ITエンジニアが海外に転職するメリットは？知っておきたい注意点も解説！

はじめに

ITエンジニアとして働いている人のなかには、海外で異文化に触れながら仕事がしたいと思っている人もいるのではないでしょうか。プログラミング言語は世界共通なので、海外でも転職しやすいでしょう。そこで、ここではITエンジニアが海外に転職するメリットやデメリット、転職をするときの注意点などについて解説します。

ITエンジニアが海外に転職する方法

ITエンジニアが海外に転職する方法は、主に3つあります。それぞれ違いがあるので、どの方法で転職したいのか考えてみましょう。

国内の企業に転職して海外支社に出向する

日本国内にある企業に転職してから、海外支社に出向して働く方法です。海外に出向する期間や仕事内容を選べることは少なく、いつ出向になるかもわかりません。転職する際に希望を伝えておくことで、海外出向になる可能性もあります。

日系企業の海外支社に転職する

海外にある日系企業に転職する方法です。働く国や会社などは自分で選べるので、希望に近い働き方を探せるでしょう。また日本に帰国したときも、日本にある同じ会社で働ける場合があります。

現地の企業に転職する

海外にある現地企業に転職する方法です。働いている人は日本人が少ないことが多いので、コミュニケーションや文化の違いなどに慣れるのが大変かもしれません。プログラミングのスキルだけではなく、言語力も求められることがあります。

ITエンジニアが海外に転職するメリット

ITエンジニアが日本で働いたときと、海外で働いたときでは職場の環境や待遇などに大きな違いがあります。ここでは、ITエンジニアが海外に転職するメリットについて解説します。

海外経験があると重宝される

ITエンジニアは専門性が高い仕事なので、日本語でコミュニケーションをとりながらでも仕事を進めるのが難しいです。そのため、海外で日本語以外の言語を使いながら仕事をこなした経験のある人は、日本に帰国したときに重宝される人材になるでしょう。海外で職場の人とコミュニケーションをとりながら業務を進行することは困難ですが、その分評価も高くなります。

給料が高くなる可能性がある

日本では年功序列で評価や給料が決まることが多いといわれておりますが、海外はスキルや経験があれば、年齢に関係なく高収入を目指しやすくなっています。また、日本のITエンジニアの給料は海外のITエンジニアよりも給料が安い傾向があります。そのため、ITエンジニアが海外に転職すると給料が高くなる可能性があるでしょう。

言語力が向上する

海外で仕事をしたら言語力が身につきます。ITエンジニアの企業で使われる言語は英語が多いので、英語は必須でしょう。また、国によっては生活する上で英語以外の言語が必要となる場合もあります。現地の言葉で会話をしながら生活することで、言語力が身につくでしょう。

残業が少ない傾向がある

働く国や企業にもよりますが、海外の企業は日本と比べると残業が少ない傾向があります。有給休暇があったり、在宅で仕事ができたりします。自由な時間が増えるので、日本で働いていたときよりも趣味やスキルアップの時間にあてることが可能です。

スキルをさらに磨くことができる

ITが発達している国には、世界中から優秀なエンジニアたちが集まっています。ハイレベルな環境が用意されていることも多く、高い技術力に囲まれながら仕事ができるでしょう。より自分のスキルアップをしたいと思っている人にとって、最良の環境で仕事ができます。

異文化に触れることができる

海外で仕事をして暮らすことになると、日本ではできないような経験ができます。例えば、日本では知り合えないようなタイプの人と出会えたり、日本では食べられないような食事ができたりするでしょう。その国で暮らす人たちの考え方や文化、習慣などが日本人とは異なる環境で暮らすことができるので、刺激的な毎日を送ることができます。

ITエンジニアが海外に転職するデメリット

ITエンジニアが海外で働くと、デメリットもいくつかあります。事前にデメリットについても確認しておきましょう。

実力がないと活躍できない

海外でITエンジニアとして働くと年齢に関係なく活躍できるというメリットがある一方で、実力がないと活躍できません。日本では、大きな問題を起こさない限り解雇されることは少ないですが、海外では実力がないと簡単に解雇されてしまいます。安定した仕事がしたいと思っている人は、海外の働き方は向いていないかもしれません。

コミュニケーションで言葉の壁を感じる

海外で仕事をする場合は、英語や現地で使われている言葉を使ってコミュニケーションをとる必要があります。仕事を進行する上でこまめにコミュニケーションをとることは重要なので、言語が理解できないとトラブルに繋がることもあるでしょう。仕事以外でも、言葉が通じないので不便に感じることもあります。

食事が合わない

海外で生活することになるので、食事も日本とは違ったものになります。人によって海外の食事が合うか合わないかは差がありますが、もし食事が合わない場合は生活するのが大変になってしまうでしょう。国によっては日本食のレストランがたくさんあったり、日本人の口にも合う食事が多かったりします。

気候の違いに慣れない

国によっては日本よりも寒かったり暑かったり、湿度が高かったり低かったりなど、気候が大きく違うことがあるでしょう。日本の慣れた気候から慣れていない気候で暮らすことになるので、最初は体調を崩してしまうこともあります。

孤独になりやすい

海外に行くと、言葉と文化の違いによって友達を作ることが難しいことがあります。国や企業によりますが、職場の人はドライな関係なことが多く飲み会などが少ない場合が多いです。そのため、孤独を感じることがあるでしょう。

海外経験がマイナスになる恐れがある

海外で仕事をしていた経験は、日本に帰国したときに評価されてメリットとなることがあります。しかし、一方で海外経験がマイナスにある恐れもあります。例えば、海外で仕事をした後、日本に帰国して仕事を探そうと思ったときに「また海外で仕事をするためにすぐに辞めてしまうのではないか」と思われることがあるでしょう。一方、海外経験を評価してくれる企業を選ぶことでデメリットは回避できるはずです。

治安や医療面で不安がある

日本では国民皆保険制度を取り入れているので気軽に病院に行くことができます。しかし、海外では国民皆保険制度を取り入れている国は少なく、1日入院しただけで何十万円もの費用がかかったというケースもあります。海外で働く際は手厚い保険に加入しておくことで安心できるでしょう。また、地域によっては治安が悪い場所があります。事前に治安の悪い地域があるか調べたり、人通りの多い場所で暮らしたりすることが大切です。

ITエンジニアが海外転職をするときの注意点

ITエンジニアが海外に転職をするときは、英語力を身につけたり就労ビザを取得したりなど、やるべきことがたくさんあります。ここでは、ITエンジニアが海外転職をする際に、事前に確認しておきたい注意点について解説します。

国や企業で必要な語学力が違う

海外で仕事をする場合は、語学力の部分で不安に思う人もいるでしょう。海外でITエンジニアとして働く場合は、基本的には英語を使うことが多いです。しかし、国や企業によって必要となる語学力に違いがあります。

日系企業で必要な英語力

海外にある日系企業で働く場合は、そこまで高度な英語力は求められないでしょう。日系企業は日本人が多いので、日本語だけでコミュニケーションをとれる場合が多いです。外国人とやりとりをする機会が少ないので、最初から高い英語力を求められることは少ないです。

外資系企業で必要な英語力

海外の外資系企業で働く場合は、ビジネスレベルの高い英語力が求められます。企業内でのコミュニケーションはすべて英語で行われるので、日常のコミュニケーション程度はできるレベルでないと厳しいでしょう。しかし、企業によっては英語力が不問の求人もあります。海外で生活をして毎日英語に触れることで英語力は上がっていくので、最初から高い英語力が必ずしも必要というわけではありません。

国によっては就労ビザを取得するのが難しい

海外で仕事をする場合は就労ビザを取得しなくてはいけません。しかし、就労ビザは簡単に誰でも取得することができるわけではなく、国によっては就労ビザの取得が難しい場合があります。例えば、欧米では就労ビザの取得が難しいとされています。アメリカでは年々就労ビザの取得が難しくなっており、トランプ政権になってからは更に取得が厳しくなっています。ヨーロッパでは多くの人が就労ビザを求めているため、すぐに枠が埋まってしまう状況です。

就労した国の労働基準や賃金になることがある

海外で仕事をする場合は、働く国の労働基準や賃金になることがあります。日本にある企業に転職して海外支社に出向になった場合は、日本の労働基準や賃金で働けるでしょう。しかし、海外の現地企業に転職した場合は、その国の労働基準や賃金で働くことになります。場合によっては、日本で働いていたときよりも収入が少なくなってしまうことがあるので注意が必要です。

資格よりも実務経験が必要とされる

ITエンジニアとして海外に転職する場合は、書類選考や面接にクリアしなくてはいけません。書類選考や面接などでアピールできるスキルや資格、実務経験が必要です。資格を持っていなくてもスキルが高い人や実務経験のある人は評価されやすいですが、資格は持っているけれど実務経験のない人は評価されにくいです。

給料の支払い方法を確認する

海外で働く場合は、給料の支払い方法を確認しておきましょう。企業によって、給料が現地通貨換算だったり日本円換算だったりします。日本円換算で現地通貨支払いの場合は、円高や円安の影響で給料の金額に違いがでてきます。

まとめ

海外で働くと、日本とは違った部分も多くメリットもデメリットもあります。いきなり海外に転職するのではなく旅行などで一度現地に行ってみることもおすすめです。海外で働く場合は日本で働くよりも求められることが多いですが、その分、自分のスキルアップにも繋がるでしょう。