支援対象地域:札幌、仙台、関東、愛知、関西、広島、福岡


はじめに

イラストレーターになるために何か専門的なことをしないといけないんじゃないかと疑問に思う方もいるかもしれませんが、基本的には必要な資格や学歴が求められることはありません。なかには、美大やイラストレーター養成科のある学校へ行くという方法もありますが、イラストを描くことが好きで、上手に描く技術やセンスがあれば誰でも独学でイラストレーターになることは可能です。ただし、明確な基準がないからこそ様々なハードルを超えていかなければならないのも事実です。

スキルの向上

イラストレーターはクライアントの要望に沿ったイラストを制作することが多いため、物の形を正確に描く「デッサン力」や、様々なテイスト、タッチで描き分けられる「イラスト力」が必要不可欠です。また、描く力よりも重要視されているのが、「見る力」です。どんなにイラストが上手くても、見たことがないものは描くことができません。そのため色んな映像や資料を見ることや、書籍でもWEBサイトでも良いので自分にあった方法で地道に描く練習を続けるようにしましょう。

Photoshop・Illustratorの使い方を学ぶ

最近のイラストレーターの仕事は、ほとんどがデジタルデータでの納品となっています。なかでも特に利用されるのがAdobe社のPhotoshopとIllustratorであり、クライアントから依頼を受ける際にAdobeのソフトウェアを持っていることが前提となっている場合もあります。

普段使用しているソフトウェアでイラストを作成しても、先方のAdobeのソフトウェアとの互換性がないため、せっかく苦労して作成した作品を開くことさえできなくなってしまいます。

それぞれの特徴は?

「どちらも聞いたことはあるけど何が違うんだろう…」と思う方のためにそれぞれの特徴を下記へ記載しました。

Photoshop

・写真の色調の調整や自然な合成など画像を扱うのが得意

・本格的なグラフィックやイラストの作成が可能

・拡大縮小により画質が落ちるが陰影の強弱などがつけられる


Illustrator

・さまざまな形やサイズの図形やロゴを作るのに適している

・文字組のレイアウトが得意

・拡大縮小を繰り返しても画質が落ちない

実際には、レイアウトやロゴの制作はIllustratorで、配置する写真はPhotoshopで加工する…といったように組み合わせて使用することも多いためどちらも学んでおくことをおすすめします。

コンテストに応募しよう

スキル向上のための地道な努力も必要ですが、さまざまなイラストのコンテストに応募するとよいでしょう。コンテストへ向けてイラストレーターとしてのモチベーションが上がりますし、実力もおのずとみえてきます。

また、SNSを利用してイラストを投稿し続けて有名になったイラストレーターの方もいるようです。自分のwebサイトやツイッターなどを立ち上げてイラストを投稿するなどSNSを積極的に活用すると、思わぬところで仕事や人脈を得られることもあるかもしれません。

独学で学ぶメリット・デメリット

メリット

学費がかからないのでコストが抑えられるという点です。住んでいる場所に進学できる学校が無ければ都会へ行って一人暮らしが必要となる…ということもあるでしょう。また、進学すると興味がないカリキュラムをこなさなければならないこともありますが、独学だと自分が好きなことを好きなだけ突き詰めて自分のペースで学習することができます。

デメリット

体系立てて学ぶ方法が少ないという点です。試行錯誤しながらスキルを身につけていくため、自分のペースでできる反面習得まで時間がかかってしまいます。また、好きな分野に偏りがちで一緒に学ぶ仲間もいないので情報の共有や作品を通して刺激を与えあうコミュニケーションが取れずモチベーションを保つのが難しいと考えられます。

イラストレーターの魅力

自分の好きなことを仕事にして収入を得ることができるという点が何よりも最大の魅力といえます。クライアントの要望に沿った形ではありますが、作成したイラストが採用され沢山の人に見てもらえたり、イラストを使用した商品がヒットした際には、自分のセンスや技術が直接的に売上につながることでやりがいを感じると同時に達成感や充実感も得られることでしょう。

さいごに

独学でイラストレーターになることは難しいことではありませんが、イラストレーターとして仕事をこなしていくためには地道な努力が必要です。必ずしも独学がよいとも限りませんので、独学で学んでみて悩んだ時には専門学校やオンラインスクールという選択肢もあります。諦めずに自分にあった方法を見つけてみましょう。