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はじめに

Linuxシステムのインストールは出来たが、ネットワーク設定がよくわからないという事があります。しかし、ただネットワークに接続するということならいくつかの要点を抑えてLinuxのネットワーク設定を行えば可能になります。順を追って見ていきましょう。

Linuxネットワーク設定を行うにあたって

Linuxのネットワーク設定を行う前に設定項目に入力するための情報を把握しておくことが存在します。

必要となる項目

設定するネットワークを「DHCPなのか固定IPなのか」を決め、もし固定IPにする場合には「端末に割り振るIP番号」「ネットマスク」「デフォルトゲートウェイのIPアドレス※」「DNSサーバーのIPアドレス※」(※場合により例外あります。)が必要となります。

ネットワーク設定用のファイル概要

「/etc/sysconfig/network」:ネットワーク使用の有無やホスト名・ゲートウェイ等のネットワークの基本的な内容の設定を行うファイル

「/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth0」:IP・ネットマスク・デフォルトゲートウェイ等を設定するインターフェイスに対するファイル

「/etc/resolv.conf」:DNSサーバーの参照先を指定するファイル

①「/etc/sysconfig/network」の設定

通常であればネットワークの起動スクリプトはシステムの起動と同時に実行されますが、手動で起動を管理することも可能です。さらにこのネットワーク設定のスクリプト上ではNIC(Network Interface Card)のドライバ・モジュールのロード(/sbin/modprode)を行い、その場で/sbin/ifupコマンドを使用して接続します。そのために新しくNICの追加を行ってからネットワークを起動するまでは設定ファイルにあえて編集する必要がなく、そのまま行えるようになっています。【NIC追加作業の流れ:NICを追加しシステムを起動→kudzuがNICを認証し起動ウィザードが起動してネットワーク設定を行う。この間kudzuはNICのaliasとしてeth1をmodules.confに追加します→rcスクリプトの起動順でkudzuの後にnetworkスクリプトが起動→network-functionスクリプト内でeth1をmodprodeした後ロードが行われる→/sbin/ifuo eth1でネットワークが起動します】

「/etc/sysconfig/network start」:起動

「/etc/sysconfig/network stop」:停止

「/etc/sysconfig/network restart」:再起動

「/etc/sysconfig/network status」:状態の確認

各項目について

NETWORKING【NETWORKING=〇〇◯】:ネットワークの使用の有無を設定します。使用する場合は「yss」を値に入力し、使用しない場合は「no」を入力します。

HOSTNAME【HOSTNAME=〇〇〇〇】:マシンのホスト名を〇〇に入力した名前に指定する。FQDN(Fully Qualified Domain Name)でも可能です。

GATEWAY【GATEWAY=〇〇〇〇】:〇〇にルーター等のIPアドレスを入力してGATEWAYのアドレスを指定します。。しかしインターフェイスごとに設定ファイルを作成しなおす必要があり、あえて記入しないという選択肢もあります。ちなみにFQDN(Fully Qualified Domain Name)でも可能です。

②「/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth0」の設定

ここでは各インターフェイスごとのネットワーク設定を行います。インターフェイスが増えるごとにファイルも増やしますがその場合、ifcfg- の後にインターフェイス名が続きます。設定入力時に【項目名=値】と設定しますが、「=」の前後にスペースを置かないように注意が必要です。

DEVICE【DEVICE=〇〇】:デバイス名を指定します。通常、ファイル名の「ifcfg-」に続く名前と同じにします。ifcfg-eth01であればDEVICE=eth01とします。

BOOTPROTO【BOOTPROTO=〇〇】:DHCPと同様に外部からIPアドレスの設定情報を取得する場合のプロトコルを三種類の値から指定します。〇〇にはnone(あるいはstatic:IPアドレスが固定などの場合に使用し、インターフェイス起動時にプロトコルを使用しなくなる。)、dhcp(DHCPを利用する場合に指定)、bootp(BOOTP:BOOTstrap Protcolを使用する場合に指定)を利用条件に合わせて入力します。

ONBOOT【ONBOOT=〇〇】:起動時にその時のインターフェイスを有効にするかを指定します。〇〇には「yes」:有効「no」:無効。

HWADDR【HWADDR=00:00:00:00:00:00】:インターフェイスのMACアドレスを指定します。

IPADDR【IPADDR=192.168.0.0】:IPアドレスを指定します。ただしDHCPの場合は不要です。

NETMASK【NETMASK=255.255.255.0】:NETMASKを指定します。ただしDHCの場合は不要です。

BROADCAST【BROADCAST=192.168.0.255】:BROADCASTアドレスを指定します。ただしDHCの場合は不要です。

GATEWAY【GATEWAY=192.168.0.0】:GATEWAYのアドレスを指定します。ただしDHCの場合は不要です。

USERCTL【USERCTL=〇〇】:インターフェイスの有効/無効化の操作を一般のユーザーにも許可するかどうかを指定します。〇〇には「yes」「no」を入力します。通常はnoを指定します。

TYPE【TYPE=〇〇】:設定しているインターフェイスの種類を指定します。イーサネットであれば、〇〇にはEthernetと入力します。

まとめ

ネットワークに接続するだけという意味ではLinuxの基本的なネットワーク設定は上記で説明した「ネットワークの基本的な設定」「インターフェイスごとの設定」「DNSの設定」をおさえることが出来れば接続に繋がります。この他にも詳細な設定以上であったり、陥りがちなエラー内容もありますが、今回は割愛致します。本当に基本的な知識として抑えてくだされば幸いです。最後まで読んでいただきありがとうございました。