支援対象地域:札幌、仙台、関東、愛知、関西、広島、福岡

  • TOP
  •   
  • コラム
  •   
  • itストラテジストとは? 難易度、市

itストラテジストについて

itストラテジストとは

企業の経営改革や最適化のためにit技術を用いて閃絡を策定、提案、実行するポジションのことを言います。(資格も存在しており、非常に難易度が高いです。それだけに市場での価値も高いです。)企業の経営戦略に基づいてit戦略を決定し、itを活用した事業計画、業務改善計画などを中心となって行うのがitストラテジストになります。it関連技術が加速的に進化している現代社会では、it戦略の重要度が増し、ゆえに経営知識と高度なitスキルの二つを兼ね備えるitストラテジストの人材マーケットでの価値は上昇していくことが予想されます。

itストラテジストだけ特別

itストラテジストはit系の資格の中で唯一、厚生労働大臣によって「専門的知識を有する労働者」に指定されています。
*ちなみに「専門的知識を有する労働者」には弁護士、不動産会計士、医師、税理士なども指定されており、労働基準法において特別扱いの対象です。

itストラテジストの試験

試験概要

itストラテジストは、情報処理の国家資格の中では最上位にします。受験資格などは特に定められていませんが、対象者像は高度it人材として確立した専門分野を持ち、経営層に情報技術を活用した提案ができる人です。また企業の中で、主導的な役割を果たすとともに、下位者に指導する立場にある人とされています。そのためitストラテジストは最高責任者(CEO)といった幹部候補や、itコンサルタントをターゲットとした資格といえます。

試験内容

itストラテジストの試験はシステムアナリスト試験と上級システムが統合してできた内容です。受験料は5,700円(税込み)で試験は午前Ⅰ、午前Ⅱ、午後Ⅰ、午後Ⅱに分かれて実施し、出題形式や出題数、回答数は以下のようになります。

午前Ⅰ 午前Ⅱ 午後Ⅰ 午後Ⅱ
(試験時間) 9:30~10:20
(50分)
10:50~11:30
(40分)
12:30~14:00
(90分)
14:30~16:30
(120分)
(出題形式) 多肢選択式
(四肢択一)
多肢選択式
(四肢択一)
記述式 論述式
(出題数)
(解答数)
出題数:30問
解答数:30問
出題数:25問
解答数:25問
出題数:4問
解答数:2問
出題数:3問
解答数:1問

*午前I、午前II、午後Iの試験ともに100点満点の60点以上、午後IIの試験でAランク(A~Dの4ランク中)で合格となります。
*試験は年に1回で、応用情報技術者試験またはその上の高度試験に合格すれば、2年間、午前Iの試験が免除になります。

試験難易度

itストラテジストは情報処理技術者試験の中で最高峰のレベル4に位置する試験で、2019年の合格率は15.4%(758/4,938)で2015~2019年度のまでの平均合格率は14.6%となっています。午前中の試験では情報処理技術者として必要な基本的な知識を問われる内容なので、過去問を解いたり、参考書を読む学習法で合格点を狙うことができます。午後の試験の記述、論述試験はitストラテジストの論理的な考えや、経営者の目線での内容を問われる論文を作成しなければならないので対策を十分にとってから試験に臨みましょう。

itストラテジストの年収

itストラテジストの平均年収は約650万円です。システムエンジニアの平均年収が約550万円に比べると100万円も差があります。それだけ市場価値が高いといえます。(サラリーマンの平均年収が約450万円)

itストラテジストの市場価値

ITストラテジストは年に1回実施される試験で約15%程度の合格率しかないため、本格的なITの知識がなければ合格できません。そのため、ITストラテジストを取得しておくと、企業からは実務経験が5年以上あるのと同等の価値があるとも言われています。高度なスキルを持つ証明となるので、IT関連の会社への就職や転職のキャリアアップにも役に立ちます。今後も進んでいくと思われるIT化の中で、ITストランジストはさらに重要な存在であると言えるため、市場価値は高まっていくと考えられます。

itストラテジストの仕事内容

・課題の洗い出し
ITストラテジストの仕事は企業の業務内容を把握するところから始まります。そのため、企業に足を運び、業務の現状を観察する他、現場で働く社員からの聞き取りなどを行うことで、課題や問題点などを浮き彫りにしていきます。

・戦略の策定
企業の現状を理解した後はシステム導入の必要性やitの活用法を検討します。業務効率の向上やコスト削減など企業側のメリットを目的とした戦略を策定し、経営者へ提案を行います。itストラテジストは業務コンサルタントとしての顔を持つ一方、itに精通した技術者としての力量も求められます。また、itの導入と活用をスピーディに進めることも重要な業務となります。

上記2つの仕事をこなすために、技術力やマネジメント力(チームをまとめるコミュニケーション能力)、システム戦略を考える能力が必要になります。

itストラテジストの働き方

一般企業の中ではITストラテジストという職名ではなく、情報部門課長やライン部門部長などの管理職として、ITストラテジストの役割を求められているケースが多いのです。また、ITコンサルタントと兼任している場合もあります。企業の経営を左右する意思決定にかかわる重要なポジションなので、企業で重宝される存在になるでしょう。独立する人も多く、案件に困ることはないでしょう。

まとめ

itストラテジストは価値のある資格です。エンジニアとして将来のキャリアの幅を広げることにつながりますし、it企業はもちろんのこと、一般企業のit部門でit経営戦略の提案などの仕事に携わることができます。難易度はかなり高いですが、今後の自分の市場価値を上げるために、itストラテジストを検討してみてはいかがでしょうか。