われます。
そんな中でフリーランスという選択肢を取る方がまだまだ少ないのが現状です。
安定していない・リスクが大きいと言われるフリーランスですが、働き方改革によって副業が解禁になったりクラウドソーシングサービスが流行るなどフリーランスになるための追い風が吹いていることも事実です。
フリーランスとなることで年収が上がったり、休みなどの融通が効いたり、現場ごとの仕事のスタイルを知れたりなどメリットは非常に多岐に渡ります。
今の環境を変えたい方、自身の市場価値を測ってみたい方、働き方に多様性を持ちたい方、それぞれフリーランスという業態がマッチする可能性があると思われます。
ぜひ一度、フリーランスとしてのキャリアを考えてみてはいかがでしょうか?