PCとその周辺機器の初期設定や動作確認を行う案件と、サーバー機器のキッティングを行う案件の主に2種類です。キッティング対応のみの案件の場合、インフラエンジニアへの入門的な案件として扱われることが多いです。
キッティング案件の特徴 ・PCハードウェアに関する基本的な知識が必要・ドキュメント作成も担当することがあるので、文章作成スキルが求められる
・PCやサーバー機器を運搬、設置することも業務に含まれることが多く、体力もある程度あったほうが良い
・もくもくと作業することが多いので、集中力と正確さが求められる
・キッティング業務後に運用、保守の案件にスライドできることがある
・サーバー機器はCiscoのものが採用されることが多いので、Cisco機器に関する知識があると契約に結びつきやすい
・キッティング対応のみの場合は短期契約になりやすい キッティング案件の相場
キッティング案件の相場は35万円〜60万円です。運用/保守業務やヘルプデスク業務が付随する場合はより高額の契約になりやすいです。
キッティング案件の今後近年、AWSやAzureといったクラウドコンピューティングサービスの利用者が増えています。クラウドコンピューティングサービスでは、インフラシステムの構築はすべてWeb上で対応可能です。よって、キッティングの必要がありません。その手軽さから従来までの自社にサーバー機器を設置するオンプレミス型からクラウド型にインフラシステムを移行する企業も増えています。
しかし、クラウドコンピューティングサービスを利用すると、自社内やユーザーとのデータのやり取りに第三者企業が加わることになってしまうので、セキュリティ面の観点から自社にサーバーを設置する企業はまだまだ多く、その点ではキッティング案件は今後も発生すると考えられます。また、PCキッティングの場合は引き続き安定して案件が発生すると見込まれます。
主にサーバー機器やPCとその周辺機器の初期設定や動作確認を行います。また、キッティングする機材の運搬・開梱、キッティング完了後の梱包・出荷も担当します。その他、手順書を作成したり、スケジュールを組み立てるために顧客との折衝が発生することがあります。機材を安全に使用するための重要な業務です。
キッティングが必要とされる理由もし、キッティングを行わずに設置するとどうなるのでしょう。例えばサーバーキッティングを例にすると、設置場所にサーバーを運んだらその場で初期設定を行う必要があります。要するに、サーバーのファームウェアをアップデートしたり、アプリケーションソフトの導入、ネットワークの設定を行うことになるのです。さらにその後は正常に動くか動作確認を行いますが、そこで問題が発生した際はメーカーに返品しなければならないかもしれません。このような初期設定や動作確認を設置の前に一箇所でまとめて行うことで、手間を省き、効率的に機材の運用を開始するためにキッティングが必要とされるのです。
キッティング作業に向いている人材以下のようなスキル、能力を持つ人材がキッティング作業に向いていると言えます。
・ルーティーン作業を確実かつ正確にこなせる集中力がある
・ドキュメント作成スキルがある
・顧客折衝やプロジェクトメンバーと足並みを揃えて作業をするためのコミュニケーション能力がある
・ヘルプデスクや社内SEの経験がある
・予期せぬエラーや不具合が発生しても冷静に原因を分析し、対応できる